第60回ギャラクシー賞(主催:放送批評懇談会)の各賞が28日、発表された。

  • 長澤まさみ(左)と安住紳一郎アナ

テレビ部門・個人賞には、長澤まさみが決定。「『エルピス-希望、あるいは災い-』では、冤罪事件に立ち向かうテレビ局のアナウンサーという難しい役どころを繊細かつストイックに演じました。ドラマの序盤では嘘を飲み込めず嘔吐するヒロインをひりひりするような痛々しさで演じ、中盤以降では権力に屈しない強い意志を持つ報道キャスターへと変貌していくプロセスを力強く演じ切り、難しいテーマを扱ったドラマに奥行きと説得力を与えました。その一方で大河ドラマ『鎌倉殿の13人』では、ささやくようなナレーションが独特の雰囲気を醸し出し、惨劇渦巻くドラマにやわらかさと余韻を与え、ドラマの成功に大きく貢献しました」と講評された。『エルピス』『鎌倉殿の13人』は、テレビ部門で入賞もしている。

ラジオ部門・DJパーソナリティ賞には、TBSの安住紳一郎アナウンサーが決定。「2005年から継続中のTBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国(にち10)』は、安住アナのラジオ愛があふれる番組です。オープニングトーク、ゲストコーナーなど隅々までこだわり、どんなに忙しくても聴き応えのある放送を届けてくれる誠意をリスナーはよく知っています。そして、番組のファンは全国に広がっています。その知名度、実力、放送文化への貢献度は誰もが認めるところであり、ギャラクシー賞60周年の今年を飾るにふさわしい放送人の代表として称えます。これからのラジオ界、放送界を牽引していただきたいとの思いを込めて、DJパーソナリティ賞を贈ります」と評価された。

その他の主な受賞は、以下の通り。

■志賀信夫賞
・岡崎栄

■フロンティア賞
・「FIFA ワールドカップ カタール 2022」生中継

■テレビ部門・入賞
・連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』(NHK)
・BS1スペシャル『正義の行方~飯塚事件 30年後の迷宮~』(NHK)
・チャンネル4『人生の湯~黄昏時のぬくもり~』(テレビ信州)
・OTV報道スペシャル『水どぅ宝』(沖縄テレビ放送)
・『ウムイつむぐ~着物が語る“やんばるの戦”~』(琉球放送)
・『報道1930「激震・旧統一教会と日本政治 問われる政治との距離感は」』(BS-TBS)
・夜ドラ『あなたのブツが、ここに』(NHK)
・『声は届くのか』(日本放送協会、ヽヽfilm&media)
・大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK)
・『エルピス -希望、あるいは災い-』(関西テレビ放送)
・『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん 新春3時間SP』(テレビ朝日)
・日曜ドラマ『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ放送網)
・『世界サブカルチャー史 欲望の系譜 シーズン3 日本 逆説の60-90s』(NHK、NHKエンタープライズ、テレビマンユニオン)
・『映像'23「バッシング 陰謀論と情報戦」』(毎日放送)

■テレビ部門・特別賞
・『映像の世紀バタフライエフェクト』(NHK)

■ラジオ部門・入賞
・復帰50周年特別番組『オキナワミュージックカンブリア』(エフエム沖縄)
・講談風大河ラジオドラマ『弁慶記』(FM TANABE)
・『SBCラジオスペシャル「黒猫」田口史人のレコード寄席~「昭和の校長先生」編』(信越放送)
・ドキュメント『荻上チキが見たウクライナ~見過ごされる声に耳を傾けて』(TBSラジオ)
・『仲谷一志・下田文代のよなおし堂』(RKB毎日放送)
・『ジェーン・スー 生活は踊る』(TBSラジオ)
・RBCiラジオスペシャル『ダニーボーイ・齊藤悌子、ジャズと生きる』(琉球放送)
・『サンドウィッチマン ザ・ラジオショーサタデー』(ニッポン放送)

各部門の大賞、優秀賞、選奨は、5月31日に開催される贈賞式で発表。この贈賞式は、放送批評懇談会YouTube公式チャンネルでライブ配信される。