東急不動産は6月14日、マサチューセッツ工科大学(以下、「MIT」)の産学連携プログラム(Industrial Liaison Program、以下「ILP」)に、日本の総合不動産デベロッパーとして初めて本格的に参加することを発表した。

  • ケンブリッジに所在するMITのキャンパス

「MIT ILP」は、民間企業とMITの総合的な連携の窓口で、会員企業の興味や課題に応じたMITのリソース(教授陣、調査研究、関連スタートアップ等)の提供を通じて、産学双方に有益な成果を生み出すことを目的としたプログラム。

東急不動産は、国内外のスタートアップの集積を通じた広域渋谷圏の価値向上をめざし、シリコンバレーを拠点とする「Plug and Play 社」との共創や、スタートアップ向けスモールオフィス「GUILD」の展開、グローバルスタートアップ育成機関「シブヤスタートアップス株式会社」の設立などの取り組みを、広域渋谷圏において行っている。一方で、MITは、世界各地で充実したイノベーション・エコシステムを長年にわたり構築し、スタートアップ支援などを進めている。

今後、東急不動産はMIT ILPの活用や、MITとの連携を深めていくことで、広域渋谷圏におけるスタートアップ支援を加速し、「渋谷」を世界的なスタートアップの集積地とし、エリアの価値向上をめざしていくという。また、「スタートアップ」に加え、環境先進企業をめざす東急不動産の重点取り組み課題である「環境」を主なテーマに、様々な取り組みを検討していく。

  • 多様な人が集積する渋谷

両者の連携の初回イベントとして、10月5日にMIT ILPが主催する「MIT Startup Showcase in Tokyo」を、東急不動産が保有・運営する「東京ポートシティ竹芝」の竹芝ポートホールで開催することが決定した。本イベントのテーマは「AIとイノベーション・エコシステム」。

それに伴い、MIT Schwarzman College Of Computingの戦略的産業エンゲージメントディレクター、MIT-IBM Watson AI Labのディレクター、MIT AI Hardware Programの共同リーダーであるAude Oliva工学博士と、MIT Center of Real Estate Technology HubのIndustry Chairで、MET Fund IIのManaging Partner であるSteve Weikal 法務博士 がゲストスピーカーとして来日予定。加えて、OpenAI(CEO:サム・アルトマン)を含むMITの関連スタートアップ10社もこのイベントに参加する。

  • Aude Oliva工学博士

  • Steve Weikal 法務博士