Computex 2023の基調講演で同イベントの開幕を飾ったNVIDIAが、台湾オフィス1階の展示を見せてくれました。展示には今回の基調講演で発表のあった新製品がほとんど並んでいて壮観。ひとつのボードにCPUとGPUを混載する「NVIDIA Grace Hopper」も眺めることができました。
今回行ったNVIDIA台湾オフィスは、MRT文湖線 西湖駅から徒歩約2分のところにありました。展示は主に基調講演の内容に沿ったもので、量産開始を発表した「NVIDIA Grace Hopper」や、サーバー用の新規格「MGX」、超高速ネットワーク「Spectrum-4」の現物をチェック。PCIeカード型の「NVIDIA H100」や「NVIDIA L4 / L40」、DPU「BlueField-3」までズラリと並んでいます。
サーバー向け製品を抜けた先には、一般消費者向けの製品も展示されていました。主要な台湾メーカーのゲーミングPCが並んでおり、Ada世代のRTX 40シリーズなら14型のコンパクトモデルでもAAAタイトルを快適にプレイ可能。AV1コーデックに正式対応して高品質なゲーム配信を利用でき、VSR(Video Super Resolution)ではAIを活用してWeb/ローカルの両方で動画のクオリティを高められます。
ここまでは既出の内容ですが、ULMB2(Ultra Low Motion Blur 2)のデモがあった点が新要素。公式ブログ(外部リンク)では1,000Hz級まで滑らかに表示できるとのことですが、見どころは使い勝手の改善にある気がします。これまではULMBに対応したG-Syncモニターでも同機能を有効化すると画面表示が安定しなかったり、極端に暗くなってしまう現象があったりしましたが、ULMB2では改善したとのこと。NVIDIA G-Sync対応モニターの一部ではファームウェアアップデートでアップグレードできるとのことで、対応モニターの拡充が待たれるところです。
360Hz(ULMB2有効)と、144Hz(ULMB2 Off)や360Hz(ULMB2 Off)と見比べることができました。普段は高リフレッシュレートモニターでVALORANTに慣れている筆者にとって、さすがに144Hzと360Hzの違いはぱっと見てわかるレベル。360Hz同士でULMB2そのものの違いを見比べると差はかなり小さくなりますが、それでも流れていく文字やロボットの模様がさらにくっきり見える点には気づくことができました。なによりULMB2は有効化しても画面表示に悪影響がなさそうで、これなら実際のゲームプレイに使えそうだと感じられたところがよかったです。