「大腸劣化」対策委員会は5月11日、「シニアの便通実態調査」の結果を発表した。調査は3月31日〜4月2日、国内の60代〜80代の男女600人を対象に行われたもの。
まず、平常時の排便状況について聞いたところ、「常に快便」は50%にとどまり、半数が快便ではなく「便秘気味」「下痢気味」「排便状況は一定していない」という事が分かった。また、便秘気味の人のうち68%と約7割が「便通に悩みあり」と回答している。
若い頃と比べると、便通の悩みは55%が「増えた」と答えている。便秘気味になり始めた年齢については、50代以降から増えており、60代がピークとなっている。
続いて、便の形状について快便の人と便秘気味の人を比較してみた。すると、快便の人の7割以上が健康的な普通便であるのに対し、便秘気味の人は3人に2人が「コロコロ便」「硬い便」「やや硬い便」である事が分かった。
さらに、便秘気味の人の62%が自分の便を臭いと感じることが「よくある」「ときどきある」と回答し、おならについても、69%が「よくある」「ときどきある」と答えている。
トイレの滞在時間について聞いたところ、便秘気味の人は1回に平均11分、1年に換算すると約3日間も滞在していることが分かった。快便の人と比べて1回につき4分長く、1年に換算すると1日以上も余計に排便時間に費やしていることが明らかとなった。
また、便秘気味の人の8割が「排便のためトイレに行ったが出なかった経験がある」と回答。排便時に感じることについての質問で最も多かったのは「残便感がある」であった。
便秘気味の人が快便になるための対策については、1人あたり平均4.2個を実践している事が分かった。特に多かったのは、「ヨーグルトを食べる・飲む」で、6割以上の回答を得ている。次いで「食物繊維を摂る」「水を飲む」「フルーツや野菜などを食べる」が続く結果となった。