台湾の街角、木切れに表示された「窄門」の2文字。言われなければ見逃してしまいそうな看板ですが実はコレ、カフェの名前。この建物と建物のスキマから入っていくのです。窄とは「せまい」とか「すぼめる」という意味。キニー・コーヴェルさんの投稿には動画もついていて、実際にこの「狭き門」(ヘルマン・ヘッセか! )の中へと入っていきます。では、一緒に探検してみましょう。

友人「ここにカフェがある」

  • (Twitter キニー・コーヴェル@kinee_tapioka より引用)

周辺は商店街のような場所ですね。右手に冒頭写真の窄門が見えています。

  • (投稿者より提供)

窄門の看板をくぐり抜けた先には細い石畳が見えますね。遠くには光が見えているので、行きどまりではなさそうです。でも、とにかく狭い。ちょっと太めの方は入るのに躊躇するような狭さです。

  • (投稿者より提供)

通路は石畳。左右の壁もコンクリです。見上げると明るい空が細く切り取られています。しばらく、進むと再び窄門の看板が頭上に現れます。

  • (投稿者より提供)

看板左手には石段があがって、ディスプレイされた「車輪の下」(ヘルマン・ヘッセか! )を通っていくと、そこにカフェ「窄門」があるのでした。

  • (Twitter キニー・コーヴェル@kinee_tapioka より引用)

  • (Twitter キニー・コーヴェル@kinee_tapioka より引用)

  • (Twitter キニー・コーヴェル@kinee_tapioka より引用)

お店を紹介したガイドブックによるとカフェ「窄門」のオープンは1990年とのこと。入口が狭いことはもちろん、やはり聖書の「狹き門より入れ、滅にいたる門は大きく、その路は廣く、之より入る者おほし。生命にいたる門は狹く、その路は細く、之を見出す者すくなし。」に由来するそうです。この路地はやはりヘルマン・ヘッセに繋がっていたということでしょうか。この「狭き門」はフォロワーたちのワクワクを刺激したようで…。

「秘密のカフェだ」「何か異世界に繋がっていそうです」「きっと猫カフェなんだわ」「ワクワクしかないです」「今から台南に行くので探してみたいと思います」「台湾のカフェなのか。幻想的! 」など。一方でこんな嘆きの声も…「うわーギリギリ通れへんかも」「自分には入店資格が無い…(デーヴなので)」「行きはギリギリ通れても、美味しいもの食べたら帰りは通れなそう」などなど。実際に計測した人によると入口幅約38cmという情報も…。投稿者であるキニー・コーヴェルさんにお話を伺いました。

■投稿者さんに聞く

……こちらは場所はどちらでしょうか。

場所は台湾の台南になります。市内なので行きやすいエリアにあるんです。

……ご友人からここがカフェと聞いた時の感想は?

「調べて行って見て、ぜひ」と言われてマップと睨めっこしながら向かったのですが、上の看板を見逃して一度通り過ぎてしまいました。知らなければ見逃してしまうか、入っていいかわからず通り過ぎてしまったと思います。

……実際に細い路地の先にカフェがあるのを見つけた時の感想は?

以前映画の中で「ビルの隙間で幽霊達と暮らしています」というセリフがあり、それを思いだしていました。人が通らない幽霊達のお店を訪れたようなワクワク感がありました。

……この隠れ家的なカフェの魅力を教えてください。

魅力はまさに、「わたしは旅に来たのだ」というのを全ての感覚で感じられるところでしょうか。他にも台湾で隠れ家的なカフェを探しまわって何軒か見つけたのですが、ここは本当に存在感がすごかったです。