円谷プロダクションの公式定額制デジタルプラットフォームサービス「TSUBURAYA IMAGINATION」にて、「ウルトラギャラクシーファイトシリーズ」初となる単独スピンオフ作品『ウルトラマンレグロス』が、2023年5月23日に前編、2023年6月6日に後編として国内独占配信される。

本作は、『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』で初登場した謎のウルトラヒーロー・ウルトラマンレグロスの知られざる「過去」が明かされ、彼が宇宙最強を噂される宇宙拳法「コスモ幻獣拳」をマスターするためいかなる修行に励んでいたかが描かれる、熱いアクションドラマである。

  • 『ウルトラマンレグロス』でスピカを演じる伊藤美来

    伊藤美来(いとう・みく) 10月12日生まれ、東京都出身。スタイルキューブ所属。2013年、ゲーム「アイドルマスターミリオンライブ」の七尾百合子役で声優デビューを果たす。2014年「普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。」の宇佐美奈々子役でテレビアニメ初主演。その他、「五等分の花嫁」中野三玖役、「恋愛フロップス」和泉沢愛生役など多数出演。歌手としては、2016年10月に「泡とベルベーヌ」でデビュー。2023年2月15日4thアルバム「This One's for You」を発売。『仮面ライダーリバイス』(2021年)では悪魔ラブコフの声を演じ、特撮ファンに好評を博す。 撮影:大門徹

『ウルトラマンレグロス』の配信を記念し、今回はレグロスと共にコスモ幻獣拳を学ぶ幻獣闘士「スピカ」を演じる声優の伊藤美来にインタビューを敢行。幻獣闘士で唯一の女性であり、凍気を操る高速凍豹拳の使い手であるスピカは、若き闘士レグロス、そしてディアスと共に厳しい修行を積んで心と身体を鍛える、優しさと強さを兼ねそなえた魅力あふれるキャラクターとして存在感を示している。子どものころから大のウルトラマンファンだと公言していた伊藤に、初めて「ウルトラマン世界」に加わることができた喜びや、スピカを演じるにあたって特に意識したこと、そして多彩な個性を備えた幻獣闘士によるハードな拳法アクションがぞくぞく飛び出す本作の見どころを聞いた。

――今回の『ウルトラマンレグロス』スピカ役の依頼が来たときのお気持ちから聞かせてください。

もう、すごく嬉しかったです! 以前からSNSで「ウルトラマンが大好き!」と言っていましたけれど、まさか自分がウルトラマンシリーズに声優として出演する日が来るなんて……と感慨深いものがありました。好きと言い続けてきてよかったと思いました(笑)。どんなキャラクターを演じることができるのか、詳細をいただくまでずっと楽しみにしていました。

――ウルトラマンシリーズは子どものころからお好きだったのですか。

もう幼いころから大好きで、弟と一緒にテレビを観ていましたし、大きくなった今でも「ウルサマ」をはじめとするイベントに行って楽しんでいます。

――それはすばらしいですね。お好きな作品や好きなウルトラヒーローを教えてください。

いちばん印象に残っているのは『ウルトラマンコスモス』(2001年)です。弟とコスモスごっこをして遊んでいました。といっても私が怪獣役をやっていたのではなくて、共にウルトラヒーローとして「見えない敵」を相手に戦っていたんです(笑)。

また、弟が毎日何度も何度も熱心に観ていた「ウルトラマン大集合」のビデオソフトが家にありまして、その印象も強烈に残っています。私が学校から帰ってきたら、いつもそれが再生されていました。昭和のウルトラマンたちの活躍シーンに解説ナレーションがついていて、それぞれのヒーローの特徴がよくわかるんです。昭和のウルトラマンシリーズでは、母が好きだったのもあって『ウルトラマン80』(1980年)が思い出深いです。母と一緒に「80の丸みのあるボディがかわいいね」って言いながら楽しんでいました(笑)。

――まさにウルトラマンの思い出がそのまま、ご家族との大事な思い出とつながっているのですね。

そうなんです。おじいちゃん、おばあちゃんの家に遊びに行くと、弟のために「新しい人形だよ」ってウルトラマンや怪獣のソフビ人形を買ってくれていて、そんな思い出もすごくありますね。

――『ウルトラマンレグロス』で伊藤さんが演じるスピカは、白豹を思わせる、愛らしさと俊敏さを兼ねそなえたキャラクターです。

最初にデザイン画を見せていただいたんです。一見ラブリーですが、強そうな印象も受けました。この作品に登場する幻獣闘士たちはみな獣の姿をした巨大な拳法使いで、スピカもみんなと対等に戦える拳士。弱々しくならないよう、凛としたカッコいいスピカを演じたいと思いました。

――若き戦士レグロスやディアスとのテンポのよい言葉のやりとりがとても心地よかったです。共演の方々とはご一緒に収録をされていたのですか。

今回はどなたともご一緒できず、ひとりでスピカのパートだけを収録していました。取材の前に通しで映像を見せていただき、初めて「こんな風に会話がつながっているのか!」と納得しました。

――とてもおひとりだけで収録されていたとは思えない自然さでした。いかに声優陣のみなさんがそれぞれ技術を磨かれたプロフェッショナルなのかがうかがえますね。スピカはレグロスよりも少し年齢が上という印象がありますが、伊藤さんが演じるにあたって意識されたことは?

記憶を失ったレグロスを最初に発見し、コスモ幻獣拳の修行をするよう促す役割なので、スピカはレグロスに対して先輩風を吹かせるというか、しっかりしなさいよ!みたいな「お姉さん」キャラを強く意識していました。スピカは幻獣闘士の中でも紅一点で、勇ましい他のみなさんにまじって敵と戦うので、負けていられないという雰囲気も打ち出すよう心がけていました。戦いのないときのスピカは優しく元気で活発という部分を魅力としながら、拳法を使うときはガラリと変わって強さが前に出るようにしていました。

――伊藤さんはスピカのような「強い」キャラクターを演じられるのはお得意なほうですか。

得意、不得意というよりは、特撮ヒーロー作品が好きなので、戦闘シーンではこういうしゃべり方がいいかなとか、イメージしやすい部分があります。ウルトラマンシリーズだと、こういうキャラはこんな感じがいいかな、とか……。アクションシーンのセリフでは、アドリブとかも入れやすかったです。

――アクションの「かけ声」もカッコよく決まっていましたね。

どれくらい気合いを込めればいいものか、コスモ幻獣拳を自分の中で想像しながら臨みました。もしもカッコよく聞こえていたら嬉しいです!