「他意はない」は、ビジネスシーンやプライベートなどさまざまな場面で使用される言葉です。本記事では「他意はない」の意味や使い方・例文を紹介します。また、間違えやすい「大意はない」との違いや、類似表現・英語表現についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

「他意はない」の意味とは

  • 「他意はない」の意味とは

「他意はない」とは「隠れた本音や悪意はない」という意味です。自身の言動に隠れた本音や悪意はないので、言葉のとおりに受け取ってほしいという意味合いで使われます。

誤解を防ぎたいときや深読みされたくないときなど、自身の発言の意図をより正確に伝えるために添えられるフレーズです。活用することで、本音や真実を隠していないと相手に伝えられるでしょう。

「他意はない」の使い方・例文

  • 「他意はない」の使い方・例文

ビジネスでもプライベートでも、何気ない言動を深読みされてしまうことはよくあります。自身にそのような意図が全くなかったとしても、相手がどう受け取るかはわかりません。誤解を避けるためには、発言の意図をきちんと伝える必要があるでしょう。

しかし、だからといって「○○○という意味ではありません」「○○○と誤解しないでください」などとわざわざ言うのもスマートではありません。「他意はない」という言葉は、このようなときにシンプルに一言で「隠れた本音や悪意はない」と伝えることができます。

「他意はない」の敬語表現

「他意はない」という言葉はビジネスシーンでも問題なく使えます。ただし、目上の人に使う場合は敬語表現にしましょう。「他意はありません」「他意はございません」などが敬語表現にあたります。取引先とのやり取りなど、特に誤解を生まないよう慎重な対応が求められる場面で使えるようにしておくと役立つでしょう。

ビジネス・プライベートで使える例文

「他意はない」は実際どのような使い方ができるのか、ビジネスシーン・プライベート別に例文で紹介します。

【ビジネスシーン】
・単なるリマインドですので他意はありません
・他意はないので、該当しない方は次に進んでください
・契約終了は権利上の問題によるものであり、他意はございません
・先方は進捗確認のために聞いただけで、他意はないと言っています
・ご不在だったので代わりに伺いました。他意はありませんのでご安心ください。

【プライベート】
・さっきの言葉に他意はないよ、気にしないでね
・○○も他意はないと言ってたし大丈夫だと思う
・髪を切ったけど他意はないよ
・他意はないと言ってくれれば、誤解せずに済んだのに

「他意はない」と「大意はない」の違い

  • 「他意はない」と「大意はない」の違い

「他意はない」という言葉は、「大意はない」と間違って使われることがあります。「他意(たい)」と「大意(たいい)」の発音が似ていることから混同されがちですが、「大意」は「要点・大まかな趣旨」という意味のため、まったく別の言葉です。

そもそも「大意はない」という使い方もしません。一文字違うだけで意味が通じなくなってしまうので、使う際は誤字に注意してください。

「他意はない」の類語・言い換え表現

  • 「他意はない」の類語・言い換え表現

「他意はない」の類語や言い換え表現に使える言葉を紹介します。

深い意味はない

「深い意味はない」は、「他意はない」と同様に、隠れた本音や別の意図は存在しないということを示す言葉です。ビジネスシーンよりもプライベートでよく使われます。

【例文】
・好きって言ったのは人として好きってことで深い意味はないよ
・こんな時間にツイートしたけど特に深い意味はない

悪気はない

「他意はない」と似た表現として「悪気はない」も挙げられます。「悪気はない」は、「悪い気持ち」や「やましい気持ち」がないことを意味する言葉です。こちらも主にプライベートで使う表現といえます。

【例文】
・キツい口調で言ってしまったけど悪気はないのでわかってほしい
・悪気はないというけど、言われたこっちは傷ついた
・○○さん自身に悪気はないから、余計にもどかしく感じる

「他意はない」の英語表現

  • 「他意はない」の英語表現

英語で「他意はない」と伝えたい場合はどのような表現を使うのでしょうか。ここでは、「他意はない」の英語表現について解説します。

no other intention

「他意はない」の英語表現として「no other intention」が挙げられます。「intention」は「意図や目的」を意味し、「other」は「他」、「no」は「ない」という意味です。直訳すると「他の意図はない」という意味になります。

そのほかの表現

「他意はない」は下記のフレーズでも表現できます。

・Nothing personal
・No offense

いずれも「悪く思わないでね」という意味があります。自身の発言によって誤解を招く恐れや相手が傷つく恐れがある場合に、それらを避けるために使うフレーズです。

「他意はない」を正しく理解して使いこなそう

  • 「他意はない」を正しく理解して使いこなそう

「他意はない」の意味や使い方を紹介してきました。

「他意はない」は隠れた本音や悪気がないことを相手に示したいときに有効です。このフレーズを適切に使用することで、発言の意図を正確に伝えられ、相手からの勘繰りや深読みを避けることができるでしょう。

ビジネスやプライベートなどさまざまな場面で使える表現なので、意味を正確に理解し、上手く使いこなしてみてください。