やる気が出なくて「何もかもめんどくさい」と思ってしまうことは誰にでもあります。この状況を抜け出したいけれど、どうすればいいのかわからないと悩んでいる人もいるでしょう。
そこで本記事では、何もかもめんどくさいと感じたときの心理状態や原因を踏まえつつ、対処法を紹介します。また、やってはいけない行動についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
「何もかもめんどくさい」状況とは
「めんどくさい(面倒臭い)」という言葉には、億劫、やっかい、わずらわしいなどの意味があります。
何もかもめんどくさい状況とは、物事の大小にかかわらず、やらなければならないことや、やった方がよいことがあるのに、やる気が出ない・気分が向かないときに感じる状態をいいます。
例えば、「仕事に行くことがめんどくさい」「お風呂に入ることがめんどくさい」「LINEの返事がめんどくさい」など、日々のさまざまな状況で起こる現象です。
「何もかもめんどくさい」と思う原因や心理
なぜ「何もかもめんどくさい」と感じてしまうのでしょうか。やる気が出ないとため息をつく前に、「何もかもめんどくさい」と思ってしまう原因や心理状態について知るところから始めましょう。
ストレスが溜まっている
仕事や家事、子育て、介護などで忙しく過ごすうちに、いつの間にかストレスを溜め込んでしまっているかもしれません。
忙しいと自分と向き合う時間がとれず、ストレスに気づけないことがありますが、心身ともに疲れきってしまっている可能性があります。何もかもめんどくさいと感じるときは、怠けたいのではなく、心身が「休みたい」というサインを出しているとも考えられるでしょう。
やりがいがない
物事に対してやりがいを感じられないときも、何もかもめんどくさいと感じてしまいがちです。
結果が思ったように出なかったり、成果を感じられなかったり、努力しても無駄だと感じる状態が続くと、やる気もどんどん下がります。結果が出ないことにチャレンジし続けるには、忍耐力が必要です。
やりたいことや目標がない
ビジョンや目標がないことでやる気が薄れ、何事も面倒に感じてしまうこともあります。自分のしたいことがわからず、今していることに対しての意味や目的も見いだせないままだと、毎日が退屈に感じ、だんだん気力も失われていくでしょう。
また、将来に夢が持てない状況でも投げやりな気持ちになることがあります。
やることが多くて手が付けられない
やらなければならないことが多すぎると、どこから手をつけてよいか分からなくなり、何もかもめんどくさいと感じてしまうことがあります。
物事の優先順位を整理できず、「いっそすべて投げ出したい」と自暴自棄になったり、忙しい現実に向き合いたくなくて現実逃避したりしてしまうというのはよくある話です。
受け身・甘えている
「誰かが何とかしてくれる」と、周囲の人をあてにしていたり、言われたことだけやっていたりする人は、自発的に動くことがめんどくさいと感じてしまうことがあります。
自分で何かを決断したことがなく、いつも周りの言うことに従ってきた場合には、知らず知らずのうちに、そのような性格が形成されている可能性もあります。
挫折や失恋による喪失感
挫折や失恋などのつらい経験をしたことが原因で、やる気が失われることもあります。挫折や失恋による喪失感はすぐに癒えるものではありません。
つらくて何も手につかなくなったり、仕事はおろか日常生活も滞ってしまったり、気力が湧かない状態に陥ってしまうのはよくあることです。
睡眠不足などによる体調不良
何もかもめんどくさいと感じるときには、睡眠不足や生活習慣の乱れなどによって体調不良になっている可能性も考えられます。
はっきりとした症状が現れていなくても、何となくだるい・頭がぼーっとするなどの状態であれば、何かをするのも億劫になってしまうでしょう。
うつや更年期障害などの病気
「何もしたくない」「めんどくさくてやる気が出ない」というときは、病気が原因の場合もあります。
気力がわかない場合に考えられる病気には、うつや更年期障害、自律神経失調症・無気力症候群などが挙げられます。症状が重いと感じたときや、なかなか改善されないときは医療機関に相談することが大切です。
何もかもめんどくさいときの対処法
何もかもめんどくさいと感じる心理や原因ついて解説してきました。では、そのように感じたときには、どの対処していけばよいのでしょうか。ここからは、具体的な対処法を紹介します。
自分の気持ちに素直に向き合う
日常生活に追われて目の前のことにばかり気をとられていると、本来の目的や目標を見失ってしまいがちです。
そんなときは、じっくりと自分の気持ちに素直に向き合う時間を作りましょう。ノートやメモに思ったことをそのまま書き出すことで、モヤモヤしていた考えが整理されて、前向きな気持ちになれることがあります。
少しでも行動してみる
いきなり大きなことをするのでなく、小さな目標を立てて、無理なくできる範囲で何かを実行してみるのもいいでしょう。例えば、「5分だけ掃除しよう」と決めます。小さな目標を持って動くことで、行動に弾みがつき、もう5分間動いてみようという気持ちになるかもしれません。
過去に楽しかったことを思い出してやってみる
過去の楽しかったことを思い出してみましょう。内容は特別なことである必要はなく、例えば「友だちとのカフェでのおしゃべりが楽しかった」「パン教室に行ったら楽しかった」など、ささやかなことで構いません。
楽しかったときの記憶を思い起こすことで、前向きな気持ちになり、物事に取り組む意欲が湧いてくることもあります。また、「〇〇が終わったら好きなことをする」といったように、自分へのご褒美をあげることも有効です。
居心地のよい場所で過ごす
居心地のよい場所で過ごすことは、煮詰まった気持ちを切り替えるのに役立ちます。お気に入りのカフェでのんびりしたり、自然が美しい場所に行ってみたり、自分が心地よいと感じる場所を探して過ごせば、ストレスも和らぐはずです。
無理をせず休む
本当に疲れてしまっているときは、素直に休むことが大切です。仕事や家事、人付き合いなどをすべてこなそうとすれば、当然疲れが溜まります。やる気が起きないのは身体からのSOSだと考えて、休息する時間を設けましょう。
「休んだらあとが大変」と思う方もいるかもしれませんが、無理をして行動するよりも、しっかり休む時間をとる方があとあと仕事や家事がはかどることもあります。
体調を整える
体調がよくなければやる気は出ません。体調が悪いと感じるときは、あれこれ考える前に体調を整えましょう。
・しっかり睡眠をとる
・規則正しい生活習慣を心掛ける
・栄養バランスのとれた食事をとる
・朝の日光を浴びる
・定期的な軽い運動をする
上記のような習慣を取り入れてみてください。生活を整えても気分が変わらない場合は、医者に相談することも考えましょう。
何もかもめんどくさいときにやってはいけないこと
めんどくさいと感じるときにやってはいけない行動を解説します。
無理をして頑張る
無理をしたり、我慢して物事に取り組んだりすれば、一時的には上手く収まるでしょう。しかし、長い目で見たときにはあまりよい結果にならないこともあります。無理を続けるどこかで必ずしわ寄せが来るものです。
仕事やプライベートなど、やらなければならないことが多くても、なるべく無理をしなくてすむよう普段から余裕を持つことを心がけましょう。
先の心配をする
気力が湧かないときは、「将来大丈夫だろうか」と先のことが心配になりがちです。しかし、将来に対する漠然とした不安は、余計に気力を低下させる恐れがあります。たとえ心配でも、先のことはなるべく考えないようにして、今に向き合いましょう。
自分自身を責める
気力が湧かない状態が続くと、「なぜできないんだろう」「自分はダメな人間だ」などと自分を責めてしまう人もいます。しかし、自分自身を責めても前には進みません。それどころか、さらに気力がなくなってしまう可能性があるので、自分を責めることはやめましょう。
やけになる
もっとも避けたいのは、何もかもめんどくさいからといってやけになることです。暴飲暴食で身体を壊したり、手持ちのお金をすべて使い果たしてお金に困ることになったり、やけになっていいことはありません。取り返しのつかないことが起きる可能性もあるでしょう。いっときの衝動的な行動で、健康や友人、仕事などの大切なものを失わないようにしてください。
何もかもめんどくさいときに読みたい名言
何もかもめんどくさいと思っているときに読むと心が楽になる名言を紹介します。
F・スコット・フィッツジェラルドの名言
「たったひとつの敗北を決定的な敗北と取り違えてはいけない」
代表作に「グレート・ギャツビー」を持ち、20世紀のアメリカ文学を代表する作家の1人といわれるF・スコット・フィッツジェラルド(1896-1940)の名言です。
フィンセント・ファン・ゴッホの名言
「何も後悔することがなければ、人生はとても空虚なものになるだろう」
「ひまわり」「夜のカフェテラス」などの名画を描いたことで知られるオランダの画家、フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)の名言です。
何もかもめんどくさいときは自分に合った対処法を試そう
何もかもめんどくさいときの対処法や、やってはいけないことなどを紹介してきました。
仕事や家庭、友人関係などさまざまなことが原因で気分が落ち込み、「何もかもめんどくさい」と思ってしまうのは誰にでもあることです。そんなときは無理せず、できることからはじめましょう。今回紹介した対処法もぜひ試してみてくださいね。