翠松堂製薬は4月20日、「乳幼児のアレルギー対策」に関する意識調査の結果を発表した。同調査は3月3日~8日、アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、気管支ぜん息など)のある子どもをもつ20~74歳の女性1,147名を対象に、インターネットで実施した。

  • 第1子が生まれた後に、「アレルギーを予防するための対策」を行っていましたか

同調査は、第1子の生まれ年をもとに「令和」「平成」「昭和」で区切って分析した。

第1子が生まれた後に、「アレルギーを予防するための対策」を行っていたか尋ねたところ、「令和」生まれの子の親が96.2%、「平成」が94.6%、「昭和」が92.9%と、3世代ともほぼ同じ結果になった。世代問わず、アレルギー予防の実践率が非常に高い結果となった。

実施していたアレルギーを予防するための対策を聞くと、1位は、3世代とも「肌の保湿」で、「令和」生まれの子の親が46.4%、「平成」が50.1%、「昭和」が45.2%だった。

2位以下の回答は分散傾向にあり、、離乳食については「開始時期を遅くする」「アレルギーの原因食物を完全に除去する」など誤った予防策が選択され、「平成」「昭和」生まれの子の親が、当時は正しくても現在は適切でない予防策を選択する「令和」が最新の適切な予防策を認識していない様子も見られた。

  • 実施していたアレルギーを予防するための対策

続いて、育児中に知っていたことを尋ねた。「アレルギー疾患の予防には、産後すぐから毎日、洗浄料で肌を清潔にして、保湿剤で肌を保護し続けることが重要である」を"知っていた"と回答した親は、全世代では、28.4%で、残りの71.6%は"知らなかった"と答えた。保湿の適切なスタート時期について、約7割の親は知らないことがわかった。世代別で"知っていた"割合は、「令和」が49.2%、「平成」が29.5%、「昭和」が12.8%だった。

  • 育児中に知っていたこと

「乳児期にアトピー性皮膚炎がある場合、成長にともなって食物アレルギーやぜん息、鼻炎など他のアレルギー疾患を発症する確率が高くなる」という項目については、全世代の41.3%が「知っていた」、58.7%が「知らなかった」と答えた。世代別では、「令和」が39.2%、「平成」が40.1%、「昭和」が46.9%だった。

第1子がアレルギー疾患を発症した年齢と対策を始めた年齢について聞くと、1,147名の回答者のうち、アレルギーの発症前から予防するための対策を開始していた親は13名のみだった。

世代別の内訳としては、「令和」生まれの子の親が6名、「平成」が7名で、「昭和」は0名だった。アレルギーの予防は、「子どもがアレルギーを発症してから、対策を開始した親」が99%とほとんどで、3世代とも適切なタイミングでアレルギー予防をできていないことがわかった。