日本労働組合総連合会は、ネットエイジアと共同で行った「就職差別に関する調査2023」の結果を5月31日に発表した。調査は4月1日~4日の期間、3年以内に就職のための採用試験(新卒採用試験、または中途採用試験)を受けた、15歳~29歳の男女1,000人を対象にインターネットにて実施したもの。
応募書類・エントリーシートの提出や採用面接において、知られたくない・企業に示す必要がないと思うことでは、「他社の選考状況」(43.2%)が最多に。次いで、「趣味・特技」(18.0%)、「顔写真」(16.2%)と続いた。また、男女別にみると、女性では「他社の選考状況」(37.7%)が全体より5%以上高くなることが明らかに。
就職活動中に、学歴フィルターを感じたことがある人は40.4%で、その中でも「中学校」(45.2%)が最も高い結果だった。また、「男女差別を感じたことがある」(32.8%)との回答を男女別にみると、女性(35.7%)の割合がやや高くなる傾向に。
就職活動をしていて男女差別を感じたことがある人(328名)に、その内容を尋ねたところ、「男女で採用職種が異なっていた」(39.6%)が最多に。次いで、「採用予定人数が男女で異なっていた」(36.9%)、「男性のみ、または女性のみの募集だった」(30.8%)と続いた。
採用選考過程において、企業からSNSアカウントを調査する旨の通知を受けたことがあるか聞いたところ、「ある」は11.7%、「ない」は63.3%、「わからない」は25.0%という結果に。
実際にSNSアカウントを調査されたことがあるか聞いたところ、「ある」は10.7%、「ない」は60.0%、「わからない」は29.3%に。企業からSNSアカウントを調査する旨の通知を受けたことがある人(117名)についてのみの結果をみると、「ある」は65.8%に。事前の通知どおり、SNSアカウントの調査が行われたケースは多いようだという。