キヤノンは5月24日、RFマウントのAPS-Cミラーレスカメラ「EOS R100」を発表した。4月に発売した「EOS R50」をベースに装備や機能を絞った入門機で、シリーズ最小・最軽量の扱いやすいボディとした。標準ズームレンズ付きで10万円を切る値ごろ感のある価格設定とし、スマホ愛用者の新規購入やEOS Kiss/EOS Mシリーズからの買い替えを狙う。
価格はオープンで、予想実売価格はボディ単体モデルが82,500円前後、標準ズームレンズが付属するRF-S18-45 IS STM レンズキットが98,000円前後、ズームレンズ2本が付属するダブルズームキットが127,500円前後。発売はいずれも6月下旬の予定。
有効2410万画素のAPS-C型CMOSセンサーを搭載した入門機。機能や装備はEOS R50に近いが、おもに以下のような点が簡略化されている。
- 画像処理エンジンはDIGIC 8(EOS R50はDIGIC X)
- 連続撮影はワンショットAF時6.5コマ/秒、サーボAF時は3.5コマ/秒
- 背面液晶(3型、104万ドット)が固定式(EOS R50はバリアングル式)
- 背面液晶はタッチ操作に対応せず
- EVF、背面液晶ともに電子水準器機能を搭載せず
- エクステンダー(EXTENDER RF1.4x/RF2x)は使用不可
- ビデオ通話やライブ配信には非対応
- バッテリーのUSB充電、およびUSB給電には非対応
- 本体サイズは116.3×85.5×68.8mm、重さは356g(EOS R50は116.3×85.5×68.8mm、重さは375g)※重さはメモリーカード、バッテリー含む
液晶が固定式でタッチ操作に対応しないこと、傾きを表示する電子水準器機能がないことなど、最新のカメラとしては物足りない部分はあるものの、電子ビューファインダーは省略せずEOS R50と同じ仕様で搭載するなど、「カメラはファインダーをのぞいて撮りたい」と考えるスマホ愛用者のニーズに応える仕上がりとした。
価格は、EOS R50よりも3万円弱安く設定しており、標準ズームレンズが付属するRF-S18-45 IS STM レンズキットが10万円を切る価格としたのは注目できる。デジタル一眼レフ時代に売れ筋だったダブルズームキットは127,000円前後で、「レンズは2本欲しい」と考えるファミリー層にも響きそうだ。