日産自動車は新型「セレナ」のハイブリッド車(e-POWER搭載車)を4月20日に発売する。受注は2月末から始めており、4月12日までの1カ月強で台数は2万台を突破したとのこと。顧客の15%以上が最上級グレード「ルキシオン」を選んでいるそうだ。日産にセレナの販売状況を聞いた。
上級ミニバンからユーザーを獲得
セレナは1991年に初代が登場した日産のミニバンで、新型が6世代目となる。初代から新型までの累計販売台数は国内200万台に到達した。
新型セレナはガソリンエンジン車とe-POWER搭載車の2本立て。ガソリン車は2022年11月に注文の受け付けを開始し、これまでに1.85万台ほど売れているそうだ。e-POWERの注文は現状で2.041万台。セレナ全体だとe-POWERが6割、ガソリン車が4割となっているが、割合については想定通りだという。e-POWER購入者のうち15%以上が最上級グレード「ルキシオン」(LUXION)を選んでいる。
e-POWERは新開発の1.4L専用エンジンを組み合わせた第2世代。エンジンで発電してモーターで走る仕組みで、モーターは最高出力120kW(先代比20%アップ)、最大トルク315Nmだ。セレナ自体の遮音性能が上がっているうえ、e-POWERはなるべくエンジンを作動させないような制御となっているので静粛性は高い。
e-POWER購入者で多いのは30~40代のファミリー層で全体の6割くらいを占めるとのこと。どんなクルマから乗り換える人が多いかについては「ノア」「ヴォクシー」「ステップワゴン」「セレナ」(これらを日産はMミニバンと分類)という車名が上がった。
最上級グレードのルキシオンを設定した狙いのひとつは、「エスティマ」や「オデッセイ」が属するLミニバンのユーザーへの訴求だった。実際のところ、ルキシオンに乗り換える人はエスティマからの割合が高いそうだ。
e-POWER搭載車のボディカラーは1番人気が「プリズムホワイト」、2位が「ダイヤモンドブラック」、2トーンだと「プリズムホワイト/スーパーブラック」が好評とのこと。