2023年4月14日(金)の公開から18日間経過した5月1日(月)までに観客動員:557万人、興行収入:79.7億円を記録する『名探偵コナン 黒鉄の魚影(くろがねのサブマリン)』より、キャスト陣のスペシャルインタビュー&撮り下ろしスチール第2弾が公開された。

注目の第2弾は、堀之紀(ジン役)・立木文彦(ウォッカ)・小山茉美(ベルモット)・古谷徹(バーボン)ら黒ずくめの組織を演じるキャスト陣のスペシャルインタビューとなっている。

●堀之紀×立木文彦×小山茉美×古谷徹インタビュー

――完成した台本を読んだときはどんな印象をお持ちでしたか?

堀:相変わらずスケールが大きいなと思いました。予想がつかない展開も多くて面白かったです。あとはね、哀ちゃんの覚悟と言いますか……あの子は見ているといじらしいんだよね。

古谷:全然ジンじゃない(笑)!

(一同笑い)

堀:いやいや、中身はシェリーだけどさ、もしそのことを知らないで哀ちゃんが目の前にいたら、ジンといえどもさすがに助けるでしょ?

立木:さすがにジンの兄貴でも(笑)。

堀:シェリーだってことを知らなければきっとそうしちゃうよ。

古谷:堀ちゃん、哀ちゃんのこと結構好きでしょ?

堀:そうそう、好きなの。

(一同笑い)

堀:ジンって組織の人間の名前以外で口にするのはほとんど「シェリー」なんだよね。だからどうしても林原さんが演じているキャラクターに目がいっちゃうのよ。それに、元々シェリーが持っていた覚悟を哀ちゃんも持っちゃってるじゃない?だから余計に感情移入しちゃうんだよね。

――小山さんはいかがでしたか?

小山:最初に読んだときは、難しすぎて何が何だかわからなくて(笑)。それでその後に2、3回読んでみたんだけどやっぱりわからなくて。その頃、偶然古谷さんと別の現場でお会いした時に少し時間があったので、色々とレクチャーしてもらいました。「これってこうだよね?」って確認したりして。

堀:わかってなくてあんな芝居するんだから本当にすごいよね。

(一同笑い)

――トリプルフェイスを演じわけるのも大変だと思いますが、古谷さんはいかがでしたか?

古谷:劇場版は毎作品、一難去ってまた一難という感じで何度も山が来て、常にハラハラドキドキさせられる、まさに大スペクタクル作品という印象があったんですけど、今回は読み終わった後に「ラブストーリーじゃん」って思いました。その感覚がすごく新鮮でしたね。

――個人的にはウォッカっていい人だなって思いました。

(一同笑い)

――ぶつぶつ言いながらもキールに丁寧に説明してあげたり、案内までしてあげて……。

立木:よかったです(笑)。ウォッカって実は空気は読める人なんですよ。

小山:意外にね(笑)。

立木:そう、意外に(笑)。ウォッカも少しずつ成長してきているんじゃないですかね。でも、個人的には完成した作品を観終わった後に「ちょっと怖いな」と思ったんですよ。自分で言うのも変なのですが、「こんなに怖く演じたかな?」って。台本を読んでお芝居した時には気付かなかったんですけどね。

――ジンとウォッカ、ベルモットとバーボンでタッグを組むことも多いと思いますが、それぞれの関係性や、黒ずくめの組織自体をどう思いますか?

堀:僕はね、ジンは誰も信じていないと思ってる。

小山:そうね、それは言えてる!信頼関係一切なし!

堀:あとね、僕の中ではだけど、ジンはウォッカに対して最大の信頼をしているけど、信用はしていない。

立木:それは僕も感じています。

堀:だからウォッカと言えども何かしくじったら多分ジンは撃つでしょうね。ジンにとってはあの方もラムもどうでもよくて、唯一忠誠を誓っているのは「組織」だけだと思います。

小山:私も誰も信頼していないと思います。ベルは今までずっと必ず単独行動。誰とも一緒に動いていなかったんだけど、先日のTVアニメ(第1079話「黒ずくめの謀略(正体)」)ではみんなでキャメルを探し回るというシーンがあったんです。キャンティ、コルン、キールもいるんですけど、「ベルはいつも個人で動いているから、一緒に動いていて不思議な気持ちがしますね」って言われて納得しました。バーボンとも別にバディとは思っていないんです。全然誰の事も信じていないし、どちらかというと腹の探り合い。

古谷:それはあるね。お互いの秘密を握り合っているし。

小山:よく一緒に車に乗っているけど、お互いに探りあっている感じ。

堀 :ベルモットがやっていることがばれたら、シェリーより先に殺されるよね。

小山:そうかも。裏切り者としてね。

古谷:でもベルモットは組織のトップと直接つながっているから手出しは出来ないんだよね。

小山:そんなところも面白いと思います。徒党を組んでいるように見えて、実はみんな信頼してないしバラバラの事を考えていますから。

――その中でジンに忠誠を誓っているのがウォッカですね。

(一同笑い)

立木:そうなんです、唯一ですよね。もうね、ジンへの愛ですよ。嫌われたらおしまいだって気持ちで演じています。

(一同笑い)

立木:殺されるよりなにより嫌われることが嫌なんじゃないかなと思っています。

堀:こっちはね、感じているよ。ウォッカの愛は本当に感じている。

(一同笑い)

――でも、いざとなったら……。

堀:ほら、それとこれとは別だから。

(一同笑い)

堀:だって好きだって言ってくれる女性を全部受け入れていたら大変じゃない。

立木:でも、例えばウォッカが女だとしたら……

(一同爆笑!)

堀:ウォッカが女だったら気持ち悪いよ!

立木:あ、気持ち悪いですか…そっか…。でもウォッカの中ではバディなんです。

堀:さっきも言った通り、ジンはウォッカのことを心から信頼はしているんだよ。任せられるとも思っているし、記憶力もいいしね。ただ、信用はしていない。

立木:はい、それはとても感じています(笑)。個人的には、ベルモットとバーボンの関係性が深すぎてつかみきれない感じがミステリアスで魅力的だなって思っています。

古谷:二人とも明らかにされていないことが多いからね。

――今回、ラムが登場したのはまた新しい展開だったと思いますが、それによって更に謎が深まりあの方が遠くなった気がします。そんなラムとやり取りをしているのが…

古谷:バーボンですね! バーボンはラムと直接やり取りしていますから。ただ、声を変えられているのでまだ正体はわかっていないんです。

――古谷さん、今回も安室でもあり降谷でもありバーボンでもあり、トリプルフェイスとして大活躍でした。

古谷:でも、僕が思っていたほどじゃなかったので少し残念でしたけどね。

(一同笑い)

――今作の見どころと、ファンの方たちへのメッセージをお願いします。

立木:今回の作品は、自分も黒ずくめの組織のメンバーとして、最終回ではないけれど集大成的な部分もあると思って演じました。この作品の舞台も、キャラクターたちが大活躍するべく与えられた舞台だと思っていますし、色々な魅力的なキャラクターが登場しますので、ぜひ堪能してほしいです。

堀:見どころが満載だよね。おそらく何回も観てくれるっていうのは、一回では観きれないってことだと思うし、観るに値する作品だと思います。最後までハラハラドキドキが続いているし、今までの25 作をいい意味でリスペクトしながらも新しい作品になったと思うので、ぜひ楽しんでご覧ください。

小山:とにかくワンカットワンカット見逃さないでほしいし、一言一句聞き逃さないでほしいです。創意工夫されていて、最後までとても楽しめるようによくできている作品だと思います。多分一回だけではわからないところもあると思いますので、何回でも観てください。

古谷:台本を読んだときはアクションやスペクタクル部分がいつもの劇場版に比べたら少ないのかなと思っていたのですが、完成した作品を観たら全然違いました。結構早い段階から驚きの連続で、高揚感があって、クライマックスはすごいことになっていました。更に舞台が大海原! 背景の美しさや波や太陽の描写もすごいです。これは大きなスクリーンで何度でも観たいと思いました。黒ずくめの組織がメインで出てくるだけあって、がっつりコナン君たちと対決するのも見どころです。一回では絶対に全ては把握できないと思うので、何回も劇場で楽しんでほしいです。そして歴代の数字をしのぐ作品になれるよう、皆さんのお力を貸していただきたいですね。バーボンの魅力もぜひ満喫してください。

なお、インタビュー全文は映画公式サイトにて。

(C)2023 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会