コミュニケーション能力の飛び抜けて高い人を、「コミュ力おばけ」と呼ぶことがあります。
本記事では「コミュ力おばけ」と呼ばれる人の特徴をもとに、「コミュ力おばけ」のなり方やコミュ力が上がらないときの対処法などを紹介します。
「コミュ力おばけ」とは?
「コミュ力おばけ」とは、コミュニケーション能力が非常に高い人を指す俗語で、「コミュ力モンスター」とも言います。
おばけやモンスターというとマイナスのイメージがあるかもしれませんが、ここではプラスの意味で使用されています。人並外れた能力を持っているという意味を誇張して「おばけ」「モンスター」と表現しているのです。
「コミュ力おばけ」な人は、単におしゃべりが好きということではなく、どのような相手とも上手に会話できる能力を持った人です。
「コミュ力おばけ」な人の特徴10選
コミュニケーション能力が抜きんでている「コミュ力おばけ」と呼ばれる人によくある特徴を、10個紹介します。
周囲を巻き込むほど元気で明るい性格である
「コミュ力おばけ」な人の多くは、いつも元気で周りに元気を与えています。
例えば、会社であれば出勤してすぐに「おはようございます!」と、周囲に向けて笑顔で元気に挨拶をします。あるいは学校で、教室に入ってすぐに身ぶりを交えて「おはよう~!」と挨拶をする人などです。
その人が集団に加わることで、その場の雰囲気がパッと明るく元気なものに切り替わります。
初対面でもすぐに打ち解けられる
初対面だとどうしてもお互いに構えてしまうため、すぐに打ち解けることは困難だと考える人は多いでしょう。しかしコミュ力おばけと呼ばれる人の多くは、初対面の人とでもすぐに打ち解けてしまいます。
例えば、大学の入学式で友達ができるか不安な中、気後れせずにたくさんの人に声を掛ける人がいます。このタイプの人は話の進め方がうまく、初対面にもかかわらず誰とでも話が弾みます。
しかもその場限りでなく、大学生活が本格的にスタートしてからも多くの友人に囲まれているのです。
男女問わず誰に対しても平等に接する
「性別を問わず平等に」と言うことは簡単ですが、実行することは難しいものです。例えば、異性に対してなぜか同性よりも優しく接してしまった経験はありませんか。反対に異性が苦手な方であれば、異性に対して壁を作ってしまう方もいるでしょう。
また同性同士でさえ、相手を見て不平等に接している人も少なくありません。
しかしコミュ力おばけといわれる人の多くは、誰に対しても先入観を持たず、平等に接しています。
好奇心が強くフットワークが軽い
ご飯や遊び、旅行に誘ったとき、毎回すぐに「いいよ!」と返事をするのもコミュ力おばけの特徴です。
これは、好奇心の強さやフットワークの軽さがなせる業(わざ)です。
コミュ力おばけでない人は、興味のないことに誘われても二つ返事で行くと返事をできないことがほとんどでしょう。また、予定や体調によっては、たとえ行きたい誘いであっても、断らざるを得ないことも多くあります。
対して、コミュ力おばけと呼ばれる人は、内容や誰に誘われたかなどに関係なく、ほとんどの場合でOKするのが特徴です。
レスポンスが早い
レスポンスが早いことは、日常生活や社会生活を送る上で非常に重要です。とはいえ、否定的な内容のみならず肯定的な内容であっても、つい返事を先送りにしてしまうのはよくあることです。
返事を待つ相手は、たとえ最終的に肯定的な返事が返ってきたとしても、返事が遅いことに対して「意欲が低い」「乗り気ではない」などと思ってしまうものです。さらには「私は大切にされていない」と不満を感じる可能性もあります。仕事であれば、その後の取引に支障を来してしまうかもしれません。
一方コミュ力おばけと呼ばれる人の多くは、ビジネスシーンや日常生活を問わずレスポンスが早く、相手に対して安心感を抱かせることができます。
物知りで会話を盛り上げるのがうまい
会話を盛り上げるどころか、会話が続かず途切れてしまうことに苦労している方も多いでしょう。会話を盛り上げるには、まずは会話が続くように気を配らなければなりません。
しかもこちらが一方的に話すのではなく、会話している相手の立場を尊重し、相手の話をきちんと受け止め、広げていく必要があります。さらに、相手に話し掛けるときには、相手に共感される話題を、適切な話し方で伝えることが重要です。
コミュ力おばけと呼ばれる人の多くは、会話を続けたり、盛り上げたりするのが上手です。持っている知識量が豊富で、あらゆる話題に対応でき、また相手に共感される話題を見つけやすいからです。
常に前向きでポジティブ
人は、生きていると後ろ向きでネガティブになるときがあります。ネガティブなときは、どうしても周りと話や行動を合わせることが負担になり、距離が生じてしまうものです。
しかしコミュ力おばけと呼ばれる人の多くは気持ちの切り替えがうまく、常に前向きでポジティブです。落ち込むこともありますが、その気持ちにとらわれるのではなく、すぐにその先の未来へと気持ちを切り替えることで割り切ってしまいます。人に後ろ向きな姿を見せることはほとんどありません。
そのため、周りの人からは常に前向きでポジティブな人と捉えられるでしょう。
感謝の気持ちをすぐ言葉にできる
他人に何かをしてもらっても、すぐに感謝の言葉を伝えなかったために、伝える機会を失い、お互いに気まずくなることがあります。
コミュ力おばけと呼ばれる人の多くは、感謝の気持ちをすぐに相手に伝えるため、多くの人々から大きな信頼を得られます。
その場ですぐに相手に感謝の気持ちを言葉にして伝えることは、相手を満足させ、お互いに肯定的な感情を共有できます。その肯定的な感情を基礎に良好な関係が生まれることで、相手を信頼しやすくなると共に、相手からも信頼されやすくなるのです。
ささいなことにもすぐ気が付く
「相手のささいな変化を見逃してしまったために、関係が悪化してしまった」「もっと早くに気付けば、良好な関係を保てたのではないか」「後から振り返って気付いた時には、もう手遅れだった」などといった経験がある人は多いのではないしょうか。
コミュ力おばけの人の多くは、他人のささいなことにすぐに気が付きます。その人の変化に合わせて気遣いの声を掛けられるため、好印象を抱かれることが多いです。
ささいなことにすぐに気が付き、すぐに対応できる人は、周囲と良好な関係を継続しやすくなります。
すべてのことに楽しさを見いだす
多くの人は、メンタルや健康状態によっては、物事に楽しみを見いだせなくなり、「つまらない」と感じることが増えるでしょう。
それに対して、コミュ力おばけと呼ばれる人の多くは、何に対しても楽しさを見いだせます。
どのジャンルや分野のことに対しても楽しく取り組めるため、周りも巻き込んで楽しくしてしまうことが特徴です。
コミュ力おばけになる方法
ここからは、「コミュ力おばけ」な人の特徴をもとに、コミュニケーション能力の向上方法を紹介します。これらの方法を実践することで、コミュニケーション能力が向上し、「コミュ力おばけ」に一歩ずつ近づくでしょう。
誰に対しても元気な挨拶をする
他の人とのコミュニケーションにおいて、重要な役割を果たしているのが挨拶です。まずは元気に挨拶することで、相手にポジティブな印象を与えられます。
さらに、元気に挨拶することで自分自身もポジティブな感情を保てるでしょう。
ネガティブな感情を持っているときには、元気な挨拶がポジティブな感情に切り替えるきっかけになり得ます。元気に挨拶することにより、ネガティブな感情を振り払いましょう。
身だしなみを整える
他人とのコミュニケーションにおいて、相手からどのように見られるのかは重要です。身だしなみが整っていないせいで、相手から「距離を置きたい」と思われてしまうと、自分が伝えたいことにも耳を傾けてもらえません。
頭髪を整えたり、シワや汚れのない服を着たりと、初歩的なことから気を付けて、清潔感のある装いを心掛けましょう。
身だしなみを整えることは、円滑なコミュニケーションを取ることにおいて極めて重要です。
「言葉」以外のコミュニケーションを意識する
相手と上手にコミュニケーションを取るには、言葉で話す内容以外にも、話すときの表情や、声のトーンなどの「話し方」の意識が重要です。
例えば相手の話に対して、身ぶりや手ぶりを交えて大きなリアクションを取ったり、話し掛けるときには笑顔を心掛けたり、普段の自分よりも明るいトーンで話したりと工夫することで、会話しやすい雰囲気を演出しましょう。
もちろん誰にでも、いつでもなれなれしくすればいいというわけではなく、状況に応じた適切なコミュニケーションを意識することも重要です。
相手の話をよく聞いて掘り下げる
会話を継続させ盛り上げるためには、相手の話している内容をきちんと聞き取り、受け止めることも重要です。
不明点を明らかにするためだけではなく、相手の話に関心があることを伝えるためにも、適切なタイミングで相づちを打ったり、質問したりする必要があります。
相手からの返答をもとに相手の話を掘り下げると、自然と会話が続くようになり、より深いコミュニケーションが可能になります。
相手を気遣った話し方を心掛ける
「相手を気遣った話し方」をするには、相手をネガティブな気持ちにさせないことが重要です。
相手との会話では、相手が何を求めているのかを意識し、適切に振る舞わなければなりません。相手との会話中は適切に返事をし、相手の配慮に対してはすぐに感謝の言葉を伝えることで、相手はポジティブな感情を抱きます。
相手にとってネガティブな内容を話題にすることや、不意に相手に接触する過剰なボディータッチは、相手にネガティブな感情を抱かせるため避けることをおすすめします。
どうしてもコミュ力が上がらないときの対処法
コミュ力おばけになる方法を実践しても、なかなかコミュニケーション能力が向上しない、うまくいかないという場合の対処法を紹介します。
話のストックを用意する
コミュニケーションの基礎は、相手との会話と言えます。
会話のベースとなるようなさまざまな情報に触れることで、相手とスムーズにコミュニケーションするきっかけを得られます。例えば、相手が自動車やスポーツに関心を持っていそうなら、その情報をもとに、会話のきっかけをつかめるかもしれません。
多種多様な話題に関する情報を事前に集めておくことで、会話の糸口を見つけやすくなります。
ただし、政治や宗教のように、賛否が分かれ、相手をネガティブな気分にする可能性がある話題は避ける方がいいでしょう。
場数を踏む
会話時の相手の感情を察し、それに対して適切な対応ができるようになるには、さまざまな人と会話し、場数を踏むことが重要です。
上手に会話できないことを理由に会話を避けていると、いつまでたっても相手の感情を察して対応できるような会話力は身に付きません。
勇気を出して、パーティーや飲み会のような多くの人が集まる場所に積極的に出向き、場数を踏むことで、会話の経験値を上げられます。
いきなり社交場に出向くことが不安であれば、普段は会話しない同僚に話しかけたり、いつもより少し話を広げてみたりするなど、身近なことから始めてみることもおすすめです。
会話力を鍛えて「コミュ力おばけ」になろう
「コミュ力おばけ」になるには、生まれつきの性格だけではなく、コミュニケーションの基礎となる相手との会話を円滑にこなす力も必要です。
会話の相手の感情に配慮することを意識し、場数を踏むことで「コミュ力おばけ」に一歩ずつ近づけるでしょう。