世界各国で4Gから5Gサービスへの移行が進んでいますが、5Gはまだエリアが狭い国も多く普及はまだまだこれからと行ったところです。一方スマートフォンの5G対応は急激に進んでおり、最近発売されるスマートフォンはほとんどが5Gに対応しています。しかも価格は安いものも増えており「5Gスマホは高い」という評価も変わりつつあります。
アメリカでも低価格な5Gスマートフォンが増えており、しかもプリペイドでも購入できるものもあるので海外からの渡航者でも手軽に5Gを使えるようになっています。2023年1月にアメリカを渡航したときに現地で5Gスマートフォンを買ってみましたが、価格は1万円以下と格安でした。
アメリカには4つの大手キャリアがありますが、T-Mobileは自社ブランドの5Gスマートフォンも出しており、積極的に5Gユーザーを増やそうとしています。
今回購入したスマートフォンはT-Mobileの「REVVL 6 5G」というモデル。定価は169.99ドル(約2万4,000円)ですが、プリペイドユーザーでも端末割引があります。それは100ドル分の通信費をあらかじめ購入すれば、その分が端末代金からマイナスされ、実質69.99ドル(約1万円)で購入できます。なおT-Mobileのプリペイド通信料金は短期渡航者向けには1か月55ドルから。2か月使うならば110ドルをプリペイドプランにチャージして、5Gスマートフォンを約1万円で買う、ということができるわけです。
ただし格安モデルなのでスペックはそれほど高くはありません。カメラは3つありますが1,300万画素+200万画素マクロと200万画素深度測定、実質使うカメラは1つでしょう。画面サイズは6.5インチで解像度は1,600x720ピクセル、チップセットはメディアテックのDimensity 700という5Gエントリー向け端末のものを搭載。バッテリーは4,500mAh、メモリは4GBです。それでもYouTubeを見るのに高速・高解像度でストレスなく視聴できますし、SNSにアップロードする写真や動画も1,300万画素カメラで撮影し5G回線を使うので快適です。
実際に通信速度を計ってみたところ、下りで500Mbpsを超えました。ここまで高速だと通信速度に不満が出ることはなさそう。上り速度も100Mbpsまでは行きませんでしたが50Mbpsをオーバー。ライブ配信を行うのに十分な速度です。
もちろんハイエンドのスマートフォンを使えばより5G回線を活かした使い方もできるでしょうが、実質1万円の端末でも高速回線が使えれば、スマートフォンの楽しみ方も変わります。日々動画サービスを見ることも普通にできるでしょうし、クラウドにデータを置いてそれを端末に保存しているかの用に使う、なんてことも自然に出来るようになるわけです。5Gは決してハイエンド端末ユーザー向けのサービスではありません。
アメリカではiPhoneの人気が高いものの、すべての人がiPhoneを買っているわけではありません。日本のように「実質1円」といった売り方も無いのです。そのためミドルレンジや低価格の5Gスマートフォンの種類も多く、モトローラやOnePlus、TCLなどの低価格なモデルもキャリアの店舗ではよく見かけます。
T-Mobileは他にもTCL製の5Gタブレットを毎月の料金と合わせたセット割引をするなど、スマートフォン以外の製品の5G利用者を増やそうと様々なキャンペーンを実施していました。5GタブレットがあればWi-Fiの無いところでも大画面でNetflixなどをストレスなく視聴できるでしょう。
さてREVVL 6 5Gをアメリカ滞在中に使ってみましたが、検索やSNSの利用など割り切った使い方をするのならば十分。先に書きましたが5Gの高速回線が快適で移動中は動画サービスを見続けてしまったほどです。アメリカにちょっと長く滞在するようなことがあれば、このように低価格な5Gスマートフォンを買うのもありかもしれません。