ヤマップは6月12日、「日本一道迷いしやすい登山道2023年」として、新たに5カ所の登山道を選定し発表した。今年で3回目。
同社運営の登山地図GPSアプリ「YAMAP」のルート上に投稿された、約2万2,000件の「迷いやすい」タグ付き投稿について、直近一年間で「参考になった」と評価された数を地点の通行量で割り、割合の高かった順に算出。同時に累計約2,300万件の登山活動日記から、登山者の道迷い軌跡データを合わせて分析することにより、道迷い多発地点を特定している。
その結果、3回目となる今年も新たに5カ所の迷いやすい登山道が明らかに。また、道迷い多発地点の傾向が分かってきたという。
- 尾根づたいに歩く山道から、尾根を外れたルートへ入り込む地点
- 林道など広い道から狭いルートに入り込む地点
- 川と並行した山道で、川を渡ることに気づかず川沿いをそのまま歩く
- 急峻な上りから、急に斜面を下る場合。見上げて歩き見落とす。上り下りが逆のケースも
- 特に登山者が少ない場所で、木々が生い茂りルートや踏み跡が不明瞭な地点
今回の分析結果から、同社は「山には道迷いしやすい理由があり、多発地点に選定されない地域でも安心することはできません」と注意を呼びかけている。
対馬見山(つしまみやま)/福岡県
対馬見山(標高243m)は、4つに分岐しているが、正しいルートは黄色の矢印。「水落山から下って来た方。 対馬見山方面へは下りきって左手へ登っていきます。(黄色のラインです)」と矢印を追記して投稿され、他の登山者も「前回は、ここで間違ってしまった」「迷いやすいところ 報告のお陰で迷わずすんなり行けました!」とのコメントも。
上の左側の地図は「正しいルート」。右側の道迷いした軌跡データ(枠内)を見ると、いったん右(東)に進み、行けないと分かって左(西)に引き返しているのが分かる。
千ノ時/奈良県
千ノ時(標高1,344m)では、「右です。。。うっかり左に行きました」「林道じゃなく右の尾根へ」などのコメントもあったとおり、左の林道ではなく、右側を登っていく道が正しいルート。
神明山(しんめいさん)/滋賀県
神明山(標高294m)では、「入り口 分かりにくいです」「通りすぎて引き返した。ここを上がらなくちゃ」など、右の正しい登山ルートにあるピンクテープに気づかず、道幅が広い左に進んでしまう人が多いよう。
立岩(たていわ)/群馬県
立岩(標高1,265m)には、「踏み跡がいくつもあり迷いやすい」「右側に巻きますがわかりづらい 何度か迷って、上に行ったり、戻ったり」など、ルートがはっきりしないポイントが。
城ヶ峰(じょうがみね)/愛知県
城ヶ峰(標高330m)にも、ルートがはっきりしなりポイントが。「ここで沢を渡ります。反対側に赤い印があるので見落とさないように!沢を渡らずに行っても道らしきものがあり、しばらく行くと道がなくなります」「いまいちどこが登山道かわからん道を進み、(たぶん登山道を外れていたと思われ)」などのコメントが寄せらている。