子どもから大人まで楽しめる定番の遊び「早口言葉」。
早口言葉と一口に言っても、簡単なものから難しいものまでさまざまな種類があり、難易度によって楽しみ方も変わります。
本記事では、おすすめの難しい早口言葉を短いフレーズのものと長文のものに分けて紹介するので、ぜひ家族や友人と楽しんでみてください。
難しい早口言葉【短いフレーズ編】
短い早口言葉は一見簡単そうに思えますが、発音が複雑だと短くても難易度が高くなります。
高架橋橋脚
高架橋橋脚(こうかきょうきょうきゃく)は、アナウンサーの発音練習に使われることもある早口言葉です。一気に「高架橋橋脚」と言うのではなく、「高架橋 橋脚」と区切った方が言いやすくなります。
輸出車輸出湯輸出酢
輸出車輸出湯輸出酢(ゆしゅつしゃ ゆしゅつゆ ゆしゅつす)は、単体でも言いにくい言葉を3つ並べた早口言葉です。そもそも「輸出」の発音自体が難しいので、言いにくさを覚える人や噛んでしまう人が多いのではないでしょうか。まずは、輸出をスムーズに言えるように練習し、それから全文に挑んでみるといいかもいしれません。
七生麦 七生米 七生卵
生麦 生米 生卵(なまむぎ なまごめ なまたまご)は、よく知られた早口言葉。その難易度を上げたのが「七生麦 七生米 七生卵(なななまむぎ なななまごめ なななまたまご)」です。「な」が3つ連続した後に異なる音が混ざることで、難易度が格段に上がっています。生麦生米生卵を既にマスターしている人はぜひ挑戦してみてください。
暴走車掌、車窓清掃中
暴走車掌、車窓清掃中(ぼうそうしゃしょう、しゃそうせいそうちゅう)は、車掌(しゃしょう)と車窓(しゃそう)という単体でも言いにくい言葉が並んでいるのがポイント。車窓を車掌と言ってしまわないように注意しながら読んでみましょう。なかなか言えない場合は、「暴走車掌」「車掌清掃中」と2つに区切って1つずつ練習してみてください。
交響曲 歌曲 協奏曲
交響曲 歌曲 協奏曲(こうきょうきょく かきょく きょうそうきょく)は、異なるリズムの言葉を並べた早口言葉です。リズムが異なる上、「きょく」や「か」などの似た音を連続させているので難易度も高め。歌曲(かきょく)が「きゃきょく」になりやすいので、ここに注意して練習してみましょう。
上流の蒸留水 取水場で事情聴取
上流の蒸留水 取水場で事情聴取(じょうりゅうのじょうりゅうすい しゅすいじょうでじじょうちょうしゅ)は、拗音が多く使われているのが特徴。
途中まではスムーズに読めても、最後の「事情聴取」が前の言葉たちに引っ張られてしまい、なかなか上手く言えません。
打者 走者 勝者 走者一掃
打者 走者 勝者 走者一掃(だしゃ そうしゃ しょうしゃ そうしゃいっそう)は、一つ一つは短いものの、つなげて読もうとするとかなり難しい早口言葉。2つめの「走者」から噛んでしまう人も多いでしょう。最後の「走者一掃(そうしゃいっそう)」も噛みやすい言葉なので、滑舌のいい人でも苦戦すること間違いなしです。
難しい早口言葉【長文編】
短い早口言葉をマスターできたら、今度は長文の早口言葉にも挑戦してみましょう。
この竹垣に竹立てかけたのは竹立てかけたかったから 竹立てかけた
早口言葉の定番といえるこちら。単純な言葉ながらも序盤からつまずきやすいので、最後まで読むのは至難の業といえます。「竹」のつく部分をそれぞれ別で練習してからつなげて読むとよさそうです。
ローマの牢屋の広い廊下を 六十六の老人が ロウソク持って オロオロ歩く
フレーズは長いですが、先述の「この竹垣~」よりは言いやすい早口言葉です。ただ、「六十六の老人が」の部分が、少し難しいかもしれません。リズムを意識して読むと、よりスムーズに言えるので、練習してみましょう。
歌唄いが来て、歌唄えと言うが、歌唄いぐらい歌唄えれば歌唄うが、歌唄いぐらい唄えぬから歌唄わぬ
「歌唄」という言葉が連続していることで難易度が上がっています。前半部分は難なく言えるという人も多いでしょう。しかし、後半部分ですぐにつられて噛んでしまいます。最後までテンポを崩さないようにするのがポイントです。
今日の狂言師が京から今日来て狂言今日して京の故郷へ今日帰る
「きょう」という音が続くこちらも、先ほどと同じく前半部分は比較的簡単ですが、後半で一気につまずいてしまいます。「きょう」を少し強く読むことを意識し、抑揚をつけてみると読みやすいかもしれません。また、リズムをとりながら練習するとマスターしやすいでしょう。
親も嘉兵衛 子も嘉兵衛 親嘉兵衛子嘉兵衛 子嘉兵衛親嘉兵衛
何度も登場する嘉兵衛は「かへえ」と読みます。そもそも聞き慣れない言葉ということもあり、難しく感じる人が多いでしょう。「親嘉兵衛子嘉兵衛」の部分が前の「親も嘉兵衛 子も嘉兵衛」につられてつい「も」を入れて噛んでしまうので、まずはそこを重点的に練習してみてください。
豚が豚をぶったらぶたれた豚がぶった豚をぶったので、ぶった豚とぶたれた豚がぶっ倒れた
「ぶた」と「ぶった」が何度も登場することで混乱してしまうこちらの早口言葉。最初から早く読もうとすると難しいので、まずはゆっくり読みながら流れを覚えましょう。流れを覚えたら、リズムを刻むことを意識しながら徐々にスピードを早めていってみてください。
定番の早口言葉一覧
「早口言葉といえば?」と聞かれた際に出てくる、定番の早口言葉もおさらいしておきましょう。
東京特許許可局
東京特許許可局(とうきょうとっきょきょかきょく)と、いかにも噛みそうな言葉が並ぶ定番の早口言葉です。「か」と「きょ」が多く、舌が上手く回らなくなってしまいます。
「東京特許許可局長今日急遽休暇許可拒否(とうきょうとっきょ きょかきょくちょう きょうきゅうきょ きゅうかきょか きょひ)」と、さらに難易度を上げた早口言葉も存在するので、東京特許許可局をマスターしたら、ぜひ難易度を上げて挑戦してみてください。
隣の客はよく柿食う客だ
早口言葉に初挑戦の人にまず試してもらいたい定番のフレーズです。「きゃく」に引っ張られないように「柿食う」の部分を意識して読むようにしましょう。
難なくクリアできた人は、難易度を上げた「客が柿食や飛脚が柿食う 飛脚が柿食や客も柿食う 客も飛脚もよく柿食う客飛脚」という長文バージョンもあるので、挑戦してみてはいかがでしょうか。
坊主が上手にびょうぶに坊主の絵をかいた
定番ながらやや難しいこちらは、難易度の高いものに挑戦する前にマスターしておきたい早口言葉。「坊主」を「びょうぶ」、「びょうぶ」を「坊主」と逆に読んでしまいがちなので、そこを意識することを心がけてみてください。
赤巻紙青巻紙黄巻紙
「巻紙(まきがみ)」が何度も繰り返され、短いながらも混乱しやすい早口言葉です。「赤」「青」の2文字から、「黄(き)」の1文字に変わることでリズムが崩れ「きまきまみ」や「きがきがみ」などとミスしてしまいます。頭であらかじめ意識しておくと、読みやすくなるでしょう。
生麦 生米 生卵
「生麦 生米 生卵」は、ザ・ドリフターズの曲「早口ことば」の歌詞に入っていることでも知られる、老若男女問わず有名な定番の早口言葉です。早口言葉の中では簡単なので、最初に練習するのにうってつけ。すぐマスターできた人は、さらにスピードを上げて挑戦してみてください。
バスガス爆発
短くシンプルな言葉ながら、意外に苦戦しがちな早口言葉です。リズムに乗ってテンポよく言えるよう意識してみると言いやすくなります。そのほかの定番とあわせて、難易度高めの早口言葉に挑戦する前にマスターしておくといいかもしれません。
難しい早口言葉に挑戦してみよう
早口言葉は難易度が高いものほど、その場も盛り上がります。特に大人同士で楽しむ場合は、 難しいものにするのがおすすめです。
まずは短いフレーズから挑戦して、マスターできたら今度は長いフレーズに挑戦してみましょう。短いフレーズでも難しいと感じる場合は、定番をおさらいしてみるといいかもしれません。ぜひ今回紹介した早口言葉たちを活用してみてください。