ビジネスシーンや日常生活で、「発想力」という言葉を耳にすることがあります。「あの人は発想力がすばらしい」「発想力が桁違いだ」など、相手を賞賛する意味で使われます。
一方で、発想力とはどのようなものかを、具体的に説明できる人は多くないでしょう。 この記事では、発想力の意味をはじめ、発想力がある人の特徴や発想力の鍛え方、仕事への活かし方などをご紹介します。
発想力とは
普段の会話やテレビなどで耳にすることが多い「発想力」とは、どのような意味があるのでしょう。ここでは発想力が持つ意味と、想像力・創造力との違いについてご紹介します。
発想力の意味
発想力とは、「何かを思いつく能力」「アイデアを出す力」という意味で使用されています。人間であれば、誰にでも備わっているといわれる力です。
自分には発想力がないと感じている人でもその力にまだ目覚めていない、もしくは使い方を分かっていないだけの可能性があります。誰でも鍛えられ、伸ばせる能力の一つです。
発想力・想像力・創造力の違い
発想力と似ている言葉として「想像力」や「創造力」があります。
想像力とは、イメージを膨らませる能力のことです。創造力とは、イメージしたものを形にして創り出す能力のことです。アイデアを思いつく能力である発想力とは、また少し異なるのが分かります。
それぞれ意味が少し異なるため、混ざらないように使い分けしましょう。
発想力がある人に見られる5つの特徴
発想力があるといわれる人にはどのような特徴があるのでしょう。よく見られる特徴を5つご紹介します。
1. 従来の考え方にとらわれない
発想力がある人は、従来の考え方にとらわれない傾向があります。常識を疑う姿勢で物事に臨んでいるため、常識に隠されたことを見つけられるのが特徴です。
また、従来の考え方にとらわれないおかげで、新しいものへの柔軟性があります。自分で考えて物事を見ているため、良い面も悪い面も客観的に見られる特徴があります。
2. 物事を多角的に考えられる
発想力がある人は、物事を多角的に考えられることが特徴です。独自の視点を持ち、物事を複数の異なる角度から見ようとする傾向があります。
さまざまな角度から物事を観察できるため、1つの方向でしか見られない人に比べて、多くの新しい発見ができるでしょう。また、独自の視点を持っているため、迎合せず自分自身の意見をしっかりと保てることが特徴です。
3. 好奇心に溢れている
発想力がある人は、好奇心に溢れています。さまざまな分野、物事に興味を持つ傾向があるでしょう。また、興味があるからこそ積極的に情報を収集し、新しい考え方を吸収できます。
何か新しくワクワクすることを常に探し続けているため、さまざまな考え方を身につけているといえるでしょう。
4. 目的志向が強い
発想力がある人は、目的志向が強い傾向にあります。多くの場合高い目標を持ち、自分の進みたい方向を明確に掲げ行動します。
意識が常に高く、目標を達成するための有益な情報をキャッチするアンテナが鋭いでしょう。目的がはっきりしているため、モチベーションを高く保ち続けることも可能です。
5. チャレンジ精神がある・失敗を恐れない
発想力がある人は、チャレンジ精神があります。失敗を恐れずに、果敢にチャレンジできる力を持っていることが特徴です。
好奇心が旺盛で新しいことに興味を持ち、行動に移す力があります。考えて終わるだけでなく、行動に移して多くの経験を積むことで、発想力が鍛えられていきます。
発想力を鍛える5つの方法
ここからは、発想力を鍛える方法を5つご紹介します。
1. 異なる考え方を持つ人と話す
発想力を鍛えるために、視野を広くすることから始めましょう。視野を広くするためには、自分と異なる考え方・価値観・ライフスタイルを持つ人との会話がおすすめです。
年齢や職業、業種や地位の異なる人と話す機会を設けましょう。立場が異なる人と接することで、さまざまな経験を疑似体験でき、結果視野を広げることにつながります。
2. 異なる文化・世界に触れる
異なる文化や世界に触れることでも、視野を広げられます。国内、海外問わず旅行に出かけることがおすすめです。
異なる文化や、その土地の芸術、娯楽、生活習慣に触れてみましょう。異文化に触れ、歴史や文化が持つ意味を理解することで、視野を広げられます。
3. 情報をインプットして連想する・仮説を立てる
視野を広げる以外にも発想力の鍛え方があります。それは情報をインプットして、仮説を立てることです。
さまざまな物事について本やインターネットから情報を収集したり、リアルに見聞きして情報収集したり、さまざまな方法で脳にインプットしてみましょう。そしてそのインプットした情報をもとに連想し、感想や見解を持つ練習をします。その現象が起きている理由や仮説を立てて、自分なりに考えましょう。
4. ゼロベース思考を実践する
発想力を鍛えるためには、ゼロベース思考の実践がおすすめです。ゼロベース思考とは、前提を持たずすべてを白紙の状態から考えることです。
一見難しく聞こえますが、この思考法を実践すると余計な思い込みを排除でき、物事がクリアに見えます。また、自身の考えを批判的に観察するクリティカルシンキングもおすすめな思考法です。余計な思い込みを持たずに発想力を鍛えられます。
5. ラテラルシンキングを実践する
発想力を鍛えるために、ラテラルシンキングを実践しましょう。ラテラルシンキングとは、物事をさまざまな方向から見ることです。
1つの物事に対し、さまざまな視点に立って原因や理由、背景を考えてみましょう。例えば一般的に正しいといわれている事実を疑って見てみたり、批判的に見てみたりすることで、新しい視点に立って発想力が鍛えられます。
発想力を活かせる仕事3選
発想力を鍛えると、さまざまな場面で役に立ちます。プライベートの時間だけでなく、仕事やキャリア形成する際にも役立つといえるでしょう。
ここからは、発想力を活かせる仕事を3つご紹介します。
1. クリエイティブ系の仕事
発想力を活かせる仕事として、クリエイティブ系の仕事があげられます。例えば、グラフィック・Web・プロダクトなどの各種デザイン職などです。これらの仕事は、顧客の課題解決のために、ゼロからコンテンツを生み出すことが求められます。
発想力があると、多角的に物事を考え、さまざまな情報を吸収できる傾向があるため、アイデアを生み出す際に役立ちます。そのためクリエイティブ系の仕事をするにあたって、発想力は存分に活かせるでしょう。
2. 企画・開発系の仕事
企画・開発系の仕事でも発想力が活きます。例としては、商品企画や、営業企画、技術開発、システム開発などです。
企画・開発系の仕事は市場のニーズをよく知り、発想を広げることが求められます。ときには市場にないものを生み出すことを求められるため、デザイン職と同じようにゼロから創り出す力が求められるでしょう。そのため、発想力が大いに役立ちます。
3. 生産性を高める仕事(業務改善)
何かを創り出す仕事だけではなく、生産性を高める仕事をする上でも発想力は役立ちます。例えば、業務フローを見直し改善することは、どの職場においても重要な業務の一つです。
業務改善には新しいアイデアや、画期的な発想が求められます。生産性を改善することで、大きな利益を得られる可能性があり、発想力を活かせば会社に貢献できるでしょう。
発想力を鍛えて仕事に活かそう
発想力は誰もが持ち合わせており、どのような人でも向上させる可能性を秘めているか力です。
発想力を必要としている仕事は多く、能力を鍛えることで新たなキャリア形成につながる可能性があります。日常生活やビジネスで活用できる発想力をぜひ鍛えてみてください。