明確に制度化されているわけではありませんが、iPhoneのオペレーションシステム「iOS」は年に一度メジャーバージョンアップされることが恒例です。例年6月に開催される開発者会議・WWDCで機能の概要が発表され、一般ユーザは秋頃にアップデートが可能になります。
だからといって、アップデートは強制されません。通知が届くなどAppleからの告知は行われるものの、ストレージの空き容量が足りないためアップデートが難しい、そのとき利用しているiOSに満足している、といった理由でアップデートを見送るユーザは少なくありません。iOSのアップデートは、あくまで任意です。
iOSをアップデートすると、過去のバージョンへ戻すこと(ダウングレード)はできません。一般的にソフトウェアは公開直後は問題点が多く、修正をくわえられながら動作精度を高めていくものですから、動作が安定してきたと判断してからアップデートを実行するユーザも少なくありません。1日も早く新機能を試したいならともかく、安定重視ならば数週間、数カ月"様子見"してもいいでしょう。
なお、iOSのアップデータ(アップデート用のデータファイル一式)だけを先に取得しておく方法もあります。「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」→「自動アップデート」の順に画面を開き、「iOSアップデートをダウンロード」スイッチをオンにしておけば、アップデータが提供開始されるとストレージの空き領域へ自動ダウンロードされます。実際のアップデート処理(インストール)は本人が希望するタイミングで実行できるので、様子を見ながらアップデートしたいユーザには適しているといえそうです。