Appleは、「App Store」の価格設定システムを5月9日に更新し、アプリ開発元などデベロッパがより柔軟かつ適切な価格設定を行えるようにする。これに伴い、複数のゲームアプリ公式Twitterアカウントが価格変更やメンテナンス実施に関するアナウンスを出している。

  • App Storeのアイコン

Appleは、「App Storeの設立以来、最も包括的な価格設定機能のアップグレード」を2022年12月に発表しており、当初はサブスクリプションサービスを対象に価格設定ルールを改定。2023年3月からはこのルールの適用範囲を、すべてのAppとApp内課金へと拡げている。新しい価格設定ルールの要点は以下の通り。

  • より柔軟性のあるプライスポイント
    • 新たに900のプライスポイントが選択可能になり、開発元側の価格設定の柔軟性を向上。2,000円までは10円刻み、2,000円〜15,000円までは100円刻みといった、価格範囲全体で徐々に価格が増加するかたちに変更
  • 世界的な価格設定の最適化
    • それぞれの国や地域で最も一般的な価格設定に従い、世界的に平準化された価格を使用。ユーザーに対してより適切な価格を提供できるように
  • ベース価格に基づいたグローバルな価格設定
    • 開発元が拠点とする国や地域をベースとして設定することで、国外向けの174のストアフロントと43の通貨で、有料Appや1回限りのApp内課金に対して世界的に平準化された価格を設定可能に
    • Appleは、開発元がベースのストアフロント向けに設定した価格を、その国で税金・外国為替レートの変動が起きた場合も調整しない。国外ストアフロントでの価格は、希望に応じてデベロッパが別途設定可能

3月の発表の中では、App Storeのグローバルな価格設定の最適化の5月のアップデートに向けた準備についても説明。国際市場での価格設定の管理をシンプルにするツールとして「グローバル平準化ツール」を用意しており、新たに最適化されたグローバルな価格設定を活用できるよう、5月9日に既存のAppおよび1回限りのApp内課金の価格を、App Storeの175の全ストアフロントで更新する。これにより、Appleは「ユーザーにとってより適切な価格が設定されることになる」と説明している。

既に複数のゲームアプリの公式Twitterアカウントが、価格変更やメンテナンス実施に関するアナウンスを出しており、抜粋して以下引用する。なお、5月9日までに開発元が有料AppやApp内課金の価格を更新しない場合、Appleは米国を基準に設定している、開発元の現在の価格をもとに更新を行うとのこと。