「寛大な心」の持ち主とは、広い心で周りを受け入れ、常に穏やかで、気持ちが安定しているイメージがあります。
「寛大な心」とは、具体的にはどのような心のことを指すのでしょう。 今回は「寛大な心」の意味や特徴、「寛容な心」との違いを詳しく解説します。
「寛大な心」とは
寛大な心とは、「心にゆとりがあること」や「思いやりがあること」などを意味します。 ここでは「寛大な心」の意味や、寛大な人の特徴を詳しくご紹介します。
「寛大な心」の意味
辞書で説明されている「寛大な心」の意味には、以下のようなものがあります。
- 度量が大きくて思いやりがあること
- 他人に対して許容がある様子
- 心が広く大きいさま
- むやみに責めたり怒ったりしない、心の広いさまを表す
「寛大な心」と「寛容な心」の違い
「寛大な心」は心の大きさを主に表し、「寛容な心」は器が大きく、相手の罪を許し相手を受け入れるさまを表します。
「寛大な心」とは、心が広いことを表す言葉です。他人に対して思いやりがあり、むやみに怒ったり責めたりしないことを意味しています。「寛」は、広い・ゆるやかなことを表し、「大」は量が多いことを指しています。
「寛容な心」とは、広い心で相手を受け入れる・相手の罪を咎めないことを表す言葉です。「容」は、器にいれる・許すなどを表現しています。
「寛大な心」の使い方
寛大には「許す」という意味はなく、心が広く大きいことを表しています。 「寛大な心」の例文は、以下のとおりです。
私の両親は、寛大な心の持ち主です
寛大な心で受け入れてくださり、ありがとうございます
彼は部下の失敗も寛大な心で受け止めている
「寛大」のみの場合、例文は以下のとおりです。
寛大な処置をありがとうございました
寛大な処分を求めました
ビジネスにおける「寛大な心」を用いた例文
寛大なお心遣いに感謝を申し上げます
寛大な心に感謝申し上げます
「寛大な心」の言い換え表現
「寛大な心」の言い換え表現は、以下のようなものが挙げられます。
- 寛裕
- 寛仁
- 情け深い
- おおらか
- 慈悲深い
「寛大な心」を持つ人の特徴3選
他の人ならつい怒ってしまうようなことでも、寛大な心の人は気に留めないことが多いでしょう。理由は心の安定度が関係しています。
ここからは、寛大な心を持つ人の特徴を3つご紹介します。
周りの人へ分け隔てなく接する
寛大な心を持つ人は、人によって態度を変えることがありません。部下に偉そうにしたり、理不尽に怒ったり、上司へ過剰にごまをすったりすることはないでしょう。周りの人と分け隔てなく関わることで、コミュニケーションを上手に取ります。
相手のよいところを見つけ、よくないところは個性の範疇であると理解し受け入れるため、どのような人でも尊重して付き合えます。
メンタルが安定している
寛大な心を持つ人は感情の起伏が激しくなく、いつも穏やかでメンタルが安定しています。
常にポジティブ思考を保ち、落ち込んだり怒りの感情を他人に見せたりすることは少ないでしょう。自分のメンタルが安定しているため、相手への許容範囲も広くいられます。
また、嫌なことがあってもポジティブに考え直せます。そのため、誰かが失敗したときでもすぐに気持ち切り替え、状況を受け入れられるのです。
周りの人を否定しない
周りの人の考え方や存在を否定しないことも、寛大な心を持つ人の特徴です。トラブルが起きたとき、ミスをした人を責めても何も解決しないことを知っています。
「今まで問題が露呈しなかっただけで、今回のトラブルで社内体制の欠点を発見できてよかった」のように物事を前向きに捉えられるため、ミスをした人を否定する気持ちは生まれません。
また、自分にある程度の自信があるからこそ、人の意見を否定せず「そういう考えもあるよね」と考えられるのでしょう。
「寛大な心」を持つための方法
寛大な心を保つためには、自分に余裕を持つ必要があります。
忙しく時間に追われた生活をしていると、どのような人であっても心に余裕を持つことはできないでしょう。スケジュールに幅をもたせ、自分の時間を確保し「寛大な心」を育てましょう。
自分の意見ばかりを押し付けない
自分の意見ばかり押し付けず、相手にも考えがあることを知り、許容する心を養いましょう。
自分の気持ちを否定されたくないために相手の考えを聞けず、自分の意見ばかり押し付けてしまう人はいます。しかし、相手の意見を受け入れたからといって、自分が否定されたわけではないのです。
自分の気持ちは否定されていないと思うことで、相手の意見を受け入れる心の余裕が生まれます。相手を尊重し話をよく聞くことが、寛大な心を持つための第一歩です。
スケジュールを詰めすぎない
心の余裕は、体調面からも影響します。スケジュールを詰めすぎると疲れがたまり、心に余裕がなくなるため、思い切って何もしない時間を作ることがオススメです。
また、スケジュールがつまってくると時間に追われる場面が出てくるでしょう。焦る気持ちから他人の意見を聞く心の余裕は消えてしまいます。
一日のうちに空き時間を作っておくと、スケジュールが押しても時間通りに仕事が終わらなくても余裕が出るでしょう。気持ちに余裕ができると、案外物事はスムーズにいくものです。
完璧主義をやめる
自分自身に完璧を求め一人でなんでもこなそうとすると、相手を許せなくなる可能性があります。相手が、自分の求めるレベルの成果を上げられない場合、頑張っていないように思えるためです。
しかし、自分と相手の能力が同じであることのほうが珍しいでしょう。自分にもペースがあるように、相手にも相手なりのペースがあります。 相手に多くを求めず気持ちに余裕を持ち、完璧主義を抑えましょう。
客観的に物事を考える
客観的に物事を考えると、最善策が見えてきます。客観的に考えた結果が自分の考えとは違ったとしても、自分自身が否定されるわけではありません。
問題が起こったとき、主観的に捉えるとネガティブな感情が出てきてしまう可能性もあります。客観的に考えて冷静さを保ち、寛大な心で問題と対峙しましょう。
「寛大な心」を持って周りの人と接しよう
寛大な心を持つためには、日々の意識を変えるところから始めるとよいでしょう。
自分に厳しい人は他人にも厳しくなる傾向があるため、自分に寛大になることから始めてみるといいかもしれません。
また、相手に対して自分の心がせまいと思ったときは、スケジュールがつまりすぎていないかの確認をし、時間や気持ちに余裕を持ち、自分にも周りの人にも寛大な心で接しましょう。