ヤマハは、同社が提供するアップライトピアノ「bシリーズ」に「トランスアコースティックピアノ」の「TC3」タイプを追加し、2023年4月20日より販売を開始する。「TC3」は「b113」「b121」の2モデルに搭載され、「b121TC3」「b113TC3」「b113DMC-TC3」「b113PWH-TC3」がラインナップに加わる。店頭価格は80~100万円前後となる見込み(マイナビニュース調べ)。
「トランスアコースティックピアノ」は、アコースティックピアノでの演奏体験に加えて、響板で電子(サンプリング)音源を発音して演奏できるテクノロジーを搭載したピアノである。内蔵のトランスデューサー(加振器)が電子音源の情報を振動に変換して響板に伝えることで響板が振動し、さらに弦の共鳴効果も加わってピアノ全体が共鳴体となり音を響かせるという構造だ。ヘッドホンを使って演奏する消音機能に加え、アコースティックピアノならではの響きを感じながら、音量調節が行える。
今回、アップライトピアノ「bシリーズ」に「TC3」タイプを追加し、「b121TC3」「b113TC3」「b113DMC-TC3」「b113PWH-TC3」が「トランスアコースティックピアノ」のラインナップに加わる。「TC3」タイプは、「bシリーズ」専用のトランスデューサーを搭載する。
「トランスアコースティックピアノ」の最新モデルで採用されている「アーティキュレーション・センサーシステム」も搭載。88鍵すべての鍵盤の下に設置されたセンサーのワイヤレスコミュニケーションにより、ピアノ本来のタッチ感を損なうことなく、自然な演奏を可能にするという。鍵盤の打鍵・離鍵の動きを常に正確に把握し、スタッカート演奏時など細やかな鍵盤の動きを正確に検出してくれる。
また、独自のシミュレーション技術「グランド・エクスプレッション・モデリング」も装備。グランドピアノでは、タッチの違いに対して、ハンマーやダンパー、弦などの内部機構がその都度異なる動きをしながら相互に影響し合うことで、音色が生まれるが、「グランド・エクスプレッション・モデリング」では、こういった音色変化を再現してくれる。指で鍵盤を押してから離すまでのタッチの強弱に加え、タッチのスピードや鍵盤を押すときの深さに応じた音色の変化も弾き分けられるので、さまざまな奏法に応じた音色表現ができ、本格的な演奏を楽しめる。
さらに、Bluetooth(AUDIO/MIDI)に対応。スマートデバイスと楽器をワイヤレスで接続し、デバイス内のオーディオデータを再生しながらアンサンブル演奏が楽しめるほか、iOS/Android用の無料アプリ「スマートピアニスト」を利用することで、メトロノームを操作したり、内蔵曲の楽譜をスマートデバイス上で見ながら演奏するといったことが行える。
サイズ/質量は、「b113TC3」「b113DMC-TC3」「b113PWH-TC3」がW1,490×D530×H1,130mm/199kg、「b121TC3」はW1,520×D610×H1,210mm/242kg。カラーと仕上げは「b113TC3」と「b121TC3」が黒の鏡面艶出し、「b113DMC-TC3」がダークマホガニーの木目調鏡面艶出し塗装、「b113PWH-TC3」はナチュラルホワイトの鏡面艶出し塗装となっている。本体のほか、電源コード/電源アダプター(PA-500)、ヘッドホン、ヘッドホンハンガー、ヘッドホンハンガー取り付けネジなどが付属する。
発売にあわせて、2023年6月30日までに購入契約するとジェイコブ・コーラーの最新楽譜集「Jazz Piano World」がプレゼントされるキャンペーンも実施する。