米Microsoftは5月23日(現地時間)、開発者カンファレンス「Microsoft Build」(5月23日〜25日)で、大規模言語モデル(LLM)を用いたWindows 11の新たなAIアシスタント機能「Windows Copilot for Windows 11」を発表した。Windows 11のプレビュー版で、6月より利用できるようにする予定。
同社はOpenAIと提携し、ユーザーを支援する副操縦士(Copilot)として全ての製品にAIを統合するAIトランスフォーメーションを進めており、AIチャットを備えた新しいBingを皮切りに、Microsoft 365向けの「Microsoft 365 Copilot」、コーディング支援AI「GitHub Copilot X」などを実現してきた。そして次の大きなステップとしてWindows 11にCopilotを統合し、PCのパーソナライズやナビゲーションの体験をさらに高める。
その意味について、最高プロダクト責任者であるPanos Panay氏は、より生産的を高め、創造性を支援し、最終的に「全ての(Windows 11)ユーザーをパワーユーザーにする」と述べている。
Copilotは、デフォルトでタスクバーの中央に配置されるCopilotボタンから起動する。Copilotサイドバーが展開し、アプリ、プログラム、ウィンドウで一貫して表示され、AIパーソナルアシスタントとして機能する。例えば、集中モードの使い方を知らなくても、Copilotに「仕事に集中できるPC環境へのカスタマイズ方法」を尋ねると、フォーカスセッションやダークテーマの利用をWindows 11が提案し、Copilotサイドバーから直接設定できる。
他にも、開いているウインドウをスナップアシストでまとめて整理するといったアクション、Spotifyの特定のプレイリストを直接開くといったアプリケーションへのシームレスな接続など、あらゆる操作やナビゲーション、パーソナライズを手助けしてくれる。海外に住む友人に電話をする前に相手の時間を確認するなど、Bing Chatと同様に対話を活用して作業を進められる。PDFファイルなどドキュメントをサイドバーにドラッグ&ドロップして読み込ませ、内容の要約やコンテンツのリライトを依頼するといったことも可能。また、BingやChatGPTのプラグインをWindows Copilotもサポートし、特定のサービスやアプリケーション向けに拡張されたAI機能や体験をWindows 11でも活用できる。
Buildでは、5月24日にPanos Panay氏などが登壇する「Shaping the future of work with AI」というセッションが予定されており、その中でWindows Copilotの詳細を説明する。