ライボの調査機関「Job総研」は、社会人男女を対象に実施した「2023年 週休3日制の意識調査」の結果を公開した。それによると、「無条件での週休3日制」については92%の人々が賛成する一方で、「収入が減る週休3日制」には70%以上が反対することが判明した。ネットでは「収入との兼ね合いだよな」「サビ残が爆増しそう」などと話題となっている。

  • 「週休3日制」に反対の声? 無条件なら9割賛成も、収入減なら7割反対 - ネット「サビ残が爆増しそう」

    週休3日制には賛成? 反対?(Job総研調べ)

本調査は、同社の運営するキャリアや就職・転職に特化した匿名相談サービス「JobQ」に登録する、現在職を持つ社会人男女589人を対象に、今年の5月17日~5月18日の期間で実施したもの。週休3日制に対する賛否や、収入が減る場合と1日の労働時間が増加する場合の賛否、その理由などに関する質問をおこなった。

結果は、収入や労働時間の調整などがない「無条件での週休3日制」について賛否を聞くと、44.8%が「とても賛成」、19.4%が「賛成」、28.1%が「どちらかといえば賛成」で、合算すると92.3%が賛成派となった。

  • 「無条件」の「週休3日制」なら9割以上が賛成(Job総研調べ)

しかしながら、収入の減少をともなう週休3日制の場合は、25.3%が「とても反対」、23.1%が「反対」、21.9%が「どちらかといえば反対」で、合算すると70.3%が反対派となった。面白いのは、役職別で内訳をみると、一般社員から主任、係長、課長クラスまでは反対派が7割以上を占める一方で、部長クラスのみ賛成派が大幅に増加し69.2%となり、他役職とは対照的な結果となっている。

  • 「週休3日制」でも「収入が減る」なら7割が反対(Job総研調べ)

「無条件での週休3日制」に賛成する人は、「プライベートを充実させたいから」や「休みを増やして心身ともに余裕を持たせたいから」、「自由時間の増加が見込めるから」などの理由が上位に挙げられた。逆に反対派では「業務が停滞する可能性があるから」や、「同僚や上司への負担が増加する恐れがあるから」、「人手を確保するために増員が必要になるから」などの理由が上位にランクインしている。

  • 賛成する理由と、反対する理由(Job総研調べ)

さらに、1日の労働時間が増える週休3日制の場合は、7.3%が「とても賛成」、19.0%が「賛成」、34.3%が「どちらかといえば賛成」と回答し、合算すると60.6%が賛成派となる。

  • 1日の労働時間が増える場合は6割が賛成(Job総研調べ)

このほか、週休3日制が仕事の生産性に影響するとした人の割合は80.1%、仕事の意欲へ影響するとした人の割合は86.2%だったことが判明した。週休3日制は、実際に生産性が上がるか否かの以前に、少なくとも仕事への向き合い方やモチベーションに対して良い影響が出るようだ。

  • 週休3日制は、生産性や意欲の向上に影響する(Job総研調べ)

同社は今回の調査結果から、「収入面や1日の労働時間など条件付きとなる場合は、喜んで賛成と言うわけにはいかない傾向が見られ、今後日本企業で週休3日制が普及していくか否かはこの『条件付き』が鍵となる」と分析している。

ネット上では「収入減ってもいいから週休3日だよね、残業ももちろん0なんだよね?」「そりゃこの物価高でお給料下がる選択肢はしないよね」「週休3日制なんて導入したらサビ残が爆増しそう」「収入との兼ね合いだよな」「土日は固定で他は選択的に休めるようにしてほしい」などの声が寄せられた。