鉄道・運輸機構は、ECI方式(技術協力・施工タイプ)により契約手続きを進めていた「北海道新幹線、札幌車両基地高架橋 I」工事の工事契約を行ったと発表した。ECI方式とは、設計段階から施工者の意見を取り入れ、民間事業者の高度な知見を活用する新たな入札契約制度のこと。竣工は2028年3月までを予定している。

  • 鉄道・運輸機構が、ECI方式(技術協力・施工タイプ)により契約手続きを進めていた「北海道新幹線、札幌車両基地高架橋 1」工事の工事契約を行ったと発表(写真は札幌駅)

今回、契約を行った工事は、北海道新幹線の車両基地高架橋と上家工事(延長約1.3km)のうち、札幌駅側(約500m)の高架橋と上家新設工事、苗穂駅側(約260m)の高架橋杭工事、全範囲(約1.3km)の仮設工事(工事用道路・仮囲いなど)を行うもの。2021年10月から運用を開始したECI方式による契約手続きを進めており、6月2日に技術協力業務の受注者である、鹿島・飛島・岩田地崎・中山特定建設共同企業体と工事の契約を行った。

新幹線の建設工事において、土木・建築・設備など複数分野の工事が輻輳し、工事着手後に設計の見直しが必要になることも多く、工事契約の変更が生じて手戻りとなることがあった。こうした課題を解決すべく、設計段階から施工者の意見を取り入れ、民間事業者の高度な知見を活用することで手戻りを防止し、円滑に施工するECI方式の入札契約制度を導入する。

なお、公共工事の品質確保の促進に関する法律第18条第3項にもとづく公表資料として、当該工事に係る契約者の選定経緯を鉄道・運輸機構のサイトに公開している。