セーフィーは、建設業の24年問題に向けた「働き方改革の実態調査」の結果を6月7日に発表した。調査は4月11日~13日の期間、35〜70代の建設会社に勤める管理職層の男女689人を対象にインターネットにて実施したもの。
『建設業の24年問題』とは、「働き方改革関連法」が適用開始される2024年4月までに建設業界が解決しなければならない労働環境問題のことを指す。
「建設業の24年問題」の内容をどの程度知っているかとの質問に対し、一部を知っている人も含めて、53.9%が内容を把握していることが判明した。一方、残業時間の上限規制ついて、26.4%が「何も対策を行っていない」と回答。併せて、実際に対策を講じていない企業が25%超におよぶことが明らかに。
次に、遠隔臨場(ウェアラブルカメラやネットワークカメラを活用し、現場に行かなくても離れた場所から『材料確認』『段階確認』『立会』を遠隔で行う)を知っているかどうかを尋ねると、47.3%が「知っている」と回答。そのうち、84.9%がその必要性を感じていることが判明。
遠隔臨場に期待することを尋ねたところ、1位「移動時間や待機時間の削減」(74.8%)、2位「人材不足の解消」(52.8%)、3位「安全性の向上」(36.5%)と続いた。また、遠隔臨場を既に知っているが導入していない人にその理由を尋ねると、「費用対効果がわからない」(43.2%)が最も多く、次いで「通信環境の整備が難しい」「資金面に余裕がない」(各28.2%)との結果に。
若手スタッフの割合は以前より増えているかとの質問に対し、「増えていると思う」は17.6%にとどまった。
次に、管轄する現場に女性の現場監督がいるかと尋ねたところ、「いる」と4人に1人が回答。さらに、女性の現場監督の割合は44.8%が「変わらないと思う」という一方、「増えていると思う」は39.1%との結果だった。その理由について、約8割が「会社が積極的に女性登用を推進している」と回答したほか、「女性用設備(更衣室やトイレ)」や「育休取得、産休からの復帰がしやすい」などがあがった。
女性スタッフへ現場監督になりたいか尋ねたところ、「なりたい」「既になっている」を合わせて10.8%がポジティブなイメージを持っていることが明らかに。その理由をみると、「技術者として成長したい」「技術や経験が身につくから」「建築の仕事でいちばん面白いのが現場だから」とのコメントが寄せられた。一方、現場職以外の仕事を希望する人からは、「体力がないから」「大変そうだから」などの声があがった。