2023年ゴールデンウイーク(GW)の初日となる2023年4月29日、長野県初の「ドスパラ長野稲里店(以下、長野稲里店)」がオープンしました。前日の内覧会と当日オープンの模様を紹介します。
初長野県&最広店舗で新展示も多数! ドスパラ長野稲里店オープン
ドスパラは、2019年から地方都市のロードサイドやモール内に「多くの展示製品を見て触ってシェアする」をコンセプトにした店舗を次々と出店しています。2022年は移転も含め13店舗をオープン。2023年には、ドスパラ福山ココローズ店(広島県)をオープンしています。
長野稲里店は、ドスパラ史上最大フロア面積を誇るだけでなく、配信レンタルルーム『ドスパラ長野プレイスタジオ』を併設しています。プレイスタジオを含むと757平方メートルの単フロア構成で、従来最も広かった福島県の郡山安積店(717平方メートル)よりも広く、2019年以降にオープンした「モール内店舗」と比較すると2倍以上。展示アイテム数も1,800と過去最大で、かつ多くの新しい展示の取り組みがされていました。
店舗の場所は長野県長野市稲里町中央4丁目11-12。幹線道路の国道19号(長野南バイパス)からひとつ入った長野市道更北594号線沿いにあります。車で行く場合は長野ICから約5km、10分。景観条例の関係で入口の「Dospara」ロゴや、道路大型看板がないため、バイパスを走っていても見つけにくいかもしれませんが、「AOKI」や「ニトリ」を目標にするといいでしょう。
公共交通機関の場合は、JR信越本線「川中島駅」より徒歩26分、長野駅からアルピコ交通バス 32系統 運転免許センター篠ノ井線・篠ノ井駅行「上氷鉋バス停」より徒歩8分です。
営業時間は、ほかのドスパラ店と同じ朝11時30分から夜20時まで。中古買取は19時30分まで。定休日はなし。駐車場は専用14台です。
ドスパラ初の試みが山盛り! おススメ「早見チャート」も4種類に
長野稲里店は店舗面積が広いこともあり、ドスパラ店舗初の取り組みがいくつかあります。
その1つが、SDG'sの高まりをキャッチしたサステナブルの取り組み。元々ドスパラ店舗では中古パソコンも取り扱っていましたが、これを拡大発展させた再生パソコンを中心に置いてあります。
従来中古コーナーは店舗の奥まったところに配置されていましたが、長野稲里店では入ってすぐ右側に再生パソコンが置かれていました。大型のパネル展示やグリーン基調の配色でエコな印象です。
ではここから、写真で店舗内を紹介します。
新商材として「吸音個室」の展示も。ゲーマーだけでなく声のお仕事の方に好評
また、自宅で家人に迷惑をかけずにゲームするための「パーソナル防音商材」も取り扱っていました。ゲームに使うもよし、リモートワーク用のパーソナル個室として使うのもよしと、ゲーマーならずビジネスマンも注目のアイテムです。
内覧会には、メーカーである「宮地商会」の方もいました。お話を伺ってみると、防音というよりも吸音に力を入れた製品で、元々展開していた0.5畳個室版は声優や歌手の録音用に立って使うタイプだったそうです。
部屋の残響音はあとから処理するのが難しく「(専用の音楽スタジオとまではいかないものの)ピュアな音が取れるので好評」とのことでした。また、競合製品よりも軽く、部屋への負担も少なめです。マジックテープで接続できるので、2人いれば業者を頼まなくても組立可能。引っ越しにも対応します。
店舗には0.5畳タイプの個室に加え、1畳タイプのゲーミングブースも展示。こちらは1,200mmのデスクが設置可能で、デュアルモニターに対応するほか、ゲーミングチェアも入るため、没入感の高いスペースが得られます。カラーはダークグレーですが、オプションでアイボリーも用意されています。
さらに、没入感はあまり高くないのですが、一般オフィスでも使えるブースタイプの製品もあり、こちらは一般的な吸音材を使用したブースと効果の違いを体感することができます。これらは、店舗で即購入できず、受注販売的な扱いになるのですが、展示を見るだけでも価値がありそうです。開店セールの10%ポイント還元の対象外です。
また、『ドスパラ長野プレイスタジオ』も併設。思いっきりゲームを楽しみたい人にはうってつけです。前橋インターアカマル店とは異なり、ゲーミングギアはLogicool製で統一。マイクもBlueになりました。
環境展示は、店舗の広さの割にあまり多くありませんでした。店内入ってすぐの「理想のPC環境(今回はレースゲーム)」、実況配信イメージ、白パソコンを中心としたホワイトコーディネート、フィッティングルームです。
また、店内あちこちに『APEX Legend』のネッシーと『マインクラフト』アイテムがちりばめられていましたが、ドスパラ長野稲里店ではキャラクターグッズの販売がありませんでした。
各地のオープニングセールをみると、親子連れのお子さまに大人気だったのでこれはちょっと残念。「最初置く予定だったが、ゲーミングペリフェラルの展示を増やしたのでなくなった」(佐々木店長)とのことです。
最近オープンした店舗は自作支援スペース「ドスパラボ」の設置が見送られていましたが、長野稲里店では復活。場所は店舗一番奥ですが、この周りには各社のケースがメーカー別にズラリと展示されていました。かなり余裕を持ったレイアウトなので、じっくり見るにはいい感じです。
パーツも贅沢に配置。マザーボードとグラフィクスカードはすべて棚に並んでおり、カウンター内在庫ではありません。また、マザーボード、グラフィックスカードはゲーミングペリフェラルの展示同様、イラストによるポイント解説がありました。これも新機軸です。
キオスク端末で注文してカウンターで引き渡しをするCPU/SSD/HDD/メモリー等も、多くがガラスショーケースに陳列されているので、商品がよく見えます。
おもしろい展示としては、一部雑誌の定番企画となっている「分解展示」があります。ASRock Radeon RX 7900 XTX Taichiがパーツごとに展示されているので、ボードの下のご本尊を眺めるチャンスです。ASRock関係では最近定番となっているLiveMixerを使った展示機もありましたが、スモークガラスのケースだったのでLiveMixerがよく見えないのは少々残念(ただし、バックパネルを見ればLiveMixerとひと目でわかります)。
他店で見ないアイテムラインアップは、店長のこだわり
長野稲里店の店長は佐々木翔太氏。最近のドスパラ店長は接客経験を活かした転職者が多かったのですが、佐々木店長は秋葉原店のアルバイトを経て、GALLERIA esports Lounge店長から長野稲里店の店長になった経歴の持ち主です。
学生時代からFPS系のタイトルを遊んでいたということで、ゲームアドバイザーのバッジをつけています。取材後の話では「ある程度うまくなって、壁にぶつかったあとの(地味ながら効果的な)改善ポイント」の話も飛び出しており、機会があれば相談されるのもいいでしょう。
長野県初の出店に対して伺うと「現在、近隣に競合店と言える規模のお店はなく、地域最強の自負があります。ほかのドスパラ新店舗よりもツイッターのフォロワー数が多くなっていまして、高い期待を感じています。一方、地元スタッフに聞くと『今までは高速道路で東京の店に行っていた』とのことなので、ライバル店は都心かもしれません」と分析します。
また、店長のこだわりが生んだ新商品の展示販売もあります。最近人気が高まりつつある「ガラス製マウスパッド」のほか、他店舗ではなかなか見ないサードパーティ製マウスソールも販売。「マウスソールを外した段階でマウスのメーカー保証が切れてしまいます」(佐々木店長)とのことですが、ソールが擦り切れるほど使い込んでからソールを交換できるマニアックな品ぞろえは「追加で仕入れてもらった」ほどの佐々木店長のこだわりです。
開店セールもスペシャルです。恒例となったオープニングセール中ほぼ全品10%のポイント還元(ほかのキャンペーンとの併用可能ですが最大20%または10万ポイントまで。その他諸注意あり)と、オープニングの日替わり目玉商品(例えばIntel Core i5-12400Fが20,980円、AMD Ryzen7 5700Xが25,800円など)に加えて、タイムセールも行われます。13、14、15時からは数量限定の100円セール、13、16時からは記念エコバッグプレゼント、17時からは1,000円以上の購入で使える1,000円の夜割クーポンと盛りだくさん。オープン当日は開店前から多くの人が並び、特価品もストレージを中心に売れていました。
なお、オープン当日は、配信レンタルルーム『ドスパラ長野プレイスタジオ』のこけら落としイベントとして、Twitchでゲーム配信を行っているげんぴょん氏が生配信を行いました。朝から来店していた女性客はほとんどがげんぴょん氏目当てというほどの人だかり。何人かにお話を伺うと、げんぴょん氏の配信のために市外から来ていた人もいて、整理が必要なほどの賑わいを見せていました。
配信前、げんぴょん氏に伺ったところ、持ち込んだ機材はマウスだけで、そのほかはプレイルームのものを使用。特に、プレイルームの機材の中で、マイクアーム付きの「Yeti」を気に入ってました。