KDDI/沖縄セルラーは5月9日、法人向けの「副回線サービス」において、提供中のソフトバンク回線に加え、6月以降はNTTドコモ回線も提供すると発表した。
副回線サービスとは、通信障害や自然災害などの非常時に備えて通信手段を多重化する手段として、ユーザーが主に利用しているキャリアとは別のキャリアの回線を副回線として提供するオプションサービス。主回線とは別のSIMが発行され、デュアルSIM(eSIM)端末で利用できる。副回線の電話番号は新規発番の別番号となる。
各自で2社と契約する場合と比べ、申込や料金支払いはワンストップで済ませられるうえ、あくまで非常時の通信手段としての必要最低限の利用を想定したプランであるため、出費も抑えることができる。
この取り組みは2022年に発生した大規模な通信障害の後、総務省の有識者会議などにおける検討を経て、大手3社の間で調整が進められてきた。3月にはまずKDDIとソフトバンクの間で互いに副回線サービスの提供が実現しており、今回NTTドコモとKDDIの間でも提供の準備が整った。
KDDI/沖縄セルラーにおいては、法人向けの副回線サービスでドコモ/ソフトバンク回線を選択可能とする。月額基本使用料は550円で、送受信最大1Mbpsのデータ通信を月間1GBまで利用できる。国内通話料金は22円/30秒。国内SMSは送信3.3円/通(全角70文字まで)、受信は無料。eSIMのみの対応で、物理SIMでの提供は行わない。