inMusic Japanは、AKAI Professional(以下、AKAI)の音楽制作システム「MPC X Special Edition」を発表した。2023年5月中旬発売の予定で、市場想定売価は324,800円。
「MPC X Special Edition」は、サンプリング・ドラム・マシーン「MPC」シリーズの35年周年記念モデル。AKAIの象徴的なカラーレイアウトとクラシックなロゴを採用し、シリーズ初号機「MPC60」の外観を取り入れている。調整可能な10インチ・マルチ・ジェスチャー・ディスプレイ、クアッドコア・プロセッサに4GBのRAM、48GBのストレージを搭載し、より早いロードタイムとサンプリング機能の拡張により、ワークフローのスピードアップを実現。大規模なプロジェクトの保存、膨大なサウンドライブラリの管理、アクセスが可能となっている。Wi-FiとBluetooth接続にも対応し、ケーブルに制限されることなく、スピーディーなデータ転送を可能としている。
2系統のXLR-1/4”入力は、楽器、ラインレベル機器、マイクからオーディ入力ができる。ターンテーブルから直接オーディオをキャプチャーして、サンプル・メモリーにショットやループを作成可能なだけでなく、ファンタム電源の搭載で、コンデンサーマイクからのソースをそのまま録音するもできる。MIDI端子は2in/4outでシンセサイザーや外部サンプラーをコントロールしたり、3.5mmのTS出力端子(8基)でモジュラーシンセやユーロラックデバイスを駆動できるほか、2系統のUSB-Aポートにより、ストレージデバイス、バスパワーMIDIコントローラー、クラスコンプライアント・オーディオインターフェースなどへの接続が行える。独立してサウンドをルーティングできる多数のオーディオ出力、Wi-Fi経由のワイヤレスAbleton Link3機能など、出力系統も数多く用意。
プラグイン・インストゥルメントは25種類以上を搭載し、多彩なサウンドとテクスチャーを指先で操り、自由自在にオリジナルのメロディーを生み出せる。「Fabric XL」シンセサイザーや「Stage EP」キーボードは広々としたパッドサウンドから緻密なグランドピアノ、温かみのあるエレクトロキーボードに太いアナログブラスレイヤー、弦楽四重奏まで、さまざまなサウンドが楽しめる。エフェクトセクションでは、ダイナミック・サウンドプロセッサー、イコライザー、マルチエフェクト・プラグインなどのコレクションが追加され、プロジェクトのミックス/マスタリングまでが行えるツールを装備する。また、シンガーとのコラボレーションでは「AIR Vocal Suite」を使用して、ハーモニーとボーカルチューニングをリアルタイムで追加できるほか、「AIR Flavor」「Half Speed」「Stutter」などのプラグインが利用できる。さらに、「MPC60」「MPC3000」などのヴィンテージMPCに採用されていたエフェクトもワンプッシュで体験できる。
MPCエクスパンション・パックでは、一発録りのスネアやキックから、808ドラム、ループ、マルチベロシティーのキーグループ楽器を用意。MSX audio、Marco Polo、Snipe Youngらのエクスパンション・パックをMPCストアで購入して追加することももちろん対応する。
サイズはW505×H214×D388mm(ディスプレイを起こした状態)で、質量は5.66kg