5月14日は「母の日」。お母さんへの日ごろの感謝を込めて、カーネーションを贈る習慣は日本でもすっかり定着していますね。この「カーネーション」が母の日の花となったのは、なぜでしょう? そもそも、なぜ第2日曜日? 今回は、そんな母の日の起源や、ギフトのお花のバリエーションをご紹介します。

なぜカーネーションを贈るの?なぜ第2日曜日? 「母の日」の起源

母の日は20世紀のはじめ、アメリカで発祥したといわれています。ウェストヴァージニア州に住む「アンナ・ジャービス」という女性が、亡くなった母を偲び、5月10日にフィラデルフィアの教会で白いカーネーションを配りました。

この5月10日が5月の第2日曜日であったことから、1910年にはウエストバージニア州で、ついで1914年にはアメリカ全土で5月の第2日曜日を「母の日」とする宣言が出されました。これが現在の母の日の起源とされています。カーネーションはアンナの母が好きだった花であり、母の日の象徴として使われるようになりました。

こんなに違う!? 世界の「母の日」事情

発祥の地であるアメリカをはじめ、日本や諸外国でも母の日は「5月の第2日曜日にカーネーションの花を贈る日」として定着していますが、世界には日にちが異なる国や、贈るものが異なる国もあります。

オーストラリア

日にちは日本と同じ5月の第2日曜日ですが、贈る花の定番はなんと「菊」! オーストラリアで5月は秋なので、菊の花が旬の時期であることが理由の1つのようです。また、菊は英語でMumといい、お母さんの「マム」と同じスペルなので、これにちなんでいるのも理由になっています。

韓国

おとなり韓国では「父の日」と「母の日」が分かれておらず、5月8日が「父母の日(両親の日)」です。日本と同じようにカーネーションの花を贈ることも多いそうですが、健康グッズや健康食品や健康茶などの健康に関する物や旅行などのプレゼントも人気だそうです。さらに「現金」をプレゼントすることもあるのだそう。

タイ

タイの母の日は毎年8月12日。この日は国民の祝日になっています。この日は国王ラーマ9世の王妃であり、現国王・ラーマ10世の母であるタイ王国の「王太后のシリキット」のお誕生日です。1976年8月12日から今の「母の日」に制定されました。ジャスミンの花を贈る習慣があるそうです。

母の日プレゼントにおすすめのお花

先述のとおり、母の日発祥のきっかけとなった、アンナ・ジャービスが亡くなった母を偲んで配ったのは、白いカーネーションでした。このことから、白いカーネーションは『亡くなった母親のための花』として、赤いカーネーションは『生きている母親のための花』として贈られるようになっていったと言われています。現在では、贈る花の種類や色のルールは特にありません。

お花を贈りたいと思っても、どんなものがよいか迷ってしまう方もいるかもしれませんね。そこで、母の日のプレゼントにおすすめのお花のスタイルをご紹介します。

アレンジメント

アレンジメントとは、花器と呼ばれるバスケットなどの容器に吸水性スポンジを入れ、そこに花を生けたスタイル(形)です。花瓶に生け直す必要がないため、受け取ったまま自宅で飾ることができます。簡単に飾れて手入れがしやすいため、気軽に贈れる花ギフトです。

花束

「花を贈る」と聞いてまず思い浮かべることが多いのは花束だと思います。切り花が包装紙やリボンでラッピングされた状態になっているものが花束です。飾るときは包装を解いて、お手持ちの花瓶にいけなおします。好みの花瓶にいけたり、本数が多いときは分けて飾ったりもできるので、普段から切り花を飾ることの多いお母さんには花束のほうが喜ばれるかもしれません。

鉢植え

鉢に植物の根が張った状態の鉢植え。母の日時期にはカーネーションの鉢植えもたくさん出回ります。カーネーション以外にも母の日前後の時期はアジサイやバラの鉢植えも花店や園芸店で手に入ります。花を育てるのが好きなお母さんには鉢植えも喜ばれるでしょう。