2019年からスマートフォン・PC向け漫画配信サービス「サイコミ」で連載がスタートし、人気を博している漫画の実写ドラマ第2弾、ドラマイズム『明日、私は誰かのカノジョ シーズン2』(MBS:毎週火曜24:59~/TBS:毎週火曜25:28~)。本作で自身の学費や生活費を稼ぐために高級風俗店で働く女子大生・留奈を演じているのが女優・茅島みずきだ。2019年に女優デビューを果たした際「夢は朝ドラヒロイン」と語っていた茅島。あれから4年の歳月が流れ、ドラマ・映画・舞台と作品を重ねてきた。本作では「初めての経験だった」という新たな感覚も実感できたという。そんな茅島が作品への思いや、女優としての成長、さらには夢について語った。
茅島が演じているのは、お金だけを信じて、お金のために高級風俗店で働く女性・留奈。これまで演じてきた役柄とは違うキャラクターだ。
「今まで私が演じてきた役というのは、例えば学園ものだったら学生のように、自分が経験したことのあるような職業だったりするので、どこかに共通点を探すことができたのですが、今回に関しては、自分になじみのない職業だったので、細かい部分の留奈の気持ちを推し量ることが難しかったんです」
最初はなかなかキャラクターの心情がつかみづらかったという茅島。しかも、本作は出演オファーを受ける前から、大好きでずっと漫画を読んでおり、ドラマ化された前シーズンも観ていたというほど、思い入れの強い作品。そんな続編での主演は、うれしさの一方、プレッシャーや責任感もあった。
「まずは、自分なりに職業について調べたり、台本に漫画のコマを貼って表情を研究したりして、自分なりに準備はしました。でもやっぱり不安は大きかったので、とにかく悩んでいることや心配事は全部監督にぶつけるようにしました。ありがたいことにそんな私を受け止めてくださる現場だったので、撮影に入ったときは、すごく前向きに作品に臨めました」
監督、スタッフ、共演者が「とても温かい現場でした」と撮影を振り返る茅島。しっかりと役に向き合える現場だったことで、これまで経験したことのないようなことにも遭遇したという。
「自分が原作ファンでもあるので、漫画が好きな方に楽しんでいただけるように、忠実にやりたいなという思いは強かったのですが、私が一番大切にしていたのが、その場で感じた気持ち。それが実写化する意義だと思っていました。なので台本を大切にしつつも、そのとき湧き出る感情には抗わないようにしました。一番自分でも驚いたのが、隼斗(綱啓永)との喧嘩シーン。台本にも原作にも泣くとは書かれていなかったのですが、思わず涙が出てしまったんです。そんな経験初めてでした。しっかりそういう部分もすくい上げてくださったので、私の気持ちを最優先してくださった現場には感謝しかないです」
現場で予期せぬ思いが溢れ出てしまったという本作。しっかり台本に書かれていたことを忠実に表現しようと思っていたデビュー当時からは想像ができない経験だった。
「最初は、まったく余裕がなく目の前のことしか考えられなかったです。カメラの前に立つだけで緊張してしまい、反省点ばかりでした。そのときに比べたら、台本の読み込み方なども変わってきましたし、役作りの仕方も、以前作品でご一緒した杉咲花さんから『役作りに正解ってないと思う』とアドバイスをいただき、作品によってアプローチ方法を変えています。少しずつは成長できているのかなという手応えはあります」