色彩検定協会は、日本色彩研究所の協力のもと「2022年の気分を表す色」および「2023年への願いを表す色」についての調査結果を5月8日に発表した。調査は2022年12月25日~2023年1月9日の期間、全国の20代〜60代の男女4,496人を対象にインターネットで行われた。なお、本調査は2020年から毎年実施しており、コロナ禍3年間の色彩傾向の推移も分析している。
2022年の気分、心境を表すのに一番近い色について尋ねると、1位は男女ともに「黒」。男性は5位までを「白」や「グレイ」の無彩色が独占し、6位から「水色」、「黄色」、「青」が登場している。女性は2位以下になると「ピンク」、「白」、「明るいオレンジ」や「黄色」など明るい色が多く選ばれた。
また1位の「黒」の選択率は男性が8.5%で、5.5%の女性と比べると差が出る結果に。男性は2位以下も冷たい印象の無彩色を選んだ人が多いのに対して、女性は軽やかでやわらかな印象の色を選んだ人が多い結果に。
続いて、「来年(2023年)はこうあってほしいというあなたの気持ちを表す一番近い色」について質問したところ、男性の1位はピュア、クリア、静かなというイメージがある「白」(15.5%)。一方、女性の1位はやわらかい、やさしい、ぬくもりというイメージがある「ピンク」(15%)という結果になった。
男女とも「黒」や「グレイ」は見当たらず、「明るい黄色」や「赤」などの暖色系が続く結果に。2023年は明るい年になってほしい、との願いが男女ともに色に反映されていることがうかがえるという。
また、コロナ禍3年間の「今年の気分を表す色」 の時代による変化をみてみると、2020年調査の1位は「ダークグレイ」と暗く重いカラーが選ばれているが、2021年と2022年については、無彩色が上位のままにも関わらず、白が大きく順位を上げていることが分かった。
「来年への願いを表す色」について時代による変化をみてみると、2020年調査で「ピンク」「黄色」「赤」「オレンジ」が選ばれているのに対して、2021年と2022年調査は「白」「ピンク」「黄色」が選ばれ、赤、オレンジの活動イメージから白の軽くピュアなイメージやピンクのぬくもりのある色へと変化していることが分かったという。