東武鉄道は15・16日に新型特急車両N100系「スペーシアX」の車両撮影会を実施。先頭車の6号車(浅草方)に設置された「コックピットスイート」と「コンパートメント」、1号車に設置された「コックピットラウンジ」の様子が公開された。

  • 「スペーシアX」の最上級シート「コックピットスイート」は6号車(浅草方先頭車)の運転席後方に設置された

「スペーシアX」のシートバリエーションは全6種類。6号車の運転席後方に設けた「コックピットスイート」は、同車両において最上級のシートとなる。1室のみ、定員7名の個室で、面積は11平方メートル。運転席と客室をガラスで仕切り、側面だけでなく車両前方の景色も楽しめるようにした。

プライベートジェットをイメージした「走るスイートルーム」をコンセプトに、モダンかつぬくもりも感じられるくつろぎの空間を提供。重厚感のあるベージュ色のソファと人工大理石のテーブルで構成され、ソファは固定せず、自由に動かせるものを採用しており、急停止しても動く心配がないように設計されたという。側壁の飾り照明は、日光東照宮陽明門の柱に描かれた「グリ紋」をモチーフにデザインされている。

  • ベージュ色のソファと人工大理石のテーブルなどで構成された「コックピットスイート」。最大7名まで利用できる

  • 「コンパートメント」は折りたたみ式のテーブルとコの字型のソファを配置。通路側の窓も六角形の形状になっている

「コンパートメント」は6号車の連結部側に4室配置。現行「スペーシア」の個室をアップデートし、コの字型にソファが置かれ、大人4名がゆっくりくつろげる空間となっている。折りたたみ式の可変テーブルを設け、ワイドに使うことも可能。青いじゅうたん、赤と茶色を基調に歌舞伎的な色彩とした壁など、色にもこだわったとのこと。

東武日光・鬼怒川温泉方面への走行時、先頭車となる1号車は、カフェカウンター併設の「コックピットラウンジ」に。「時を超えるラウンジ」をコンセプトに、現存する日本最古のリゾートホテル「日光金谷ホテル」や大使館別荘などをモチーフとしており、気品高く落ち着きのある空間となっている。ローテーブルとツートンカラーの各種ソファ(4人・2人・1人掛け)を配置し、1人用の2席は運転席の後方にあるため、ガラス越しに前方の景色を楽しめる構造となっている。

  • 1号車の「コックピットラウンジ」。カフェカウンターも併設される

「コックピットラウンジ」に併設されるカフェカウンターは、生ビールやコーヒーを看板商品に、日光らしい味覚や組み合わせで乗客を出迎える予定だという。なお、今回の車両撮影会では、カフェカウンターの設備は準備中とされ、サービス等の詳細についても改めて案内するとのことだった。