Webブラウザを開発している、ノルウェーのVivaldi Technologiesは、日本先行のiOS版プレビュー提供に際して都内で発表会を開催。同社CEOのヨン・フォン・テッツナー氏やCOOの冨田龍起氏らが、改めてブラウザ「Vivaldi」の“現在地”を紹介しました。
ヨン氏は、Vivaldi Technologiesという会社や、Vivaldiブラウザの概要について改めて紹介しました。
Vivaldi Technologiesは現在、世界7カ国で50人の社員が働いています。社員の国籍は25カ国とさまざまで、本社はノルウェーですが、アイスランドとアメリカにも拠点を設けているほか、翻訳やテスター、モデレータ、アンバサダーなど、ボランティアで携わっている人も多数存在します。
Vivaldiブラウザは、もともとブラウザ「Opera」創業者の一人でもあったヨン氏が、Opera経営陣との方向性の違いでOperaを去り、改めてユーザー視点に立ったブラウザをと開発したもの。他のブラウザ会社と比べると、社員やボランティア、Vivaldiコミュニティにおける多様性や、外部の投資家の資金を受けない(ブラウザの開発内容に影響がない)100%従業員持株会社であることがユニークな点としました。
現在の適用デバイスは、Windows、Mac、Linux、Androidのほか、車載デバイス向けにも注力しています。先日開催された、Googleの開発者向けカンファレンス「Google I/O」では、Googleとのパートナーシップにより、VivaldiがAndroid車載エンターテイメントシステムを備える次世代車で今後利用可能になることが明かされました。
Google I/O にて Vivaldi の目撃情報多数!👀
— Vivaldi ブラウザ - デスクトップ版 & Android 版 (@vivaldi_jp) May 12, 2023
詳しくは追ってお伝えします!#GoogleIO📷 pic.twitter.com/12lDLzd8XS
COOの冨田氏もOpera出身で、Vivaldi共同創業者の一人。冨田氏はVivaldiの現在のキャッチコピーである「Powerful, Personal, Private」に絡め、Vivaldiブラウザの特徴を紹介しました。
例えば「Powerful」や「Personal」という観点では、タブ管理機能「ワークスペース」でプロジェクトに関連したタブを1つのタブにまとめて表示したり、アコーディオン型に縮めて表示したりと、多彩なタブ機能を用意しています。
また1つの画面内に分割してページを表示できる「ページタイル」、ほぼ全機能に対応したジェスチャー操作、メールクライアント、カレンダー機能……と、多様な使い方、ニーズを想定した機能に言及。どの機能をブラウザに表示させるかといった、UIの編集も可能です。
このほか「Private」では、標準でトラッキング機能が防止されている点が語られました。標準でトラッキングを防止する機能は、もちろんiOS版でも引き継がれています。