神奈川新聞社は、フリージャーナリスト森川天喜氏の著書『湘南モノレール 50年の軌跡 モノレール実験線が「湘南ジェットコースター」になるまで』を刊行した。ネット書店のほか、横浜市、鎌倉市、藤沢市の大型書店を中心に取扱いを開始している。

  • 『湘南モノレール 50年の軌跡 モノレール実験線が「湘南ジェットコースター」になるまで』表紙

著者の森川天喜氏は横浜市生まれ。旅行、鉄道、ホテル、都市開発など幅広いジャンルの取材記事を手がけ、2022年には企画・制作を担当した『湘南モノレール全線開通50周年誌』が一般発売された。最新刊の『湘南モノレール 50年の軌跡』は、『湘南モノレール全線開通50周年誌』に掲載しきれなかった資料やエピソードを大幅に追加するなど、湘南モノレールの歴史をより多角的な視点で記述した「増補版」といえる位置づけの書籍となる。

大船~湘南江の島間を結ぶ湘南モノレールは、世界的にも珍しい懸垂型(1本の線路からぶら下がる形式)モノレールの技術を採用。最高速度は75km/hだが、鎌倉市西部の起伏に富んだ丘陵地帯を走ることもあり、あたかも「ジェットコースター」のような乗り心地を体験できるという。『湘南モノレール 50年の軌跡』では、湘南モノレール提供の資料(画像・データ)、過去の新聞記事等をふんだんに使用し、「なぜ、湘南の地にモノレールが計画されたのか?」「モノレール建設工事は、どのように進められたのか」「全線開通後、半世紀の道のり」などの章に分けて、半世紀に及ぶ歴史をひも解いていく。

あわせて「未来の乗り物」と思われたモノレールの意外に古い歴史や、湘南モノレールと同じく大船駅発着のモノレールとして開業しながら、短命に終わった「ドリームランドモノレール」の物語も紹介。湘南モノレール前社長の尾渡英生氏、現社長の小川貴司氏ら関係者へのインタビューに加え、巻末特集「村岡・深沢の未来を考える」では、尾渡氏と鎌倉市長の松尾崇氏、藤沢市長の鈴木恒夫氏との対談がそれぞれ収められている。

  • 湘南モノレール提供の資料や過去の新聞記事等をふんだんに使用。全線開通50周年インタビューも充実の内容に

巻末の資料編として、湘南モノレールと路線図と車両図鑑、略年表も。『湘南モノレール 50年の軌跡 モノレール実験線が「湘南ジェットコースター」になるまで』は1,800円(税抜)で発売される。