俳優の成田凌が主演を務め、女優の小芝風花がヒロインを務めるカンテレ・フジテレビ系ドラマ『転職の魔王様』(毎週月曜22:00~)が7月にスタートする。

左から成田凌、小芝風花=カンテレ提供

原作は額賀澪氏による同名小説を映像化する今作は、「転職の魔王様」の異名を持つ毒舌敏腕キャリアアドバイザーが、求職者の仕事や生き方への悩みを辛辣な言葉で一刀両断しながらも、働く自信と希望を取り戻させる“転職”爽快エンターテインメント。

フジテレビ系連続ドラマ初主演の成田が演じるのは、転職エージェント会社「シェパード・キャリア」のキャリアアドバイザー・来栖嵐。左足が不自由で杖をついている。成績優秀な敏腕キャリアアドバイザーだが、求職者の心をへし折るような毒舌を放つため「転職の魔王様」という異名をつけられている。「周りが転職するから焦って自分も、ですか?」「あなたの人生、このままでいいんですか?」など、不躾だが本質を突いた言葉によって、転職希望者たちは自らの仕事や生き方と否が応でも向き合うことに。

第42回日本アカデミー賞新人俳優賞、第74回毎日映画コンクール男優主演賞を受賞するなど、演技派として好演してきた成田が、謎めいた過去を背負ったミステリアスで威圧的な主人公に扮する。磨き上げられた革靴、オーダーメイドのスーツ、不自由な左足を補佐する杖さえも上品でスタイリッシュな来栖。言葉遣いは丁寧だが、初対面の求職者に向かって不都合な真実を躊躇なく伝えるなど、心をえぐるような辛辣な言葉を表情一つ変えずに次々と投げかけるさまはまさに「魔王様」。しかし、どんな手を使っても求職者の転職を成功させる手腕があり、企業側からの信頼も厚い。なぜ来栖は冷淡な口調で求職者を突き放す、誰よりも厳しい「魔王様」になったのか。左足が不自由になった理由も含め、少しずつ明かされていく来栖の過去にも注目だ。

来栖の相棒となるのは、小芝演じる未谷千晴。大卒で入社した大手広告代理店を3年と経たずに退職してしまった千晴は、叔母が経営する転職エージェント「シェパード・キャリア」を訪ねて新しい職場を探そうとする。そこで「転職の魔王様」こと来栖に出会い、かつての職場で何があったのか、自分の本音が一体何なのか……目を背けて胸の奥に隠してきた“本音”があぶり出されていく。

現在放送中の主演ドラマ『波よ聞いてくれ』で見せている金髪やさぐれ女が話題の小芝がこの夏演じるのは、未来が見えない不器用な“社畜”ヒロイン。広告代理店のハードな労働環境で「気持ち悪い社畜」になって、働く自信と希望をすっかりなくして休職していた迷える求職者という役どころだ。どうにか「普通の大人」に戻りたいと動いてはみるが、どんな会社でどんな仕事がしたいのかわからない。そんな中“魔王”の洗礼を浴び、見つけ出した本音と自らの意志で選択する決断とは。

異色の転職エージェントたちが奮闘するこのドラマは一話完結型。毎回さまざまな事情を抱えた転職希望者が登場し、人間模様はもちろん転職業界の実態や知られざる裏側も垣間見ることができる。

コメントは以下の通り。

■成田凌

――原作や脚本を読んだ時の感想をお聞かせください。

面白いです。見ごたえのあるドラマになっていくなと感じました。あと、シーン数が少なめなんですよね。だからその分、一つ一つのシーンを丁寧に、一人一人の人間をより丁寧に見ていただけるかなと思うので、見てくださる方が応援できるドラマになると思います。

――演じられる来栖嵐をどういう人物と捉えていますか?

脚本を読めば読むほど来栖嵐という人物が、どういう人間かが分かってきました。愛情深い人間だし、厳しいのは、もちろんありますけど、なぜこんなに人に対して厳しいのかを突き詰めたら、すごく“人を思う”人間だということが分かってきて、それを素直に出せたらいいだけなのかなと思っています。あとは周りにたくさん面白い人たちが登場するので、その人たちに救ってもらう感じにもなってくるかなと思うので、自分はブレずに、最後まで演じられたらなと思います。

――今回、小芝さんとは初共演になりますが、印象は?

まだお会いして日は経っていませんが、現場にいてくれるだけでみんなが頑張れると思うので、最後まで健康でいてくれれば十分だなと思います。一緒にお芝居をするのが、とても楽しみです。

――このドラマの魅力はどういうところでしょうか?また、どんなドラマにしていきたいですか?

転職の話は、気持ちが分かる人がたくさんいらっしゃると思いますし、逆に全く分からないという方もいらっしゃると思います。どちらの方にも楽しんでいただけるように、いろんな側面を見せていきたいなと思います。また、毎話、転職を考え、たくさん悩みを抱えた人たちが登場します。その人たちと向き合う中で、自分が演じる嵐や、小芝さん演じる千晴の言葉によって、ぐっと心に刺さったり、共感したり、色んな感情になると思いますので、一つ一つ、届ける言葉を丁寧に伝えていけたらなと思っています。

――視聴者にメッセージをお願いいたします。

転職の魔王様、見ごたえのあるドラマにしたいと思っています。頑張ります。ぜひご覧ください。

■小芝風花

――原作や脚本を読んだ時の感想をお聞かせください。

原作を最初に読ませていただいたのですが、とても面白く拝読しました。私もそうなのですが、コロナ禍になり、自分のこれからのことや、自分が何を本当にしたいのかっていうことを考え、見つめなおす機会が増えたと思います。この作品は、いろんな人の転職をするきっかけや、理由を垣間見ることができて、この先の将来のことを考えたい自分にもすごく刺さった言葉も多く、とっても面白かったです。

――未谷千晴はどういった人物でしょうか?

私が演じる未谷千晴ちゃんという子は、共感しやすい役というか、きっとこういう千晴ちゃんみたいに、本当に自分がやりたいことが分からなかったり、でもそれにすら気付いてなかったり。実は同じような思いを抱えている人は多いのかなと思います。私も、改めて「ハッ」とさせられる部分が多かったので、この役を通して見てくださっているみなさんが、自分のことを見つめ直すきっかけになったり、背中を優しく押せるような作品にできたらなって思いました。

――一緒にお芝居する成田さんの印象はいかがでしょうか。

成田さんとは初共演なのですが、すごくいい脱力感というか、何も飾ってない感じが、すごくステキだなって思いました。成田さんが演じられる「魔王」と呼ばれている来栖さんも、初対面だろうと、相手がどんな人であろうと、自分を変えない、自分を貫いている方なので、すごくぴったりな方だなって思いました。

――このドラマの魅力を教えてください。

こんな理由で転職するのってどうなんだろう……と思っている人って多分たくさんいると思うんです。どうしてもこの仕事がやりたいっていうものがあるわけじゃないけど、今の職場に不安を持っていて……みたいな。原作にもありましたが、好きなアーティストのライブに行くためのスケジュールがなかなか調整できないから転職したいっていう人もいれば、職場の環境になじめなくて転職したいっていう人もいる。理由は本当に人それぞれで。人から見たらそんな理由で転職って思うことでも、本人にとってはそれが職場を変えたい、これから先こういう風に生きていきたいっていう意志を持って選択することってすごくステキなことだと思うので、そういう悩みを抱えている方たちの背中を押せるような作品になったらいいなって思っています。

――視聴者へのメッセージをお願いします。

このドラマは、一話完結で、いろんな悩みを持った求職者の方が登場します。それに対して魔王と呼ばれる来栖さんが辛辣な、でもすごく核心を突いた言葉を投げかけてくるので、見ながらちょっと「ハッ」とさせられることもあると思います。改めて自分がどうしたいのかっていうのを考え直すきっかけにもなると思いますし、登場人物もキャラクターが強く楽しい作品にもなると思いますので、ぜひ見ていただけるとうれしいです。よろしくお願いします!

■原作者・額賀澪氏

「ドラマ化が決まりました。キャストは成田凌さんと小芝風花さんで、制作はカンテレで、フジテレビの月曜10時放送で――原作者として何か要望はありますか?」と担当編集に聞かれ、「完璧すぎて悔しいくらい何も言うことがないです」と答えました。面白くなるに違いないと送り出した『転職の魔王様』ですが、原作も、原作者の期待も超える面白いお仕事ドラマになったと思います。ひとりでも多くの方に楽しんでいただけたらうれしいです。

■萩原崇プロデューサー

「貴方の人生、それでいいんですか」、原作を読ませていただいた時に、この台詞が自分に突きつけられている思いになり、自分のこれまでの人生、そしてこれからの人生について考えるきっかけになりました。そして今度は、胸に突き刺さり、身に染みる言葉の数々を、ドラマのかたちで、世の中の人に届けたいと思いました。

主人公の“最恐”毒舌の魔王様に成田凌さん、懸命に生きるも不器用で、誰もが応援したくなるヒロインに小芝風花さんという、最高にステキなおふたりとともに、少しでも見てくださる方の人生の後押しになれたら! という願いを込めて、この夏一番の爽快な物語をお届けします! お楽しみに!