映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』(26日公開)の先行上映会が18日に都内で行われ、主演の高橋一生と渡辺一貴監督がサプライズで登場した。
同作は荒木飛呂彦氏の大人気コミック『ジョジョの奇妙な冒険』から生まれたスピンオフ『岸辺露伴は動かない』の実写化作。相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むこともできる特殊能力“ヘブンズ・ドアー”を備えた人気マンガ家・岸辺露伴(高橋)が、奇怪な事件に立ち向かう姿を描く。
映画化に際して、岸辺露伴を演じる高橋のほか、露伴の担当編集・泉京香を演じる飯豊まりえ、そして原作・ドラマファンをうならせたスタッフ陣が再集結。さらに、青年期の露伴が出会う謎めいた黒髪の女性・奈々瀬役に木村文乃、青年期の露伴役に長尾謙杜(なにわ男子)、ルーヴル美術館の調査員であり東洋美術の専門家の辰巳隆之介役に安藤政信、ルーヴル美術館の職員として、日本から来た露伴と京香を館内へ案内するエマ・野口役に美波ら豪華キャスト陣が顔をそろえている。
この日のイベントでは、客席中央の扉から高橋と渡辺監督がサプライズ登場。まさかの展開に、観客からはどよめきとともに大きな歓声が上がった。
日本最速の上映会となった同イベントには、約1万人もの応募があったそう。高橋は「その中の選ばれし500人の方々だそうです」と説明し、「少しずつ皆さんに観ていただける(日)というのが、迫ってきていることに、これまでになくそわそわとしている次第でございます」と挨拶する。
見どころを聞かれると、高橋は「公開後まで内緒にしておきたかったんですが……」と前置きをしつつ、「『ルーヴルへ行く』なのに日本パート(笑)。日本っぽいなと思ったらグッと観てもらえたら」とネタバレに配慮しながらもアピールした。
また、撮影の思い出については「やはりパリ・ルーヴル(美術館)内での撮影」と答え、「名だたる絵画たちとともにお芝居ができる経験はなかなかない」と撮影を振り返る。そのルーヴル美術館での撮影は、飲食禁止など厳しいルールが設けられていたそうで、「僕らも気を引き締めて入ったんですけど、2日目くらいに現地の制作スタッフの方がサンドイッチも持ってきていて、勧めてくださるんですよ……」とまさかの行動に困惑したことも。「“あれ、飲食ダメなんじゃ……”と思って聞いたら、『OKになりました!』と言ってくださって、“僕はなんでミケランジェロの絵の横でご飯食べてるんだろう”という状態もありました」と特例で許可が下りたことを明かし、笑いを誘った。
原作のファンであることを公言している高橋。撮影を通して改めて感じた同作の魅力を「荒木先生がジョジョシリーズを描かれるうえで、“血脈”血のつながりみたいなところを重点的に描かれているんじゃないかなと思う」と分析し、「この『露伴』においても例外なく“血脈”が描かれていると思いますが、今回の映画に関しては“血脈”というところを原作以上に掘り下げて、補完して表現しているので、そこは魅力的に映るんじゃないかなと思います」と熱く語っていた。