ガーミンは6月6日、最先端のテクノロジーを搭載したフラッグシップモデル「fenix 7 Pro」と「epix Pro」の新製品説明会を開催しました。

  • (左より)「fenix 7 Pro」シリーズ、「fenix 7X Pro」シリーズ、「fenix 7S Pro」シリーズ。販売価格帯は121,000~170,500円。6月8日発売

  • (左より)「epix Pro 42mm」、「epix Pro 47mm」、「epix Pro 51mm」シリーズ。販売価格帯は132,000円~154,000円。6月8日発売

ガーミンのスマートウォッチはビジネスアスリート、ライフスタイル、アウトドアカジュアル、ランニング、ゴルフ、ダイビングの6つのカテゴリーに分けられます。今回の2製品はいずれもビジネスアスリートカテゴリーになります。

「仕事もスポーツも全力投球。最高のパフォーマンスを追求する方に使っていただきたい、ガーミンが誇るフラッグシップモデルです。特徴としては常に最先端のテクノロジーを搭載。DLCチタンなど、選び抜かれた素材を採用しています。ビジネスにもスポーツにもフィットする洗練されたデザインで、シーンに応じた使い方をしていただけます」と、説明会に登壇した製品担当の西川潤氏。

  • ガーミンジャパンの西川潤氏

「fenix 7 Pro」と「epix Pro」の違いは?

「fenix 7 Pro」と「epix Pro」に搭載されている機能は同じですが、唯一異なる特徴が、「fenix 7 Pro」はソーラー充電付きで、「epix Pro」は画面がより鮮やかできれいなAMOLEDを搭載していること。ロングバッテリーを好む人は「fenix 7 Pro」、美しい画面を望む人は「epix Pro」がおすすめとのことです。

実際に「epix Pro 51mm」を着けてみたのですが、確かにディスプレイ画面がとても鮮やかで、文字や数字がクッキリ見えました。

  • 「fenix 7S Pro」を装着したところ。ベゼルのサイズが42mmと小ぶりなので女性にも使いやすい

  • 「epix Pro 51mm」を装着したところ。画面の美しさが際立つ

なお、「fenix 7 Pro」と「epix Pro」の詳細については、それぞれのニュース記事で詳しく紹介しています。

「fenix 7 Pro」と「epix Pro」で共通する特徴

「fenix 7 Pro」と「epix Pro」で共通する主な特徴は次の7つの項目になります。

  • 第5世代 光学式心拍計
  • ロングバッテリー
  • タフネス
  • GNSSマルチバンド
  • マルチスポーツ
  • フラッシュライト
  • Body Battery

第5世代 光学式心拍計

ガーミン史上最高のパフォーマンスを持つ第5世代 光学式心拍計が初搭載されました。グリーンライトセンサーが4つから6つに増え、新しい配置になったことで、よりセンシングの精度が高まり、検知エラーを軽減させることができます。普段の健康管理はもちろん、激しいスポーツでも高精度な計測を行うことが可能になりました。

  • 従来品(右)と新製品(左)のセンサーの違い。数が増え、配置が変更された

ロングバッテリー

「fenix 7 Pro」シリーズは全モデルにソーラーバッテリー搭載しています。ベゼルのサイズが一番大きい「fenix 7X Pro」の場合、スマートウォッチモードで約37日間という長時間稼働が可能とのこと。1カ月以上も使えるロングバッテリーなら、スポーツ時、長期間の海外出張時でもバッテリー切れを心配せずに安心して使うことができそうです。

一方、「epix Pro」はソーラー充電に対応していないものの、一番大きな「epix Pro 51mm」で約31日間(スマートウォッチモード)も使うことができます。この製品も十分、ロングバッテリーだと感じました。

タフネス

アメリカ国防総省が定める品質規格の「MIL規格」で高い堅牢性と耐久性を実証する「MIL-STD-810」に準拠。衝撃落下、防水、腐食をクリアしています。-20度~60度の高温冷凍の環境でも利用できるので、過酷なアウトドアシーンでも安心して使えそうです。

GNSSマルチバンド

アメリカのGPS、ロシアのGLONASS、インドのGalileo、日本のみちびき補完信号の4つの衛星に対応。しかもマルチバンドで2つの周波数帯を受信することで誤差が最小限となり、より高精度な衛星測位ができます。あらかじめ地図機能を搭載しているので、携帯電話が届かない場所でも、現在地を正確に知ることができます。

実際に「epix Pro 51mm」で地図を表示させてみたのですが、あまりの詳細さに驚きました。このクオリティで現在地がわかれば、スマートフォンを見なくても事足りそうです。

  • 地図が詳細でわかりやすい

マルチスポーツ

ランニング、自転車、ゴルフ、登山、サーフィン、スキーなど、合計60種類以上のスポーツモードに対応。ゴルフ機能は世界4万以上のコースレイアウト表示もでき、スコア管理やラウンド管理もできます。

  • 60以上のスポーツモードに対応。ゴルフはコースレイアウトも表示する

フラッシュライト

新製品の全モデルにLEDフラッシュライトを搭載。時計の左上のボタンを2回クリックすることで、ライトを点滅することができます。ライトには白と赤があり、通常点灯、調光機能に加えて、点滅、SOSモールス発信などにも対応しています。夜間のランニング、登山の時に暗がりを照らすほか、棚の下に物を落とした時など、日常でも便利に使えそうだと感じました。

  • 時計の上部にライトを搭載

  • メニューでどの灯りを点灯するか設定できる

Body Battery

ガーミン独自の機能で、心拍変動、ストレスレベル、睡眠、毎日の活動レベルなどを分析して、身体のエネルギー残量を5から100で数値化してくれます。スコアが低い時には休息を取る必要があることがわかります。自分では元気なつもりでも、実は身体に疲れが溜まっていたなど、数値化することで気付かせてくれます。

  • Body Battery機能

新製品説明会には、スリープコーチの角谷リョウ氏が「ビジネスパーソンの睡眠」についてトークセッションを行いました。Body Batteryの有効性についても語られ、その内容がとても興味深かったです。

  • Lifree共同創業者/スリープコーチ 角谷リョウ氏

「Body Batteryの数値の理想は朝に80以上を目指すと、良い仕事のスタートが切れます。そして仕事終わりに30や40あれば余力があるので、プライベートの時間を楽しむことができます。このようなエネルギーレベルを可視化できると、非常に高いパフォーマンスで、仕事もプライベートも充実させることができます」と角谷氏。

全力で仕事をしているBody Batteryは下がってきますが、下がった時に3分や5分でできるストレッチや呼吸法などの回復法があると、また仕事のパフォーマンスを上げることができると言います。

  • Body Batteryの数値とレベル

  • Body Batteryで可視化できることでパフォーマンスマネジメントに役立つ

「喉が渇いた時に水分を取るのと同じで、体感的に疲れた時にはもう随分疲れているので、その前に回復法でエネルギーをチャージします。インターバル的に仕事をしてチャージするという考え方は海外では当たり前になってきていて、そうすることで生産性が2倍、3倍にアップします」と言います。

朝に80以上の数値をキープするためには睡眠レベルを上げ、適度な運動が必要になります。ガーミンのスマートウォッチにはもちろん、心拍数や血中酸素トラッキング、睡眠スコア、ストレススコアなど、ライフログ機能が備わっているので、ちゃんと可視化して管理することで、運動だけでなく、仕事のパフォーマンスにも活用できるのだと知りました。

仕事もスポーツも全力で取り組みたいというビジネスパーソンにとって、「fenix 7 Pro」や「epix Pro」は良い相棒になるのではないかと思います。