シャープは5月9日、5Gスマートフォンの新製品として、「効率型ハイエンド」という新たなコンセプトを与えられた「AQUOS R8」を発表した。発売は7月下旬以降を予定している。カラーはブルー/クリームの2色。キャリアはドコモでの取り扱いが発表されている。
別記事にて紹介のとおり、「AQUOS R8」シリーズとして、本製品と同時に「AQUOS R8 pro」という機種も発表となっている。前モデル「AQUOS R7」の直接的な後継機種となるのは「AQUOS R8 pro」で、「AQUOS R8」はハイエンドスマートフォンが高価格化する中でより広い層にハイエンドクラスの性能を利用してもらうという位置づけの製品とのことで、価格も「AQUOS R7」と同価格帯になる「AQUOS R8 pro」に対し、「AQUOS R8」はより手の届きやすい価格帯になるという。
コンセプトとして掲げた「効率型ハイエンド」は、限られた時間を効率的に使いたいというニーズが定着する中で、高速なレスポンスと気軽に使えるサイズ感で、スマホを使う作業をサッと終えられる製品、というもの。
「高速なレスポンス」を実現するのが、最新CPUのSnapdragon 8 Gen 2。独自のチューニングとあわせ、前モデル「AQUOS R7」との比較で、CPU性能が約32%、GPU性能が約24%、AI性能が約50%向上しているといい、さまざまなタスクを短時間で処理できる。またストレージにはUFS4.0を採用し、読み込み速度が最大約60%、書き込み速度が約70%向上。「AQUOS R8 pro」と同様に大型カメラリングを通して内部の熱を放出する「サーモマネジメントシステム」を採用し、高負荷時のパフォーマンス低下を抑制している。
「気軽に使えるサイズ感」は、ディスプレイを6.4インチと「AQUOS R8 pro」よりひとまわり小さく、手になじみやすいサイズとすることで実現。サイズこそ異なるものの Pro IGZO OLED採用、1~240Hzの可変リフレッシュレート、ブルーライトを前モデル比で約50%低減といった特徴は「AQUOS R8 pro」と同じで、HDR映像技術「Dolby Vision」と立体音響技術「Dolby Atmos」にも対応する。
また、「AQUOS」のハイエンド製品としてははじめてMIL-STD-810Gの試験をクリアしており、日常使いで不自由のない堅牢性を備えている。
「AQUOS R8 pro」と「AQUOS R8」の大きな相違点となるのがカメラユニット。ライカカメラ監修の1インチイメージセンサーとズミクロンレンズを搭載する「AQUOS R8 pro」に対し、「AQUOS R8」のカメラは1/1.55インチイメージセンサーとライカカメラ監修の「ヘクトール」レンズで、同社のミドルレンジ製品「AQUOS sense7」に近い構成。しかし高速なSnapdragon 8 Gen 2プロセッサと映像処理を行うイメージシグナルプロセッサ(ISP)のチューニングにより、「AQUOS R8 pro」には一歩譲るものの、「AQUOS sense7」とは一線を画したハイエンドクラスの画質を実現しているという。
最大3回のOSメジャーアップデートと、最大5年間のセキュリティアップデートをサポートするとしており、長期間にわたり安心して利用できる製品となっている。
主な仕様は下記のとおり。
- CPU:Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2
- 内蔵メモリ:8GB(LPDDR5X)
- ストレージ:256GB(UFS4.0)
- ディスプレイ:約6.4インチ Pro IGZO OLED FHD+(1,080×2,340ドット、リフレッシュレート1~240Hz)
- SIM:nanoSIM+eSIM DSDV対応
- アウトカメラ:標準カメラ有効画素数約5,030万画素(F1.9/焦点距離23mm相当)、広角カメラ有効画素数約1,300万画素(F2.3/焦点距離17mm相当)
- インカメラ:有効画素数約800万画素(F2.0/焦点距離26mm相当)
- Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax
- Bluetooth:バージョン5.3
- バッテリ容量:4,570mAh
- 防水/防塵:IPX5、IPX8/IP6X
- 生体認証:顔認証(マスク対応)、指紋認証
- その他の機能:おサイフケータイ/NFC対応
- インタフェース:USB Type-C、3.5mmオーディオジャック