女優の土屋太鳳が、俳優の生田斗真が主演を務めるテレビ朝日系ドラマ『警部補ダイマジン』(7月スタート 毎週金曜23:15~※一部地域除く)に出演することが19日に明らかになった。
ドラマ化もされたコミック『クロコーチ』を生み出したリチャード・ウー(原作)&コウノコウジ(作画)コンビの最新作『警部補ダイマジン』(『週刊漫画ゴラク』連載中)を、“土竜の唄シリーズ”の生田&三池崇史監督コンビがテレビ初タッグを組んで映像化する同作は、ダークヒーローが巨悪に挑む物語。正義感の強い警視庁捜査一課のエース“ダイマジン”こと台場陣(生田)が、弱みを握られたことで飼い主となった平安才門(向井理)に召使いのようにこき使われながら、法で裁けない犯人に剛腕を振りかざし悪を持って悪を制していく。
土屋が演じるのは、警視庁捜査一課強行犯第四係の刑事・七夕夕夏(たなばた・ゆうか)。向井とはドラマ『鉄の骨』(19年)、『約束のステージ~時を駆けるふたりの歌~』(19年)で共演経験があるが、生田とは初共演となる。出演が決まり、「何より三池監督、生田斗真さんと初めてご一緒できるというのがとてもうれしかった」と喜びを語った土屋。「生田さんはいい意味でちゃんと力を抜くことができるから、本番で爆発できるんだなと感じました。向井さんは難しいセリフでもスピードを落とさないんです。『スタイルもよくて、頭の回転も早いのか!』と思っていました(笑)」と2人を絶賛する。
幼女連続誘拐殺人事件の犯人が元警察庁の重鎮だと考え、捜査に励んでいた夕夏。重鎮が死亡し、自殺として事件が幕引きとなってしまったことに納得できず密かに真相を追ううち、唯一救い出された幼女が、犯人は「ぼさぼさ頭のコートを着た大きなおじちゃん」だと証言したことを知る。その特徴に当てはまる台場にカマを掛けると、突如慌て始めたため、犯人に違いないと確信。殺害の証拠をつかんで台場を逮捕しようと彼の行動を見張り続ける。しかしその結果見えてきたのは誰よりも強い正義感。“殺人犯に違いない”という確信が揺らぎ始めるとともに、同じく強い正義感を持つ夕夏は、少しずつ台場の人柄に惹かれ始める。やがて夕夏は、台場や平安とともに、闇に葬られた警察組織の暗部に斬り込んでいくことに。
■土屋太鳳(七夕夕夏・役)コメント
――本作に出演が決まった際のお気持ちと、脚本を読まれた感想をお聞かせください。
いつかこの枠に出てみたいと思っていたんです! 何より三池監督、生田斗真さんと初めてご一緒できるというのがとてもうれしかったです。実は私、「事件ものの作品だから一話完結かな?」と思っていたんですよ。だから最後まで同じ事件を扱うことにビックリしました。こういうドラマは久しぶりで、ワクワクしましたね。
――七夕夕夏はどんな人物だと捉えていますか? また実際に演じてみていかがですか?
すごく素直な人だと思います。夕夏の「知りたいと思ったことを追求するパワー」が、私のお芝居に対する気持ちと少し似ているように感じたので、演じていてとても共感できましたし、気持ちよかったです。原作には少しコメディー要素があって、そういった部分も台本に絶妙に組み込まれていたのですが、それをどのくらい表現すればいいのか、その時に起きている事件のシリアスさと照らし合わせながら撮影に臨みました。三池監督は、私のそういう感覚を、言葉を交わさずとも汲み取ってくださっていた気がします。
――生田さんとは初共演、向井さんとは何度か共演されていますが、ご一緒していかがですか?
生田さんとは、撮影に入る前に京都の撮影所でお会いしたんです。ご挨拶させていただいた瞬間、「よろしくね!」って空気を明るくしてくださったんですよ。その時、これだけパワーのある方とご一緒できるんだったら、現場もきっと大丈夫だろうなという安心感をいただきました。実際にキャストやスタッフの皆さんとすごくナチュラルに接する方なので、「みんなが無理せず、その場にいる」というスタンスの現場が出来上がっていて、私も本当にリラックス出来ました。生田さんの映像作品を拝見していると、すごくストイックなイメージだったんですけど、いい意味でちゃんと力を抜くことができるからこそ、本番であれほど爆発できるんだなと納得しました。
向井さんは、素晴らしいスタイルに毎日圧倒されそうになりましたけど、現場ではすごくラフに声を掛けてくださいますし、いろいろな話をしてくださるので、待ち時間がとても楽しいんです。仕事についてもプライベートについても、大人としてのいろいろな意見を聞かせてくださって、勉強になりました。あと、向井さんは“セリフに句読点を付けない”んです。私は難しいセリフが多いと、つい句読点を付けてスピードを落として、噛まないように守りに入ってしまうんですけど、向井さんはそういう小手先のことを全くしていらっしゃらなかったので、素晴らしいなと思いました。頭の回転が速い方なのだと思います。でも完璧なだけでなく、ちょっとイジらせていただく隙も与えて下さるので、そこも魅力だなと思います。
――本作で初めて三池監督とご一緒したお気持ちもお聞かせください。
三池監督は、本番での緊張感と現場の温かさ、この緩急が本当にしっかりしていて、キャラクターやシーンの説明がすごくお上手な監督でした。たとえば、“今どういう不安を感じているのか”とか“どうして不信感を抱いているのか”などを表現するシーンでも、決めつけ過ぎずに提案をしてくださるので、いろいろな視点に“気づき”を覚える瞬間が多かったと思います。そしてカット割が本当に素晴らしく、私は毎回ワクワクしていました! 現場における様々な判断も本当に早かったですし、作品に対しても人に対しても細かい愛情をたくさん感じることが出来て、「三池組」の素晴らしさを実感できる温かい現場でした。心から感謝しています!
――法では裁けない悪を秘密裏に始末する究極のダークヒーロー・台場が暗躍するピカレスク・サスペンスというこの刺激的な作品の魅力とは?
どんな世界にも光が当たれば影ができますよね? そういうこの世の「陰」の部分をテレビできちんと表現するということ、それ自体が挑戦だと思います。でもこの作品は、その「陰」の部分にもちゃんと愛情をもって「これをどう思いますか?」って誠実に問い掛けているんです。私はその“誠実さ”が魅力だと思います。