お笑いコンビ・極楽とんぼの加藤浩次と、アイドルグループ・なにわ男子の大橋和也がMCを務めた読売テレビ・中京テレビのドキュメントバラエティ特番『この後どうする? 密着TV 終わりが始まり』(2月25日放送)が、第49回放送文化基金賞エンターテインメント部門の最優秀賞を受賞した。
日本各地のさまざまな熱狂の瞬間が「終わった後」を徹底追跡する同番組。親子で全国を移動する団員家族らを擁するサーカス団、カラフルなリーゼント姿でカメラに詰め寄るやんちゃな北九州市の新成人、半年間の船上生活を終えて帰ってきたマグロ遠洋漁業船の船員、人気アイドルグループの推しメンバー卒業ライブを終えたファン、北海道の氷祭りで氷像や雪像を撤去する作業者に密着し、「終わった後」にのぞかせる“リアル”を届けた。読売テレビが同賞で最優秀賞を受賞するのは初となる。
受賞を受け、11日(15:00~)には関東エリアでの放送も決定。TVerでも再び配信される。
■受賞のことば
この番組は、大阪の読売テレビと名古屋の中京テレビの共同制作番組です。最初は、それぞれの制作スタッフが、「そういえばアレどうなってるんだろう……」といった、身の回りの疑問を持ち寄るところからスタートしたのですが、リサーチを進めていくと意外な裏側が発覚したり、実際に取材してみると色んな意味で予想を裏切る展開になったり……。
これまで注目されてきた「本番」と比べると、「その後」は派手なストーリー展開や感動的な言葉もないのですが、何となくぼんやりと、周りへの感謝の思いや明日への活力が湧いてくる……、不思議な番組になりました。これからも、数多ある意外な「その後」を、ありのまま伝えることができるよう頑張ります!
読売テレビ 高橋宏輔 / 中京テレビ 笠井知己
■放送文化基金事務局より選考理由
イベントや出来事の終わった時点から取材を始める、という逆転の発想が新しい。例えばド派手な衣装で有名な北九州の成人式。その終了後に彼らに密着すると、意外にも真面目で家族想いの新成人たちの素顔が見えてくる。テレビは「ハレ」(非日常)のイベントばかり追いかけがちだが、必ずその裏側には「ケ」(日常)のリアルな人間模様が存在することに気づかされる。日常のかけがえない一瞬をカメラで捉え、人生を優しく肯定する珠玉のドキュメント・バラエティである。