少年忍者/ジャニーズ Jr.の川崎皇輝(「崎」は、たつさき)が、2023年夏に放送されるテレビ朝日系スペシャルドラマ『拝啓、奇妙なお隣さま』でドラマ単独初主演を務める。

  • 大東立樹、川崎皇輝 =テレビ朝日提供

『第22回 テレビ朝日新人シナリオ大賞』(主催・テレビ朝日、後援・朝日新聞社、BS朝日、東映、幻冬舎)にて史上最年少22歳(※当時)で大賞に選出され、最終選考委員から「10年にひとりの逸材」と評された若杉栞南氏の受賞作をドラマ化する同作。昏睡状態となって入院した男子高校生・山本陸が、同じ病室に入院中の患者=“お隣さん”2人と意識の中で会話を繰り広げていく、という意欲作だ。

“映像化困難”と評された同作をドラマとして成立させるためには、確かな力量を持つ気鋭のキャストが不可欠。そんな思いから、制作陣が主人公・山本陸役をオファーしたのが、川崎皇輝。2021年、鴻上尚史氏作・演出の舞台『ロミオとロザライン』で堂々主演を務め上げるなど演技力を高く評価されている彼が、“心の声”という“静”の演技で感情を浮かび上がらせる難役に挑み、ドラマ単独初主演を果たす。

また、陸と同室の患者の息子・桑部佑太役で、大東立樹(ジャニーズ Jr.)が参加。大東は、今年6月に開演する舞台『ダーウィン・ヤング 悪の起源』でミュージカル初主演に挑むなど、こちらも着実に活躍の幅を広げてきた実力派だ。ベッドに横たわっての演技がメインの川崎とは対照的に、サッカーに熱中する高校生という“動”の役柄を担う。

川崎皇輝、大東立樹のコメントは以下の通り。

■川崎皇輝

――脚本を初めて読まれたときの感想を教えてください。

本当に素敵な作品だと感じました。患者たちの意識の中だけの会話という着眼点と発想にはとても驚きましたし、この設定だからこそ描ける心情の変化や人間関係は、今までのどのドラマにもなかった新しい魅力のように思います。人の命の儚さや脆さと同時に、力強さも描いている作品なので、一つ一つが非常に繊細に描かれており、だからこそ、主人公を演じることへの責任も非常に強く感じました。

――ドラマ単独初主演となりますが、オファーを受けたときのお気持ちを教えてください。

自分が主演を務めさせていただくことは、ドラマの話を伺った後、資料を見たときに知りました。まさか自分が主演を務めさせていただくとは思っていなかったので、もちろんとても驚きましたが、大役を任せていただけたこと、とてもうれしく感じました。シナリオは本当に素敵なので、皆さんにどのように感じ取っていただけるか、後は自分の芝居次第だと思い、とても緊張感もありました。

――主人公・山村陸を演じる上で意識されたことやご自身との共通点、相違点を教えてください。

主人公の山村陸は、ある意味“とても普通の少年”です。何事もなく学校に行き、何事もなく家族と接していました。そんな彼だからこそ、皆さんも共感できる部分が多いのではないかなと思っています。また陸と僕の共通点ですが、似ている部分が多いように感じました。そのためお芝居自体も監督と相談しながら、自然体に近い状態で演じさせていただいています。なるべくナチュラルになるようにと指導をいただきながら撮影をしたので、そんな空気感も見ていただければと思います。

――ドラマを通して“命”について考えたことは?

遷延性意識障害という、いつ死んでしまうのか分からないような状態にいる患者たちをメインとした作品であるが故に、命の大切さや、生きていることに対して、演技をしながら深く考えさせられることが多くありました。見ていただいた皆さまも、感じることはさまざまかと思いますが、きっと明るく前向きにさせてくれる作品だと思います。

――大東立樹さんとはドラマ初共演ですが、共演が決まったときのお気持ちを教えてください。

大東とは、ドラマ以外の現場ではよく一緒に仕事をしているので、共演を知ったときは非常に心強かったです。役と年齢もぴったりで、絶対に素敵な役になると感じたので、さらに主演としての緊張感が高まりました。作中、サッカーに熱中している役なのですが、大東本人が色白すぎたため、日焼けを模して肌を茶色くしています。日焼けした大東が、撮影1週間たっても結局見慣れませんでした。

――視聴者の皆さまにメッセージをお願いいたします。

命やその最期をもテーマにした作品ですが、必ず、生きることに対して明るく前向きにしてくれる作品です。この作品が自分の初単独主演作品であることをとてもうれしく思いますし、本当に素敵なシナリオですので、より多くの方々に見ていただきたいと思っています。素敵なお話を壊さぬよう、精一杯演じさせていただきましたので、ぜひ見届けていただけるとうれしいです。

■大東立樹

――脚本を初めて読まれたときの感想を教えてください。

最初に台本を拝見したとき、全ての登場人物において、本当に共感できる部分が多いと感じました。その影響もあり、すぐに物語に入り込むことができ、感動しました。こんなにも素晴らしい作品に出させていただけることに、ワクワクしたことを今でも覚えています。

――オファーを受けたときのお気持ちを教えてください。

素敵な作品で、素敵なキャストの方々とご一緒できることがとてもうれしかったです。僕が演じさせていただく佑太は、涙を流すシーンが多々あり、正直難しさも感じましたが、同時に絶対に成功させたいという思いにもなりました。

――桑部佑太役を演じる上で意識されたことやご自身との共通点を教えてください。

佑太は人望が厚く、ストイックで真っ直ぐな少年です。ちょっと反抗期だったり、でも家族が大好きだったり。 僕自身が演じる上ですごく意識しなくてはいけなかった点は、父が亡くなってしまうかもしれないという背景があることです。自分が出るシーンでないときの撮影でも共演者の方々のお芝居を見学させていただき、たくさんのことを吸収することができました。佑太との大きな相違点は、焼けた肌です。メークさんのお力をお借りして焼けた肌を手に入れることができました。自然に塗っていただき、メークさんの偉大さにも感服しました。

――ドラマを通して“命”について考えたことは?

僕はさまざまな方に支えられて生きていることを改めて実感しました。当たり前に生きている今も、ある日突然になくなってしまう時が来るかもしれない、日頃から当たり前だと思わず、常に周りの環境に感謝することの大切さを改めて知ることができました。

――川崎皇輝さんとはドラマ初共演ですが、共演が決まったときのお気持ちを教えてください。

皇輝くんにはいつもお世話になっており、優しくしてくださっていたのでご一緒させていただけることが本当にうれしかったです。撮影外ではいつもの皇輝くんで、撮影中は陸として生きているんだなと感じてしまうくらいお芝居に対して真摯な姿に、改めて尊敬しました。とても素敵なお芝居でした。

――視聴者の皆さまにメッセージをお願いいたします。

役名のあるドラマに初めて出演させていただいたこともあり、正直不安もありますが、僕なりに全力で演じることができました。いろいろな背景のなかで生まれるたくさんの感動が詰まっています。それぞれのキャラクターに注目しながら、楽しんで見ていただきたいです! これからも精進しますので、あたたかい目で見守っていただけたらうれしいです。