水島臨海鉄道は、国土交通省中国運輸局へ鉄道事業の旅客運賃上限変更の認可申請書を提出したと発表した。平均改定率は10.5%。認可された場合、10月1日から値上げを実施するとのこと。

  • 水島臨海鉄道が旅客運賃改定について発表

現行の普通運賃は初乗り(4kmまで)190円、7kmまで250円、10kmまで330円、10km超350円。改定後は初乗り210円、7kmまで270円、10kmまで360円、10km超380円となり、20~30円値上げされる。倉敷市~水島間(9.2km)の運賃は現行の330円から360円(30円値上げ)になる。

4kmまで区間において、通勤定期(1カ月)は現行の6,720円から7,500円に。同じく4kmまで区間の通学定期(1カ月)は現行の3,960円から4,350円に値上げされる。

運賃改定により、2024~2026年度の旅客運賃収入(3年間平均)は、値上げしなかった場合と比べて約2,800万円増える見込み。旅客部門の赤字も2,600万円以上圧縮され、収支率も値上げしない場合の想定(80.9%)から大幅に改善され、88.7%になる見込みだという。

水島臨海鉄道は旅客運賃改定の背景として、輸送人員数が2022年度末推定で依然としてコロナ禍前を大幅に下回っていることに加え、ディーゼル車両に不可欠である軽油の高騰、建設後50年を迎える西富井駅付近高架区間の大規模修繕などを挙げ、「経営健全化が不可欠という判断に至った」として理解を求めている。