「お気をつけてお越しください」は、相手を招く際に気遣いとして使う言葉です。ビジネスシーンでもよく使う表現なので、正しい使い方を覚えておきましょう。
本記事では、「お気をつけてお越しください」の意味や使い方・例文を解説するとともに、類語・言い換え表現や英語表現についても紹介します。
「お気をつけてお越しください」の意味・使い方
「お気をつけてお越しください」は、「注意して来てください」という意味で使われる言い回しです。
相手を招く際に気遣いの一言として添える定番のフレーズで、「道中に事故やトラブルなく、無事にこちらに到着できるように」という意味合いを含んでいます。
ビジネスシーンにおいては、お客様や取引先などに対してよく使う表現です。
「お待ち申し上げております」との違い
「お気を付けてお越しください」は、相手がこちらへ無事に到着することを願う言葉です。
一方、「お待ち申し上げております」は、相手がこちらへ来ることを待っていると伝えているだけで、無事を願う意味は含まれません。
どちらかのみ使う場合は、「お気を付けてお越しください」の方が、気遣いが感じられてより丁寧な印象です。
目上の人に使える敬語表現?
「お気をつけてお越しください」は、敬語表現のため上司や取引先など目上の人にも使うことができます。このまま使っても問題ありませんが、「お気をつけてお越しくださいませ」にすると、より丁寧な印象です。また、「どうぞお気をつけてお越しください」としても良いでしょう。相手の立場に合わせて、上手く使い分けてみてください。
ビジネスシーンでの「お気をつけてお越しください」の例文
「お気をつけてお越しください」はビジネスシーンで、お客様を招いたり、取引先に出向いてもらったりするときなどに使います。口頭だけなく、メールで使うことも可能です。ここでは、ビジネスメールで使える具体的な例文を紹介します。
ビジネスメールで使える例文
【例文】
・当日は混雑が予想されますので、お気をつけてお越しください
・悪天候で足元が悪くなっておりますので、お気をつけてお越しください
・大雪の予報が出ておりますので、くれぐれもお気をつけてお越しくださいませ
・エントランスが工事中となっておりますので、お気をつけてお越しくださいませ
・道中お気をつけてお越しくださいませ
「お気をつけてお越しください」への返信
自身が招かれる立場で、「お気をつけてお越しください」と言われることもあるでしょう。「お気をつけてお越しください」という言葉をもらったら、「お気遣いありがとうございます」「お気遣いに感謝いたします」などと返すのが一般的です。
相手の思いやりに感謝する気持ちを伝える言葉には、上記以外もさまざまなものがあります。例えば、「お心遣いいただきありがとうございます」「ご配慮いただきありがとうございます」「ご高配を賜り誠にありがとうございます」「お心遣い痛み入ります」などはよく見る表現でしょう。
しかし、これらは「お気をつけてお越しください」に返す言葉としてはやや大げさかもしれません。無事に到着できるよう何か特別な計らいをしてくれた場合などは使っても問題ないですが、ただ礼儀の一つとして言っただけであれば「お気遣いありがとうございます」や「お気遣いに感謝いたします」で十分でしょう。
「お気をつけてお越しください」の類語・言い換え表現
ここでは、「お気をつけてお越しください」の類語や言い換え表現を紹介します。
お気をつけていらっしゃってください
「お気をつけていらっしゃってください」の「いらっしゃる」は「来る」の尊敬語です。 「お気をつけてお越しください」と同じく、相手がこちらへ無事に到着することを願う気遣いの言葉なので、言い換え表現としても使えます。
また、「いらっしゃって」を「いらして」と略して使うこともあります。ただし、略している表現なので、目上の人には「いらっしゃって」のまま使う方が良いでしょう。
【例文】
・雨で足元が悪くなっておりますので、お気をつけていらっしゃってください
・当日は混雑が予想されますので、お気をつけていらっしゃってください
「お気をつけてお越しください」の英語表現
「お気をつけてお越しください」を英語で伝えたい場合は、以下のような表現が使えるでしょう。
・have a safe trip here
・take care on your way
英語には日本語のような敬語表現はありませんが、カジュアルな印象でビジネスシーンには適していない表現とされているものもあります。ビジネスで使う場合は、あらかじめ使って問題ないか確認しておくといいでしょう。
「お気をつけてお越しください」を覚えて使ってみよう
「お気をつけてお越しください」の正しい使い方や例文などを紹介してきました。
ビジネスシーンでは相手を招く際に、無事に到着することを願って「お気をつけてお越しください」というフレーズを使います。相手への気遣いを表現した言葉で丁寧な印象を与えることができので、ぜひ積極的に使ってみましょう。
使い方がわからなくなったときは、本記事でご紹介した例文を見返してみてください。