俳優の東山紀之がこのたび、都内某所で行われたテレビ朝日系ドラマ『刑事7人 シーズン9』(7日スタート毎週水曜21:00~※初回6分拡大)の囲み取材に応じた。2015年にスタートして以来、東山演じる主人公・天樹悠を中心に、海老沢芳樹(田辺誠一)、坂下路敏(小瀧望)、野々村拓海(白洲迅)、青山新(塚本高史)、片桐正敏(吉田鋼太郎)、そして、法医学の権威・堂本俊太郎(北大路欣也)という7人のスペシャリストが躍動する同作。今作ではなんと天樹が“刑事引退”!? まさか片桐が犯罪を!? と新たな展開が予告されている。
囲み取材では主演を務める東山が、“引退”というテーマから受けた印象、自身が続けているトレーニングについて明かした。
■大谷選手が引退するまで引退しない
――今シリーズの“天樹が引退!?”という展開を聞いてどんな印象を受けましたか。
年齢も含め、引き際について考えを巡らせることもあるので、自分のそんな心理が重なっていくストーリーになるのかなと思いました。終着点はまだ僕にも分からないのですが、7人が事件を追いながら1人の人間としても悩み、どんな結論を出していくのかを描いた、これまでにない切ない物語になりそうだという印象です。
――東山さん自身は引退を考えたことはありますか。
僕らのお仕事はゴールがない分、望まれなくなったらおしまい。刑事だと、体力的なことや年齢的なことから引退を考えたりするのかもしれませんが、その点では僕自身絶好調なので、引退を考えたことはありません。大谷(翔平)選手が引退するまでは僕も引退しません!
■肌寒い『刑事7人』は初めて
――例年より1カ月早い6月からのスタートになりましたが、撮影はどんな雰囲気で始まりましたか。
肌寒い『刑事7人』は初めてです。花粉症がまだ残っていてスタッフの皆さんには少しご迷惑をおかけしましたが、おなじみのチームなので作品にはすんなりと入れました。何よりも皆さんがお元気で良かったです。「元気があったら何でもできる」という思いで頑張っていけそうです。
――撮影が始まって、改めて感じたことがあれば教えてください。
北大路さんは今年80歳になられましたが、エネルギッシュに活動されている姿が、俳優として理想的だなと感じます。北大路さんのように若手とお仕事をするのは大事だと思いますし、そのうち自分がそのポジションを担っていかなければという思いもあります。さまざまな作品で先輩たち、後輩たちと共演させていただくことで、人生観をいろいろと学んでいます。
■57歳間近も、体力落ちた感覚ない
――2015年に誕生した『刑事7人』も9シーズン目ということで、ここまで長く続けられた理由をどう考えていますか。
求められたときにすぐに動けるよう、自分が元気でいることを大切にしています。いつでも準備ができている状態にしておくのがプロの仕事なのかなと。この作品のために何か新たにトレーニングをするというより、継続してきたものの上に作品があると思うので、日頃から自分のエネルギーをとにかく絶やさないようにしたいなと考えています。
――東山さんといえば、日々走っておられたりと、トレーニングを欠かさない印象があります。
トレーニングはリラックス方法の1つでもあるので、アスリートが試合に出るために必要なことを、僕もなるべくするようにしています。
――トレーニングはつらいときもあると思うのですが、どんな思いが続ける原動力になっていますか。
もったいないという気持ちですね。「今日の分は後に回そうか」といった葛藤は毎日ありますが、これまで継続してやってきたのに今日途切れたらもったいないなと感じるんです。もう少しで57歳になりますが、体力が落ちた感覚はないので、精神的に折れなければこれからも続けられると思います。
1966年9月30日生まれ、神奈川県出身。1985年に少年隊のメンバーとして「仮面舞踏会」でレコードデビュー。俳優としての出演作にNHK大河ドラマ『琉球の風』、『元禄繚乱』、『花燃ゆ』、『喰いタン』『ザ・シェフ』(日本テレビ)など。『名奉行 遠山の金さん』『新・棟居刑事』『必殺仕事人』『刑事7人』(テレビ朝日)など数々のシリーズ作品でも主演を務めている。現在、『サンデーLIVE!!』(テレビ朝日系 毎週日曜5:50~)でメインキャスターを、『バース・デイ』(TBS系 毎週土曜17:00~)でナビゲーターを担当。