ジオテクノロジーズは4月21日、同社が保有するビッグデータに最新のAI技術である深層学習を組み合わせることで、一般道も対象とした高精度な「AI渋滞予測モデル」の開発を行うことに成功したと発表した。
同モデルでは、高速道路だけではなく一般道の渋滞予測が可能なため、ドライバーは日常生活から渋滞を回避できる。また、5分単位の予測を行うことで、高精度の渋滞を回避するルートを算出可能なほか、リアルタイムの交通情報を入力することで、事故などの突発的な渋滞の変化にも追従した予測ができるという。
研究開発では、同社が保有する交通情報や気象情報等のデータを元に、特定道路(東京都の一部範囲)における15分後、60分後の車速について予測精度を検証した。なお、主要道路だけでなく一般道も対象とし、5分単位での予測を行うため、深層学習をグラフデータに適用するGCNを応用した最新モデルを採用している。
その結果、全体で誤差が少なく、高精度で渋滞の予測ができていることが判明。また追加検証では、今回のモデル(東京都の一部範囲)で、東京都の他範囲を検証した場合も推論精度が出ていることや、渋滞が発生・解消された車速の変化にも対応可能なことなども確認されたとのこと。
今後については、モデルの評価をさらに進めるとともに、高速道路入り口や踏切付近の特殊区間の判定、工事・事故情報、サグ部・上り坂情報などを考慮し、精度を向上した上で、2023年度中の製品化を進めていくとしている。