『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』と『機界戦隊ゼンカイジャー』による「VSシリーズ」、最新作Vシネクスト『暴太郎戦隊ドンブラザーズ VS ゼンカイジャー』の公開を記念し、白倉伸一郎プロデューサーが登壇するティーチイン付きイベント「ドン白倉伸一郎、ドンブラゼンカイを全力ゼンカイで語る」が、立川シネマシティで5日に実施された。

  • 左から松浦大悟プロデューサー、白倉伸一郎プロデューサー

登場した白倉氏は、立川での思い出を聞かれると「立川は厚意にしている造形屋さんの通過点にしています」と白倉は会場の笑いを誘い和ませた。さっそく、ティーチインの前に本作が3部作になった経緯をMCの松浦大悟プロデューサーから質問されると「3部構成と言う言葉自体は業界用語的な感じです。最初に始まったのは2009年に公開した『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE 大戦 2010』で『仮面ライダーW』と『仮面ライダーディケイド』があまりにもバラバラ過ぎたので、田﨑竜太監督が東映のマークが2回出るんですってところから3部構成になったのが始まりです。ここから“混ぜるな危険”は始まった伝統芸です」と、3部構成の始まりを説明し、「そもそも”VS シリーズ”は、共演を楽しむもの。純度100%の『ドンブラザーズ』と『ゼンカイジャー』を味わってほしかったので、このような構成にしました」と本作への想いを明かした。

さらに、「脚本をそれぞれ井上先生と香村さんに発注することができたのもよかった。二人そろって打ち合わせをやったことも1回だけありましたが、あとはメールでした。打ち合わせの際に、井上先生が『柏餅は葉っぱから食べるとおいしい』と話していたのですが、それもセリフになっていましたね」と脚本打ち合わせの様子を語った。

観客からのティーチインで介人とマスターの話になると、白倉は両者を演じる駒木根葵汰について、「テンションが高い介人を初めて生で見たドンブラザーズのキャストが、『これがゼンカイジャーか……』とドン引きしていましたね」と撮影秘話を明かし、さらに「駒木根の『ゼンカイジャー』の介人から『ドンブラザーズ』の介人になるのはすごろくの”あがり”みたいな感じです。駒木根さんも役としてステップがあがっている感覚」と二年間にわたって異例の活躍を見せた駒木根を称賛した。

「VS パート」の中では、セットの飾り替えも「今年ならでは」の見どころであるという。松浦氏が「白倉さんがセットの重なるシーンはどこか一つ入れておこうと話していた記憶があります」と振り返ると、白倉も「カラフルのセットはテーブルだけ入れ替えようと思っていたのですが、美術部が頑張ってカラフルに戻してくれました。榊原郁恵さんをお迎えするのに『何これ?変わっちゃったの?』って思われないように、ちゃんとしたカラフルにしたいという現場の想いもあったのかもしれません。同じセットを使いまわすのも難しいのですが、意味はなくてもカラフルと喫茶どんぶらが切り替わる画があったら面白いかなと思って作りました」と明かした。

『暴太郎戦隊ドンブラザーズ VS ゼンカイジャー』は、5月3日より期間限定上映中、9月27日にBlu-ray&DVD発売。

(C)石森プロ・東映