米OpenAIは6月8日(現地時間)、iPhone/iPad用の「ChatGPT」アプリのアップデート(バージョン1.2023.152)をリリースした。この更新には、iPadへの最適化、ドラッグ&ドロップ、Siriとショートカットのサポートといった新機能を含む。
同社は5月にiOS用の「ChatGPT」アプリの提供を開始した。iPadにもインストールできたが、iPadではiPhoneアプリをそのまま表示するか、スクリーンに合わせて拡大表示して使用するしかなかった。今回のiPadへの最適化により、iPadの画面に合わせたレイアウトでアプリが表示される。iPhoneとiPadでのデザインに大きな違いはないが、最適化されたレイアウトはiPadでの使用感を向上させる。
ドラッグ&ドロップ機能のサポートにより、ユーザーは各応答からテキストを選択して「メモ」など他のアプリに簡単に貼り付けられる。他のアプリで選択したテキストをChatGPTアプリにドラッグ&ドロップすることも可能。これはSplit ViewやSlide Overなど、画面分割機能を用いて複数のアプリを並べて使えるiPadで役立つ機能だ。
Siriのサポートが追加されたことで、音声アシスタントを使ってChatGPTアプリにアクセスできるようになった。また、ショートカット対応で「Ask ChatGPT」や「Start a new chat with ChatGPT using GPT-4」といったショートカットが用意され、ChatGPTにアクセスするショートカットを作成できるようになった。SiriでChatGPTのショートカットをオンにすると、例えばSiriに「Ask ChatGPT」と言ってChatGPTのショートカットを開始し、そのままSiriでChatGPTの会話を続けることが可能になる。
ChatGPTアプリは、Web版と同じようにChatGPTの基本的な機能を無料で使用でき、有料サブスクリプション「ChatGPT Plus」の加入者は、大規模言語モデルの最新版「GPT-4」による高度な対話、サービスへの優先的なアクセス、迅速な応答などの特典を利用可能。ただし、「Web情報の検索」や「プラグイン」はアプリでは利用できない。