結婚のお祝いでよく使われる「末永くお幸せに」について、意味や使い方、例文や目上の人への敬語での表し方を紹介します。英語表現や言い換え、「末長くお幸せに」との違いもまとめました。
使うシーンや状況別に適切な言葉を選んで、失礼にあたらないようにしながら、相手に祝福の気持ち伝えましょう。
「末永くお幸せに」の意味や漢字とは
早速、「末永くお幸せに」の意味や、漢字について見ていきましょう。
「末永くお幸せに」の意味
「末永くお幸せに」は、「これから先も限りなくずっと幸せに」という意味が込められています。
末には「端」や「果て」などの意味があり、永には「長く続く」「限りがない」などの意味があります。2つの言葉が合わさり「終わりがなく、永遠に続く様子」を表しています。
祝福の気持ちを込めた定番フレーズで、結婚式のスピーチや祝辞、手紙などによく使われる言葉です。
漢字は「末長くお幸せに」だと間違い?
「末永く」に似た言葉に「末長く」がありますが、最近ではお祝い事で使う際は「末長く」ではなく「末永く」を使った方がいいと考える人も多いようです。
「永」は「限りなく、いつまでも」を表すことに対して、「長」は「ながい」という意味であり「限りなく」という意味はないので、「末長く」とすると「これから先、長くはあるが終わりがある一定の期間」というニュアンスになってしまうという理由からです。
「末長くお幸せに」を「終わりがくるまでずっと幸せに」という意味で捉える人もいるため、「末永くお幸せに」を選んだ方が無難だと言えるでしょう。
「末永くお幸せに」の正しい使い方
「末永くお幸せに」の使い方について、手紙に書くシーンや結婚式の招待状に返事をする際、敬語にして伝える際を想定して解説します。ルールや注意点を押さえて、正しく使いましょう。
結婚のお祝いの手紙で使用できる
「末永くお幸せに」は、結婚を祝う手紙の締めくくりの言葉として、よく使われるフレーズです。祝電や電報、メッセージなどの文末にも使えます。
なお注意点として、句読点は「終止符を打つ」という意味合いになるため、お祝い事のメッセージには使わないようにするといいでしょう。後ほど例文でも紹介するように、空白や行間で調整すると読みやすくなります。
そのほかにも、手紙を書くときのインクは黒か濃紺を選ぶのが一般的です。
また、結婚の贈り物を贈るときにも、メッセージカードに「末永くお幸せに」と記すと、より祝福の気持ちが伝わるでしょう。
結婚式の招待状・結婚報告などへの返事に使う
「末永くお幸せに」は、結婚式の招待状・結婚報告などに対して返事をする際にもよく使われます。
手紙やメールの締めくくりに「末永くお幸せに」を付けることで、祝福や相手の幸せを願う気持ちを表します。
この場合も、句読点は使わずに書きましょう。
敬語で表すには、語尾に尊敬語や丁寧語などをつける
目上の人にも「末永くお幸せに」を使えます。
ただし、「末永くお幸せに」だけだと友人に使うときのようなフランクさがあるため、語尾に尊敬語や謙譲語、丁寧語などを入れた敬語表現に変えるといいでしょう。
例えば、「末永くお幸せにお過ごしください」や「末永くお幸せになることをお祈り申し上げます」などがベターです。
「末永くお幸せに」の例文
ここでは、「末永くお幸せに」を使った例文を紹介します。
今回は、仲の良い友人と目上の人に向けた2パターンを紹介します。それぞれの相手やシーンごとに、適切な言葉を使いましょう。
友達や同級生に対する例文
・結婚おめでとう 末永くお幸せに
・笑顔あふれる楽しい家庭を築いていってね 末永くお幸せに
・誰もがうらやむ仲良し夫婦になることを願っています 末永くお幸せに
・結婚おめでとう 落ち着いたらまた皆で飲みに行こう 末永くお幸せに
・二人が結婚して本当にうれしいよ 末永くお幸せにね
・旦那さんが優しそうな方で私もうれしいし安心したよ 末永くお幸せにね
上記の例文のように、「末永くお幸せに」だけでなく、自分の気持ちなどを表す一言を添えると、より温かなメッセージになります。
上司や先輩など目上の人に対する例文 - 「末永くお幸せにお過ごしください」など
・ご結婚おめでとうございます 末永くお幸せにお過ごしください
・ご結婚誠におめでとうございます 末永くお幸せになることをお祈り申し上げます
・ご結婚おめでとうございます 当日は晴れ姿を楽しみにしております
末永くお幸せにお過ごしください
・おふたりの門出に立ち会わせていただくことを とてもうれしく思っております
どうぞ末永くお幸せにお過ごしください
目上の人に対するメッセージの場合も、敬意を込めつつ、上記の例文のように自分の思っていることを添えると、祝福する気持ちがより伝わるでしょう。
「末永くお幸せに」の英語表現
「末永くお幸せに」の、英語での定番フレーズを紹介します。
外国人の方へ祝福の気持ちを伝える際に使えるのはもちろん、メッセージカードや手紙に英文を添えると、華やかな雰囲気に変えることができるでしょう。
- I hope you'll be happy for ever and ever.
「あなたたちがいつまでも幸せでありますように」という意味です。「for ever and ever」は、「永遠に、いつまでも」という意味の言葉です。
- I wish you a life-long happiness.
意味は、「あなたたちの末永い幸せを祈っています」です。「wish+人+名詞」の形で、「~を祈っています」「~でありますように」を表すことができます。
- Here's to a long and happy marriage.
意味は「末永くお幸せに」で、定番のワンフレーズです。ここでの「Here's to~」は「~に乾杯!」「~を祝して」「~でありますように」という意味の慣用句です。
結婚を祝福する言葉には他にも、「Congratulations!(おめでとう)」や「Best wishes!(お幸せに)」などの短い定番フレーズもあります。
「末永くお幸せに」の類義語・言い換え表現
「末永くお幸せに」の別の言い方や、言い換え表現を紹介します。相手との関係性や、シーンに合わせて使い分けるといいでしょう。
幾久しくお幸せに
「幾久しく」は、「末永く」と同じく「いつまでも変わらないさま」という意味を表しますが、「末永く」よりもかしこまった言い方です。
主に、結納や結婚式のあいさつなどに使われるフレーズで、かしこまった言葉のため、目上の人や上司へのお祝いにもふさわしい言葉です。
「幾久しくお幸せにお過ごしください」「幾久しく幸多かれとお祈りいたします」のように使われます。
いつまでもお幸せに
「いつまでもお幸せに」は、「末永く」や「幾久しく」よりも簡単な言い回しの一つです。日常会話でもよく使われるフレーズのため、友人へのフランクなお祝いの言葉として使えます。
そのまま「いつまでもお幸せに」と伝えてもいいですし、アレンジして「いつまでも仲良くお幸せに!」や「いつまでもずっとお幸せにね!」のような形でも使用できます。
これから先もお幸せに
「これから先もお幸せに」も、「末永くお幸せに」のフランクな言い換えの一つで、気心の知れた友人などに使用できます。
こちらも「これから先もお幸せに」とそのまま伝えてもいいですし、「これから先もずっとお幸せに!」「これから先もお幸せにね」などのように使えるでしょう。
「末永くお幸せに」を結婚のお祝いメッセージに使おう
「末永くお幸せに」は、相手の結婚に対して祝福やうれしい気持ちを伝える定番フレーズの一つです。
上司や目上の人に対しては語尾に敬語を添えるようにしましょう。友人へはよりフランクな言い換え表現を使ってもいいですね。さまざまな言葉を知っておくことで、いざ使うときに役立つでしょう。
今回の記事を参考にして、祝福の気持ちを伝えましょう。