ミュージカル『She Loves Me』の初日前会見が1日に東京・シアタークリエで行われ、薮宏太(Hey! Say! JUMP)、綺咲愛里が取材に応じた。

左から綺咲愛里 、薮宏太

左から綺咲愛里 、薮宏太

同作は1963年にブロードウェイで初演され大絶賛を浴びた名作。ブダペストのとある香水店で働く青年ジョージ(薮宏太)と、新人店員アマリア(綺咲愛里)は顔を合わせれば喧嘩をする犬猿の仲。2人とも心を寄せる文通相手がおり、念願のデートに向かうと、そこに現れたのは…というキュートでロマンティックなミュージカルとなる。ほか宮澤佐江、竹内將人、岡田亮輔、岸祐二、坂元健児らが出演する。

ジョージ役の薮は2009年公演でも同役を務めており、薮自らが熱望した約13年ぶりの再演となる。「その時もHey! Say! JUMPではあったんですけど、長くお仕事を続けさせていただくと、13年ぶりに巡り合わせていただけることもあるんだな、こういうご褒美もあるんだなと日々感じております」と感慨深い様子。「ジョージとして言葉を発することによって、色んな感情が蘇ってくることに懐かしさもありましたし、それプラス人生の中で色んな喜怒哀楽を経験して、13年間の人生というものが少しヒントになっていく部分もあるんだなあと思いながらお稽古していたので、皆さんにはより鮮明に楽しんでいただけるんじゃないかな」「13年の中で、ミュージカルの経験をさせていただく機会もあったので、自分の中で表現の幅みたいなものは、少し広がったのかなとは思います」と自信を見せた。

藪にキュンとした瞬間があったか聞かれた綺咲は、「ものすごく笑顔がかわいらしい。失礼だったらごめんなさい」と答え、薮は「よく言われます」と受ける。「『笑顔だけは何も変わらないよ』と言われてます」という薮だが、逆に綺咲について聞かれると「堂本光一くんの『SHOCK』を観劇していたので、あのSHOCKのリカが僕のお相手なんだとすごくびっくりしましたけど、稽古がタイトで忙しい中、セリフの掛け合いがすごく多いので、セリフを覚えてほとんど台本を持ってなかったのでさすがだなと思ってました」と絶賛。「かけあいが多いので稽古場の机でどっちかがぶつぶつ喋り出す、とそれに乗っかる。歌声も素晴らしいですし、稽古場で自分の場面じゃない時でもアマリアを見ながら、見惚れちゃいけない役なんですけど見惚れたりしてます」と語った。

13年前の公演にはA.B.C-Zの戸塚祥太、河合郁人、五関晃一、塚田僚一も出演していたということで、薮は「戸塚祥太くんとか河合ちゃんとかに『やるよ』と言ったら、『マジか!』と。特に河合ちゃんは『絶対観に行くわ』って。僕の舞に台あんまり来てくれないんですけどね。僕はよく行ってるんですよ。河合ちゃんそんな来てくれないので」と苦笑する。「でも『やるよ』と言ったら1番いい反応してくれたので、今回は河合ちゃんはじめ、ABC-Zのみんなには来てほしいな」「13年前も一緒で、そこから関係性がほとんど変わってないので、それを踏まえた上でステージ上でどう変わったのか、感想を聞きたいです」と希望も。

Hey! Say! JUMPのメンバーについては「カツカツなスケジュールだとなかなか来れないメンバーもいるんですけど、大体来てくれますね。13年前は全員来てくれました」と振り返る。「もちろんコロナ禍じゃなかったので、客席を練り歩きながら『She Loves Me』を歌ってて、僕の目の前に八乙女(光)が座っていたので、ウインクをかましてやったんです。それにすごく打たれたみたいで『めっちゃかっこよかったよ。俺にしてくれたよね』と言ってくれたので、今回は客席の向こう側かもしれないけどウインクかまそうかな」と企む。客席のファンにも「もちろんやりますよ」と意欲を見せていた。

また今回は薮をイメージしたオリジナル香水の香りを体感することが出来るエリアも設けられており、「匂いを嗅いで、僕を少しでも感じていただけたらと思います」と言いつつ、「自分で言って恥ずかしかった」と照れる薮。さらに観客へ宛てた直筆手紙もホワイエに展示されるとのことで、「予備用3枚も含めて4枚紙をもらったんですよ。4枚全部使っちゃった」と告白すると、綺咲が「私もです!」と同意する。薮は「子供の頃、漢字ドリルを必死に書いてたのを思い出しながら丁寧に書いたので、少しでもその気持ちが伝わればと思います」とメッセージを送った。

東京公演はシアタークリエにて5月2日〜30日、大阪公演は東大阪市文化創造館 Dream House 大ホールにて6月3日〜4日、愛知公演は御園座にて6月8日〜10日。